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イー・アクセス、BBテクノロジーの訴訟検討について見解発表

 イー・アクセスは、8月20日にBBテクノロジーの孫正義社長から訴訟を検討していると発言された件について見解を発表した。それによると、孫社長が示した2つの営業妨害にあたる行為については、客観的に事実を示したもので営業妨害とするには正当な根拠がないとの見解を示した。

 孫社長が示した営業妨害は2件ある。1件目はイー・アクセスが2001年11月に発表したプレスリリースにおいてYahoo! BBが採用するAnnexAとイー・アクセスなどが採用するAnnexCの比較のグラフを示し、2kmを超えた場合にAnnexAに著しい速度低下が起こるとしたこと。2件目は7月12日にイー・アクセスが報道関係者を対象に開催した技術勉強会で同社取締役CTOの小畑至弘氏が「他社のADSL回線への干渉について十分な検証がないままに試験サービスを行なうのは問題で、Yahoo! BB 12Mで採用するAnnexA.exは他社のADSL回線に影響がでる恐れがある」と発言したことを指す。

 まず、1件目のAnnexAとAnnexCの比較のグラフについてイー・アクセスでは「発表された実験条件で実際に実験をした結果を客観的に述べたもの」として、客観的事実を示すことが営業妨害にはあたらないとした。また、孫社長が3kmや4kmの距離でも接続できているユーザーがいると反論したことについては「実験結果は2km以上の接続が不可能としたわけではない」として、実験結果に間違いがないことを主張した。

 2件目の小畑氏の勉強会での発言についても「実際のサービス運用が開始されてから問題が発覚したのではユーザーの方々に多大な迷惑がかかる」として小畑氏の発言の正当性を主張、「検証しないままで現実の運用実験を行なったことは不適当」と改めてBBテクノロジーを非難した。また、干渉問題についても「TTC標準に従って計算した結果を客観的に述べたもの」として、妨害には当たらないとの見解を示した。

 これらの点から、イー・アクセスは「BBテクノロジーの営業妨害との主張には正当な根拠がない」と認識しているとした。なお、現在までにイー・アクセスにはBBテクノロジーや孫社長自身から公式・非公式を問わず直接抗議などを受けていないという。そのため、発表された見解には、孫社長の発言についての報道に基づいた内容に限定したものであると断わりを入れている。

 また、直接の抗議がないにもかかわらず見解を発表した理由は、「提訴も検討する」との報道がされる中で沈黙を守ると誤解が広がる懸念があったからだという。なお、孫社長がTTCに提出した動議や、それについての発言についてはTTCおよび監督官庁の問題として見解は示さなかった。


□「一部報道に関するイー・アクセスの見解について」
http://www.eaccess.net/information/020822.html
□関連記事:イー・アクセス、8MサービスのスループットがわかるADSL回線の評価結果
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2001/11/01/eaccess.htm
□関連記事:イー・アクセス、Yahoo! BB 12Mのサービスに対し総務省に要望
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/07/12/eaybb.htm
□イー・アクセス
http://www.eaccess.net/
□BBテクノロジー
http://www.bbtec.net/

正田拓也
2002/08/22 17:20

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