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モデムのカードスロットを指さす孫正義社長 |
BBテクノロジーは、この日発表された「Yahoo! BB 12M+無線LANパック」について報道向けに説明会を開催した。同社の孫正義社長は、今日からYahoo! BB 12Mの加入者には原則として新開発のYahoo! BBトリオモデム12Mがレンタルされ、スロットに無線LANカードを挿入するだけで無線LANパックのサービスが受けられると発言した。
この日発表された「Yahoo! BB 12M+無線LANパック」は、既存のYahoo! BB 12Mのサービスに対して、月額990円の無線LANパックを追加することで、レンタルされるADSLモデムに、無線LANアクセスポイント内蔵ルータ機能が付加され、屋外ではYahoo! BBモバイルのアクセスポイントが利用できるというもの。990円の負担以外にモデムのレンタル料金(890円)などに変更はない。
この新開発されたトリオモデムは、ルータ機能を内蔵し、最大で126台までLAN側に接続できるというもの。有線LANでも接続でき、無線LAN部分は64/128bitのWEP、ESS-ID、8個までのMACアドレスフィルタリングといったセキュリティ機能をサポートし、将来的には256bitのWEPに対応も可能だという。また、今後は原則として、Yahoo! BB 12Mの加入者に対してはトリオモデムが供給され、無線LANパックを申し込んだ時点で無線LANカードが提供され、ユーザーがスロットに挿入するだけで、家庭内の無線LANも構築できるようになるという。
クライアント側はユーザーがIEEE 802.11bに対応した無線LANカードなどを用意しなければならないが、正式サービス時には、Yahoo! BB側で無線LANカードを提供することも検討しているという。
このトリオモデムは2002年春からテストが行なわれ、6月ごろからはYahoo! BB モバイルのアクセスポイントでも使用実験を行なっていたという。学校・図書館などに無償提供する予定のYahoo! BBもこのトリオモデムを使って無線LANアクセスを提供する予定とした。
孫社長は無線LANが内蔵されたトリオモデムを指して「秋葉原で買ってきて、自分で無線LANルータを付けたのとは似て非なるもの」と説明。無線LANルータを購入すれば2~3万円かかるのに対し、月額990円を払うだけで家庭内で無線LANが利用できるだけでなく、街中のYahoo! BBモバイルのアクセスポイントが使えるメリットを挙げ、それがYahoo! BBの考える「ユビキタス・サービス」であるとした。
また、レンタル方式で提供していくことについても、新機種が出た場合でも「大きな負担のない形で乗り換えが可能になる。パソコンや自動車と違ってユーザーの救済措置も含まれている」(孫社長)。月額990円という料金についても孫社長は「無線はサポートがたいへん。それを含めても990円は安い」とコメントした。
説明会では、この日行なわれたイー・アクセスの取締役CTO小畑至弘氏に対する裁判についても記者から質問が相次いだ。孫社長は今回の公判に出席せず、代理人の牧野二郎弁護士から公判の報告を受けていないと前置きした上で、「調査が進めば小畑氏だけでなくイー・アクセスについても訴訟を起こす可能性がある」と発言した。
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提供されるYahoo! BBトリオモデム12M
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背面のインターフェイス
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モデムに挿入する専用無線LANカード
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□ニュースリリース
http://docs.yahoo.co.jp/info/pr/release/2002/1001_2.html
□関連記事:ソフトバンク、全国の教育機関にブロードバンド環境を無償提供
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/04/24/kihu.htm
□関連記事:Yahoo! BB、無線LANルータ内蔵の「Yahoo! BBトリオモデム12M」を提供
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/10/01/ybbtm.htm
□「Yahoo! BB 12M+無線LANパック」試験サービスのお知らせ
http://bbpromo.yahoo.co.jp/promotion/trio/index.html
□Yahoo! BB
http://bbpromo.yahoo.co.jp/
(正田拓也)
2002/10/01 22:04
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