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mixi、電車男、ニンテンドーDSがデジタルコンテンツグランプリ優秀賞に
デジタルコンテンツグランプリの受賞者
財団法人デジタルコンテンツ協会(DCAj)は26日、「第19回デジタルコンテンツグランプリ」受賞作品を発表、合わせて贈賞式を開催した。グランプリには「ComicStudioEX Ver.3.0」が、DCAj会長賞には「ドラゴンクエストVIII」が選ばれたほか、「mixi」「『ニンテンドーDS』のワイヤレスシステム」「電車男」などに優秀賞が贈られた。
デジタルコンテンツグランプリは、DCAjが主催、経済産業省が共催するイベント。国内部門ではデジタルコンテンツ産業の新市場創出と人災発掘を、海外部門ではデジタルコンテンツ産業振興による組織の理解促進と連携強化、クリエイター間の相互啓発を目的として開催されている。
国内部門の対象は、2003年11月1日から2004年12月31日までに発売・施行・開始されたもので、今回から導入されたノミネーター制により、コンテンツ部門67件、サービス・システム創出部門72件の推薦案件が対象となった。海外部門はデジタル技術で製作した3分以内の動画が対象で、こちらは例年と同様、公募による応募31件が対象となった。
サービス・システム創出部門では、携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」のワイヤレスシステム、マンガやイラストをデジタル制作できるツール「ComicStudioEX Ver.3.0」、ソーシャルネットワークサービス「mixi」、楽曲をフルコーラスで携帯電話の着信音に設定できる「着うたフル」、携帯電話からインターネットのWebサイトが閲覧できるブラウザ「jigブラウザ」がノミネート。この中から「ComicStudioEX Ver.3.0」がグランプリに輝いた。
ヒットコンテンツ部門では。「スキージャンプ・ペア」 の真島理一郎氏が監督、自動車「MINI Convertible」の記念品として作成された3DCGの映像作品「MINI CONVERTIBLE. "How to Jump"」、2ちゃんねるのスレッドから生まれた物語「電車男」、押井守監督の映画作品「イノセンス」、PS2用アクションゲーム「鬼武者3」のオープニング シネマティクス、PS2用RPG「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君」がノミネート。発売開始から3日間で300万本を出荷したというドラゴンクエストVIIIにDCAj賞が贈られた。
サービス・システム創出部門 受賞作品
グランプリ
(経済産業大臣賞)
ComicStudioEX Ver.3.0
セルシス
優秀賞
着うたフル
KDDI
優秀賞
jigブラウザ
jig.jp
優秀賞
mixi
イー・マーキュリー
優秀賞
「ニンテンドーDS」のワイヤレス・システム
任天堂
ヒットコンテンツ部門 受賞作品
DCAj会長賞
ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君
スクウェア・エニックス/堀井雄二/すぎやまこういち/レベルファイブ
優秀賞
イノセンス
監督:押井守/制作:プロダクション・アイジー
優秀賞
「鬼武者3」オープニング シネマティクス
ROBOT
優秀賞
電車男
新潮社/男たちが後ろから撃たれるスレ/2ちゃんねる
優秀賞
MINI CONVERTIBLE. "How to Jump"
ビー・エム・ダブリュー MINI ディビジョン/有限会社イディオッツ代表取締役 真島理一郎
第19回デジタルコンテンツグランプリの国内受賞作品(上段:作品名、下段;受賞者)
ヒットコンテンツ部門優秀賞の受賞者
ヒットコンテンツ部門の審査委員長を務めた河口洋一郎氏は、今回ノミネートの対象となった67件について「日本のコンテンツを代表するメンバーばかりで、世界に誇るコンテンツが今回たまたま重なった」とコメント。「我々としても(受賞作品の決定は)苦渋の選択だった」と苦労を忍ばせた。
