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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
ブログウォッチャー、行動ターゲティング型のSNSやWii対応ゲーム

 ブログウォッチャーは11日、行動ターゲティング型の情報配信プラットフォーム「プロファイルパスポート」を活用したSNS「Shooti Town」とPCやWii対応のゲーム「Game0.1a wyrd」のベータ版を公開した。


嗜好性に合わせた広告や情報を配信する「プロファイルパスポート」実証実験

プロファイルパスポートの概要

実証実験の概要
 「プロファイルパスポート」は、ユーザーが投稿したブログやレビューといったCGM情報に行動履歴を関連付けて一元的にデータベースで管理するプラットフォーム。同データベースは、カメラやGPS、RFIDなどで周辺情報を取得するセンシング技術と、自由文を解析するテキストマイニング技術を組み合せて構築した。なお、登録情報自体は不可逆暗号化処理が施されており、IDからのユーザー特定はできないとしている。

 3月11日に公開されたのは、プロファイルパスポートに対応するSNS「Shooti Town(シューティタウン)」と、PCやWiiのWebブラウザ「インターネットチャンネル」で動作するアドベンチャーゲーム「Game0.1a wyrd(ウィルド)」の2サービス。SNSでは、PCや携帯電話、Wii、PDAと複数の端末からのアクセスをサポートする。

 「Shooti Town」では、日記、カレンダー、レビュー機能といった基本的なSNS要素を用意し、各機能に投稿された情報からユーザー属性を解析して、プロファイルパスポートのデータベースに情報を蓄積。蓄積した情報にもとづいて、ユーザーがカレンダーに旅行の予定を登録した際に、観光地情報の広告を配信などを行なっていくという。

 また、GPSや無線LANによる現在位置測定技術「PlaceEngine」を利用した位置情報の取得も可能。これにより、移動履歴の保存が可能になるほか、友だち登録した他ユーザーの位置情報も確認できるとしている。

 「Game0.1a wyrd」は、架空の東京にある「陽炎町」という町を舞台にしたアドベンチャーゲーム。FlashとXMLを用いて開発されたもので、現時点で1人プレイとなるがゲームデータ自体はインターネット経由で取得している。

 ゲーム中にはクイズなどのイベントも用意され、これらイベントを達成しながらゲームのクリアを目指していく。また、Shooti Townとも連携しており、日記やレビューなどを投稿することで、内容に応じたアイテムの出現、空き地だった場所にレストランができるなど要素も盛り込み、行動履歴を登録する際のモチベーション確保に繋げていく。

 ゲームをクリアすると、ユーザーの嗜好性にマッチした店舗のクーポン券もプレゼントされる。店舗情報に関しては、リクルートの「ホットペッパー」と連携するという。このほか、YouTubeなどの動画を視聴できる機能も用意し、閲覧履歴を蓄積してユーザーの嗜好性にあった動画のレコメンドも目指すとした。


「Shooti Town」。Game0.1a wyrdのキャラクター画像も表示 レビューや日記機能などを備える 行動履歴や地図上でも確認可能

Game0.1a wyrd イベントを通じて、ユーザー情報の蓄積や広告配信を行なう 将来的にはユーザーがステージやストーリー、キャラクターを作成できるようにするという

羽野社長「ユーザー嗜好性に沿った広告配信が可能に」

ブログウォッチャーの羽野社長
 プロファイルパスポートは、次世代検索技術の開発を目指して経済産業省が進める「情報大航海プロジェクト」の1つ。2007年度から3カ年計画でプロジェクトが進められている。

 ブログウォッチャーの羽野仁彦 代表取締役社長は、プロファイルパスポートの検証におけるポイントを説明。「行動履歴を提供することに対するユーザーの抵抗感」や「精度の高い要素データや推薦システムの精度」、「市場性や事業性の探索」の3点を挙げ、これらを実証実験するために「Shooti Town」と「Game0.1a wyrd」を開発したという。

 2月には「Game0.1a wyrd」のクローズドベータテストが行なわれ、羽野社長は「ゲーム内でのレコメンドに対して、90%のユーザーが違和感を感じなかった」とテスト結果を紹介した。なお、PCやWii以外のゲーム機や携帯端末に関しても、「順次動作確認をして、対応端末を増やしていきたい」と述べた。

 今後に関しては、2008年12月に情報配信サーバーの試験運用を開始し、2009年4月にベータ版へと移行。それとともにユーザーの自由登録や事業としての営業活動を行ない、2010年4月にはプロファイルパスポートの会員数を200万人にまで拡大したいとした。事業規模に関しては、2012年に25億円を見込んでいる。

 羽野社長は「ページ内容に連動する検索・コンテンツ連動型広告と異なり、個々のユーザーにマッチした広告配信が可能になる」と特徴を説明。「ユーザーの嗜好性に合わせた広告配信ニーズもあり、ビジネスモデルが成り立つと考えている」とした。また、ユーザー側にとっても「一方的な広告配信から、欲しい情報を引き出すようなサービスも実現できるのではないか」と付け加えた。

 将来的にはプロファイルパスポートを共通化して公開し、他社を含めた複数サービスでの利用促進を進めたい考えという。なお、今回ベータ版提供を開始する「Game0.1a wyrd」に関してはゲーム会社などと連携しながら自社提供を目指すが、SNSは1,000万超のユーザーを抱えるmixiをはじめとした先行他社が複数ある。この点について羽野社長は「大手SNS企業とも連携に向けて交渉を行なっている」と自社以外の広がりも示唆した。


関連情報

URL
  プロファイルパスポート
  http://www.profilepassport.jp/
  ブログウォッチャー
  http://www.blogwatcher.co.jp/

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(村松健至)
2008/03/11 17:32


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