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ネットギアCEOのパトリック・ロー氏
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ネットギアは29日、個人および小規模企業向けNAS「ReadyNAS」の発表、および日本市場における経営戦略の説明会を開催。ネットギアのCEOであるパトリック・ロー氏が来日した。
説明会に先駆けて、ロー氏によるネットギアの概要説明が行なわれた。ロー氏は、「年間収益が2006年には約670億円となったほか、2007年にはSOHO向け無線LAN機器では世界2位のシェアを、イーサネットスイッチでは世界1位を確保した」との成果を示し、「過去10年間、これまで製品提供を受けられなかった個人や中小企業に特化して製品を投入してきた。既存とは異なるマーケットに注力したことで、マーケットリーダーとなることができた」と説明した。
販売地域については、欧米が中心であるとしたものの「日本を含めたアジア市場は110%程だが、今後非常に大きな市場に成長すると思う」とし、日本およびアジア市場への製品投入を注力する方針を示した。
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年間収益の推移
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無線LANのシェア
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イーサネットスイッチのシェア
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■ RAIDの自動管理機能などを搭載したNAS「ReadyNAS」
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ネットギア取締役副社長のヴィベック・パテラ氏
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続けて、ネットギア取締役副社長のヴィベック・パテラ氏による「ReadyNAS」の説明が行なわれた。ReadyNASは、ネットギアが買収したInfrant Technologiesが発売していたNASキット「ReadyNAS NV+」をネットギアが販売するもので、日本では11月29日より発売する。
製品ラインナップは、卓上で利用できるデスクトップ型「ReadyNAS NV+」と、ラックマウントに装着できるラックマウント型「ReadyNAS 1100」を用意。ReadyNAS NV+では、HDDを省略した「RND4000-100AJS」、1TBモデル「RND4425-100AJS」、2TBモデル「RND4450-100AJS」を用意。ReadyNAS 1100では、2TBモデル「RNR4450-100AJS」と、3TBモデル「RNR4475-100AJS」を用意する。いずれもオープンプライスで、店頭予想価格はRND4000-100AJSで約10万円の見込みだという。
機能面では、Serial ATAのHDDを内蔵あるいは搭載可能で、ホットスワップ機能により本体起動時でもHDDの交換が可能。HDDの合計容量も最大4TBまで拡張できる。また、RAID 0/1/5をサポートするほか、自動的に最適なRAID管理を行なう「X-RAID」機能を搭載する。このほか、Active Directoryによるアクセス管理機能、WebDAV、FTPサーバー機能、自動パワーセーブ機能を搭載。LANインターフェイスは、ReadyNAS NV+が10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T×1ポートを、ReadyNAS 1100が10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T×2ポートを装備する。
また、本体にはUSB 2.0×3ポートを装備し、USB接続型HDDによる容量拡張、USB接続型プリンタを使用したプリントサーバー機能、USB接続型USPの利用が可能。また、USB接続型HDDへのバックアップも可能で、あらかじめ設定した内容のバックアップをPCを介さずに行なえるバックアップボタンを装備する。本体サイズと重量は、ReadyNAS NV+が132×222×200mm(幅×奥行×高)で4.6kg(HDD含まず)。ReadyNAS 1100が430×320×42mm(幅×奥行×高)で8.2kg(HDD含まず)。対応OSは、Windows Vista/XP/2000、MacOS 9/X、Linux、Unixとなる。
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ReadyNAS NV+の3モデル。HDDはフロントパネルを開けて行なう
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ラックマウント型のReadyNAS 1100
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ReadyNAS NV+の背面。各種インターフェイスや大型冷却ファンがある
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ReadyNAS NV+全面のUSBポート、バックアップボタン、プロントパネルのキー
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HDDは3.5インチのものを使用。フレームを取り付けるのみで搭載できる
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本体内部の基盤にはInfrantと記載されている
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ReadyNASの特長(ハード)
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ReadyNASの特長(ソフト)
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X-RAIDの概要
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ReadyNASとバッファロー「TeraStation」との比較
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ReadyNASのラインナップ
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■ 日本市場では株式会社を設立。シェア5位を目指す
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ネットギア日本支社社長のディビッド・デン氏
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最後に、ネットギア日本支社社長のディビッド・デン氏による日本市場での販売戦略の説明が行なわれた。デン氏によれば、日本市場における売上げは70%が法人、30%個人ユーザーであり、既存顧客は30万人以上だとしている。2008年の戦略としては、2008年1月1日に現在の支社ではなく日本の株式会社を設立。販売店の拡大や、欧米での製品発売から日本向け発売でへ時間短縮、サポートの強化などを図り、日本市場のシェアを5位となる5%のシェア確保を、年成長率では35%の増加を未見込んでいる。
また、製品については無線LANルータ関連製品を一新するほか、個人向けスイッチングハブの販売も行なう予定。DOCSIS 3.0に準拠した製品や、WiMAX対応機器も販売開始を計画しているという。
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ネットギア日本支社の概要
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2008年の経営戦略
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2008年の商品戦略
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会場では、2007 International CESで発表されたネットワークプレーヤー「EVA8000」を展示。日本向けには2008年8月頃には販売を行なう予定としている
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無線LAN機能とSkypeを搭載したハンドセット「SPH200W」。日本での販売は検討中とのことだが、製品のローカライズは完了しているとのこと
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■ URL
ニュースリリース
http://www.netgear.jp/supportInfo/NewsList/98.html
関連記事:InfraNT「ReadyNAS NV+」レビュー[PC Watch]
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0809/readynas.htm
■ 関連記事
・ 【2007 International CES】 米NETGEAR、YouTube対応ネットワークプレーヤーやSkype内蔵電話機を発表
(大久保有規彦)
2007/11/29 18:37
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