ノミネート作品の中には「ハウルの動く城」「スチームボーイ」「アップルシード」といった映画作品も含まれていたが、河口氏は「デジタルコンテンツという視点から審査を行なった」と説明。アニメーション作品としては「イノセンス」、「鬼武者3」のオープニング シネマティクスの2作品を選出したと語った。
2ちゃんねるのスレッドから発生した電車男は「今までない作品で、今年のトピックとしてぜひ入れたかった」とコメント。「MINI CONVERTIBLE. "How to Jump"」は「個人的にも笑いを誘われたし、審査員の注目も高かった」と語った。
DCAj賞のドラゴンクエストVIIIは「2004年でダントツのヒット作」と評価。贈賞式に出席した堀井雄二氏は「ドラクエシリーズもすでに19年目に突入した。最初はコンピュータもチープでフィールドも記号の世界だったが、今回のVIIIはバーチャルな世界を自分自身で冒険できる感覚が楽しめる。夢のような世界をドラゴンクエストで実現できた上に、このような賞までいただけて嬉しい」と受賞のコメントを述べた。
「ドラゴンクエストVIII」でDCAj賞を獲得した堀井雄二氏
授賞式では有限会社未来検索ブラジルの取締役として出席した西村博之氏と堀井雄二氏が仲良く語る場面も
サービス・システム創出部門優秀賞の受賞者
サービス・システム創出部門の浜野保樹審査委員長は、「今回は特徴的なものが選ばれて、新しいビジネスが動いている様が感じられた」とコメント。着うたフルは「音楽業界が厳しい時期にある中で、着うらフルでは新しい音楽のビジネスを構築した」と評価。「現在音楽の配信ビジネスは海外で大きな動きを見せているが、着うたフルは日本のソリューションとして風穴を開けたのではないか」との意見を示した。
jigブラウザは「審査員の中で大きなインパクトがあった。無料のコンテンツを見られることで、首を絞めることにもなりかねない」と前置いた上で、「結局は誰かが始めるだろうし、新しいビジネスもここから生まれるだろう。記憶に留める意味でも賞を差し上げたい」と選考の理由を語った。
SNSのmixiは「いろいろなSNSの中でも会員数の動きや使い勝手など、関係性をビジネスにできるチャンスを教えてくれた」と評価。ニンテンドーDSのワイヤレスシステムは「競合機種もある中、審査員が年寄りということもあるかもしれないが、高年齢層まで使いやすいインターフェイスだった」とした上で、「これまでのビデオゲーム以上の広がりを示すヒントを与えてくれたのではないか」と語った。
グランプリに輝いた「ComicStudioEX Ver.3.0」のセルシスは、2003年の「RETAS!」シリーズに続いて2年連続で受賞。浜野氏は「日本の強みであるアニメのインフラを支える技術であり、審査員の関心も高かった。保存状態の良くないマンガにおいて、デジタル化は新たな展開が生まれるのではないか。2年連続での贈賞については意見がわかれたが、それだけ期待が大きいと理解して欲しい」と語った。
最後に、最終審査の委員長を務めた月尾嘉男氏が、それぞれの部門について総評を行なった。ヒットコンテンツ部門は「『ヒット』という言葉からわかるように、売れたものを表彰する賞。芸術性ももちろん重要だが、一部の人が高く評価しているだけでは産業は生まれない」とコメント。「今年は1つに選択するのが難しいほど大物が並んだが、ヒットという点を評価してドラゴンクエストVIIIを選んだ」と語った。また、サービス・システム創出部門は「産業として育てていかなければならないコンテンツを育てていく可能性があるもの」との側面から審査したと説明、最終的に「ComicStudioEX Ver.3.0」が選ばれたと語った。
グランプリを獲得したセルシスの川上陽介代表取締役
グランプリには100万円が、DCAj賞には50万円が賞金として贈られた
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URL
第19回デジタルコンテンツグランプリ
http://www.dcaj.org/dcgp/index.htm
DCAj
http://www.dcaj.org/
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