|
NTT東日本の古賀哲夫常務取締役営業推進部長(左)とトレンドマイクロのスティーブ・チャン代表取締役社長CEO(右) |
NTT東日本とトレンドマイクロは、フレッツ・ADSLおよびBフレッツに対応したセキュリティサービス「フレッツ・セーフティ」を10月1日に開始する。サービスに対応したルータを別途用意することで、フレッツ・ADSL、Bフレッツ経由のウイルスや不正アクセスなどのセキュリティ対策を講じることができる。フレッツ・セーフティは月額300円で、対応ルータ「Web Caster GateLock X200」は標準価格1万5800円。
フレッツ・セーフティは、トレンドマイクロが独自に提供しているセキュリティサービスをフレッツに対応させたもの。同10月1日から開始となるPPPoE同時接続数の拡張を利用、1セッションをNTT東日本が運営する「フレッツ・スクウェア」に常時固定して接続することで、ウイルスのパターンファイルなどを自動で更新、ルータ下に接続されたパソコンのセキュリティ対策をまとめて行なうことができる。ルータでセキュリティ対策を行なうため、パソコン間でのフロッピーディスクのやり取りなどによるウイルス感染を防ぐことはできない。また、現在の仕様では送信メールにウイルスが添付されていた場合、チェックしたのち受信側への通知は行なうが、送信を止めることはできないという。NTT東日本では今後その点についても対応していくとしている。
|
フレッツ・セーフティのサービスイメージ |
月額料金は1回線につきパソコンが1台の場合300円、2台以上5台までの場合500円で、登録手数料として1契約につき300円が別途必要だ。
本サービスの対応したルータとして、NTT東日本は10月1日に「Web Caster GateLock X200」を発売する。すでにトレンドマイクロから発売されている「Trend Micro GateLock X200」とほぼ同等のルータだが、PPPoE同時接続が2セッションまで可能である点、パターンファイルの更新を確認する時間がトレンドマイクロ製は24時間ごとだが、Web Casterでは6時間ごとである点が異なる。
Web Caster GateLock X200のLANインターフェイスは1ポートのみで、パソコンを複数接続するためには別途ハブを購入、最大32台まで接続できる。スループットは約10Mbps程度のため、NTT東日本ではBフレッツ使用時に十分な通信速度が利用できない場合があるとしている。標準価格は1万5800円で、年間8000台を販売する予定。店頭販売も検討しているが、レンタルを行なう予定はないという。
|
Web Caster GateLock X200。ウイルスを検知すると赤いランプが点灯 |
NTT東日本は今後フレッツ・セーフティに対応した製品を順次用意、また他社製ルータについてもフレッツ・セーフティに対応したモデルの発売を検討しているという。さらにNTT西日本でも同様のサービスを検討していることを明らかにした。
トレンドマイクロのスティーブ・チャン代表取締役社長CEOは、フレッツ・セーフティについて「ソフトウェア会社と通信会社が提携する新しいビジネスモデル」と語り、このサービスへの強い自信を示した。
□ニュースリリース
http://www.ntt-east.co.jp/release/0209/020930b.html(フレッツ・セーフティ)
http://www.ntt-east.co.jp/release/0209/020930c.html(GateLock X200)
□関連記事:トレンドマイクロ、家庭用ファイアウォール「GateLock」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/02/21/gatelock.htm
□関連記事:NTT東西、フレッツ・ADSLとBフレッツの同時接続セッション数を拡張
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/09/24/msession.htm
□NTT東日本
http://www.ntt-east.co.jp/
□トレンドマイクロ
http://www.trendmicro.co.jp/
(甲斐祐樹)
2002/09/30 19:50
|