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今回発表されたREGZA新製品
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東芝は、液晶テレビ「REGZA」の新製品として、フレッツ向け映像配信サービス「4th MEDIA」のHDコンテンツ配信に対応するなど、ネットワーク機能を搭載した「Z2000シリーズ」4製品を9月中旬より順次発売する。いずれもオープンプライス。
今回発表されたのは、IPS方式のフルHDパネル(1,920×1,080ドット)を採用した47V型モデル「47Z2000」、42V型モデル「42Z2000」、37V型モデル「37Z2000」と、ワイドXGAパネル(1,366×768ドット)採用の32V型モデル「32Z2000」の4製品。店頭実売価格は、47Z2000が60万円前後、42Z2000が50万円前後、37Z2000が42万円前後、32Z2000が30万円前後になる見込み。なお、47Z2000のみ10月下旬に発売される。
地上デジタルチューナーとBS/110度CSデジタルチューナーを各2基ずつ搭載し、高画質処理エンジンには「メタ・ブレインプロ」にHD DVDファインチューニングや質感リアライザーなどを施した「新メタブレイン・プロ」を採用した。また、映画やテレビプロモードなど合計5モードの映像モードや、水平方向の画素を間引くことなく本の映像状態に戻す、MPEG-HDフルデコード機能も備えた。
■ 4th MEDIAのHD映像配信を新たにサポート。DLNAやLAN接続HDDにも対応
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Z2000シリーズ
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ネットワーク面ではZ1000シリーズと同様に、ぷららネットワークスのフレッツ向け映像配信サービス「4th MEDIA」を製品単体で利用できる。Z2000シリーズでは新たに、4th MEDIAが配信するHDコンテンツの再生にも対応する。
また、DLNAクライアント機能を備えるほか、LAN接続HDDを最大8台まで接続が可能。接続したLAN接続HDDへの録画予約や再生操作はZ2000シリーズのリモコンから行なえる。加えて、テレビ画面とインターネット画面を同時表示可能な「ネット・ダブルウィンドウ」、同一ネットワーク内にあるHDDレコーダ「VARDIA」への予約操作に対応した「新・テレビdeナビ」、文字画素数を従来の4倍に向上させた「新・EPG」などを搭載した。
このほか、画面サイズ切り替え機能の追加や、電源投入時の画面表示やチャンネル切り替え時間の高速化も図られた。また、スピーカーにはオンキヨーと共同開発したジェットスリットスピーカーシステムを搭載するとともに、SRS WOW、RI EXオーディオコントロールシステムに対応している。なお、製品はファンレス設計となっている。
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HDコンテンツは4th MEDIAメニューのスペシャルカテゴリ内に用意される
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HDコンテンツ「風の地図」をZ2000シリーズで再生したところ
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当初配信を予定するHDコンテンツ
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リモコン下部には4th MEDIAを用意
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本体入力端子にはHDMI(1080p対応)×3、D4×2、S2×2、コンポジット×4、HDMIアナログ音声×1などを、出力端子には光デジタル音声×1、デジタル放送録画出力端子(S1×1、コンポジット×1、アナログ音声×1)などを搭載する。また、ネットワークインターフェイスにはLAN用、LAN接続HDD用、4th MEDIA用の有線LANポートをそれぞれ備えるほか、i.LINK×2ポート、USBキーボードを接続できるUSBポートを装備した。
本体サイズと重量は、47Z2000が113.2×35.2×79.5cm(幅×奥行×高)で42.4kg、42Z2000が104.2×35.2×76.2cmで33.7kg、37Z2000が91.6×29.8×67.6cmで25.6kg、32Z2000が79.4×29.8×59.9cmで19.70kg。なお、製品付属のリモコンはレグザリモコンとして一新されている。
合わせて同社では、300GBのHDDを搭載した番組録画対応モデル「H2000シリーズ」3製品と、シンプルモデル「C2000シリーズ」5製品を発表。これらの製品は、10月下旬の発売を予定している。
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LAN接続HDDは最大8台まで接続が可能
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リモコンもレグザリモコンとして一新
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■ 国内シェア15%獲得が目標。4th MEDIAはH.264やSTBのHD対応も検討
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東芝の新倉氏
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Z2000シリーズを用いてHDコンテンツを紹介する、ぷららの中岡氏
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東芝では23日、今回発表したREGZAの新製品概要や今後の戦略などに関する説明会を開催した。
東芝 執行役常務でデジタルメディアネットワーク社 副社長 テレビ事業部長の新倉諭氏は、「東芝では液晶テレビは3つのラインナップを持っているが、今回はじめて一斉にフルモデルチェンジすることになった」とコメント。商品戦略に関しては「高画質LSI技術」「大型映像画造りノウハウ」「最新LCDパネル」「デザイン」「環境設計」の5つを挙げ、「商品力で顧客満足度ナンバーワンを目指したい」と抱負を語った。
同社では国内シェア状況に関しては目標15%を掲げているが、「現時点では達成していない」という。ただし、「4~7月期は社内目標の13%に対し、12%シェアを確保した」と述べる新倉氏は、「一時は我々の身からでた錆の部分もあって二桁に届いていなかったが、今回二桁を回復し3位グループに入ることができた」とした。
また、ワールドカップ商戦を通じて各国でもシェアが上向いているとした上で、「これらは途中経過の数値であり、日本国内では当初掲げた15%のシェアを実現できるよう進めていく」と語った。
発表会には、ぷららネットワークス パートナー兼シニアストラテジストの中岡聡氏も出席。中岡氏は「2005年に東芝さんが発売されたZ1000シリーズで4th MEDIAを標準搭載されたが、その際はHD品質のコンテンツを提供できず、悔しい思いをしていた」と発言。ユーザーからの4th MEDIAのHD対応に関する要望も寄せられたといい、中岡氏は「Z1000シリーズの発売直後から東芝さんと話し合いを進め、Z2000シリーズでHDコンテンツの配信するに至った」と経緯を説明した。
Z2000シリーズ向けに配信されるHDコンテンツは当初、映画「博士の愛した数式」や「スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー」など約30タイトル。料金は現行のコンテンツと同額となり、新作が概ね1作品420円で、購入から24時間視聴できる。また、HDコンテンツのファイルフォーマットはMPEG-2形式で、ビットレートは地上デジタル放送と同等の10数Mbps台。ぷららの説明員によれば、今後はH.264形式や、セットトップボックス(STB)でのHDコンテンツ対応を含め、検討を進めるとしている。
■ URL
REGZA 製品紹介ページ
http://www.regza.jp/
東芝 ニュースリリース
http://www.toshiba.co.jp/about/press/2006_08/pr_j2302.htm
ぷららネットワークス ニュースリリース
http://www.plala.or.jp/access/living/releases/nr06_aug/0060823.html
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(村松健至)
2006/08/23 17:23
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