トレンドマイクロは、国内における8月のウイルス感染被害マンスリーレポートを発表した。1位は「WORM_KLEZ」で、これで5カ月連続の1位となる。上位5位までは順位の変動はあったものの、前月と同じウイルスが登場している。
1位の「WORM_KLEZ」の被害件数は1561件で、前月の1999件と比べて減少しているものの、前々月の2809件と比較するとゆるやかな減少であり、依然として1000以上の被害件数で2位以下に大きな差をつけている。
2位以下については先月2位であった「WORM_FRETHEM」が5位に後退し、「WORM_BADTRANS.B」「JS_EXCEPTION.GEN」「NIMDA」が順に繰り上がっている。「WORM_FRETHEM」は前月の562件から35件へ大幅に減少し、感染被害が落ち着きつつあることがうかがえる。ウイルス全体の被害件数は前月の4336件から2927件へと大きく減少しており、「WORM_KLEZ」と「WORM_FRETHEM」の減少が影響していると考えられる。
6位以下のウイルスでは、「MTX」「X97M_LAROUX」といった発見から1年以上経過しているウイルスが登場している。トレンドマイクロではこういったウイルスは今後も息長く流行する可能性があるため、ウイルス感染被害が少なくなってきた今こそパソコンやシステム環境をチェックし、ウイルス対策を行なうよう呼びかけている。
■ウイルス感染被害マンスリーレポート 2002年8月度
(トレンドマイクロ調べ)
順位 |
ウイルス名 |
種類 |
件数 |
先月件数 |
先月順位 |
順位比 |
(通称) |
1位 |
WORM_KLEZ※ |
ワーム型 |
1561件 |
1999件 |
1位 |
→ |
(クレズ) |
2位 |
WORM_BADTRANS.B |
ワーム型 |
85件 |
139件 |
3位 |
↑ |
(バッドトランス.B) |
3位 |
JS_EXCEPTION.GEN |
JavaScript型 |
62件 |
93件 |
4位 |
↑ |
(エクセプション) |
4位 |
NIMDA※ |
ファイル感染型 |
36件 |
41件 |
5位 |
↓ |
(ニムダ) |
5位 |
WORM_FRETHEM※ |
ワーム型 |
35件 |
562件 |
2位 |
↓ |
(フレゼム) |
6位 |
MTX※ |
ファイル感染型 |
34件 |
38件 |
7位 |
↑ |
(マトリックス) |
7位 |
JS_SEEKER |
JavaScript型 |
32件 |
-- |
圏外 |
↑ |
(シーカー) |
8位 |
X97M_LAROUX※ |
マクロ型 |
22件 |
21件 |
9位 |
↑ |
(ラルー) |
9位 |
JS_NOCLOSE.E |
JavaScript型 |
17件 |
25件 |
8位 |
↓ |
(ノークローズ) |
10位 |
WORM_DATOM.A |
ワーム型 |
13件 |
-- |
圏外 |
↑ |
(ダトム) |
※のウイルスは亜種も含んだ件数
□ニュースリリース
http://www.trendmicro.co.jp/virusinfo/report/mvr020903.asp
□関連記事:トレンドマイクロ、7月のウイルス被害報告でWORM_FRETHEMが2位に
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/08/02/tm7.htm
□トレンドマイクロ
http://www.trendmicro.co.jp/
(甲斐祐樹)
2002/09/03 11:51
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