米Microsoftは19日、MSN Messengerの後継版となるインスタントメッセンジャー(IM)ソフト「Windows Live Messenger」の正式版を発表した。20日から、日本語版も含めてダウンロード提供している。Windows XPに対応し、Internet Explorer 6 SP1以降がインストールされている必要がある。
Windows Live Messengerは2005年12月からベータテストが行なわれてきた。当初は招待状をもらった人に対してのみダウンロードを許可する形式が採用されたが、この招待状がオークションサイトで売買されるなど、注目のソフトとなっていた。その後、2006年5月から、誰でも参加可能な公開ベータテストに移行していた。
Windows Live Messengerの最も大きな新機能は、米国などでPCから一般電話へ通話できる機能だ。これは米電話会社大手のVerizonのWeb Callingサービスを利用しており、世界中の一般電話に格安で電話がかけられる(現時点では、日本ではこの機能は利用できない)。
もう1つの大きな機能はファイル共有機能だ。共有したいファイルをドラッグ&ドロップするだけで、指定した友人たちとファイルを共有できる。そのほかにもコンタクトリストを友人たちと共有したり、Windows Live Mailなどのメールサービスとの連携を図ったWindows Live Contactsサービス、デザインが見直されたユーザーインターフェイスなどが挙げられる。
今回のWindows Live Messenger正式版の発表は、MicrosoftのWindows Live戦略にとっても重要な意味を持つ。これまでWindows Live関連サービスはすべてがベータ版として公開されていたが、Windows Live Messengerは初めての正式版となった。Microsoftは今後1年にわたって20以上の新しいWindows Live関連サービスを公開していくとしている。
その中には、質問回答サービスの「Windows Live QnA」、米国内で提供されているセキュリティサービス「Windows Live OneCare」、日本語でも利用できるお気に入り管理サービスの「Windows Live Favorites」のほか、ソーシャルネットワーキングサイトやオークションに似た「Windows Live Expo」などが計画されている。