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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
ガイアックス、「プロジェクト EGG」「ストーンエイジ」運営権を取得

 ガイアックスは2日、ボーステックのゲーム総合配信サイト「プロジェクト EGG」の事業譲受およびMMORPG「ストーンエイジ」国内独占営業権の獲得を発表した。


運営はガイアックスが継続。ユーザー登録などの変更は必要なし

「ストーンエイジ」ロゴ

ストーンエイジのキャラクター「ニーナ」と「なすび」
 プロジェクト EGGは、ボーステックとD4エンタープライズが共同で運営するゲーム配信サイトで、ボーステックのオンラインサービス「Soft-City」内で展開されている。80年代のPCゲームダウンロード販売などを行なっており、日本ファルコムやゲームアーツなど28社250タイトル以上を販売、月額315円のSoft-City有料会員も1万人を超える。今回はプロジェクト EGGを含むオンラインサービス「Soft-City.com」をガイアックスがボーステックより譲り受け、今後はD4エンタープライズと共同でプロジェクト EGGを展開していく。

 ストーンエイジは、1999年に日本システムサプライが開発および運営を立ち上げ、アジアで920万人以上の登録者数を誇るMMORPG。2000年の日本システムサプライ倒産を受けてストーンエイジの権利をデジパークが取得、2003年にボーステックが運営を再開した。今回はボーステックのストーンエイジ事業撤退を受け、ガイアックスがデジパークより国内におけるストーンエイジの独占販売権を受ける。

 プロジェクト EGGはガイアックスとD4エンタープライズが、ストーンエイジはガイアックスが今後も運営を継続するため、ユーザーはサービスを継続して利用できる。また、ストーンエイジのマーケティングパートナーとして提携しているNHN Japanおよびガマニアデジタルエンターテイメントとも、ガイアックスが引き続きパートナーとして協力関係を継続するため、すでにサービスを利用しているユーザーは再登録などの必要はない。



「ストーンエイジ」スクリーンショット


コミュニティ運営のノウハウをオンラインゲームに活かす

ガイアックスの上田祐司代表取締役社長

ガイアックス コミュニティ事業部の佐別当隆志部長
 ガイアックスの上田祐司代表取締役社長は、「ブロードバンドの普及により、オンラインゲームのニーズも高まっていると認識している」とコメント。同社が運営するオンラインコミュニティ事業は広告ビジネスモデルからアイテムやアバター課金といったコンテンツ中心のビジネスモデルへと軸を移しており、オンラインゲームにも2004年夏に台湾製MMORPG「M2 ~神甲演義~」を国内で開始しているといった事例を挙げ、「2005年はさらにオンラインゲームを拡大させていきたい。今回の発表はその第1弾」との意欲を示した。

 ガイアックス コミュニティ事業部の佐別当隆志部長は今回の発表内容の趣旨について「M2の運営や(NTT Comのゲーム配信サイトの)なつゲーのコミュニティを担当していて、オンラインゲームとオンラインコミュニティは非常にシナジー効果が高いと感じている」と説明。プロジェクト EGGについては「ゲーム会社として始まったわけではない当社として、プロジェクト EGGの持つ強いゲーム業界とのつながりは非常に魅力的」とした上で、「@niftyやgooとのマーケティングパートナー関係についても、引き続き継続して進めていく合意を得ている」と語り、「既存のユーザーにサービスを使ってもらうと同時にコミュニティやマーケティングを強化していきたい」との方針を示した。

 ストーンエイジに関しては「1999年に立ち上がったサービスで根強いファンも多い」とした上で、「オンラインゲームはビジュアルの華やかなゲームも多数存在するが、そういったゲームは1GB以上のファイルをダウンロードする必要があったり、PCも高スペックが要求されるなど敷居が高い」と指摘。「ストーンエイジは5~6年前に始まったこともあり、ファイル容量も200MBを切る程度と軽い。初心者やこれからオンラインゲームを始めたいというユーザーを対象とするほか、かわいらしいキャラクターを生かした女性向けの展開などを進めていきたい」との方針を語った。

 今後の展開について佐別当氏は「オンラインゲーム市場はまだまだニッチな存在で、今ある市場を取り合うのではなく新しいオンラインゲーム市場を開拓していきたい」と述べ、オンラインゲームのマーケティングや運営、海外タイトルの日本展開などを進めていく方針を示した。また、オンラインコミュニティやゲーム運営の実績を活かし、不採算で伸び悩むオンラインゲーム事業の支援やゲーム開発会社の投資やマーケティングといった面のサポートも手がけていくとした。


プロジェクト EGGの配信タイトル ガイアックスのオンラインゲーム事業展開

D4エンタープライズの鈴木直人代表取締役社長
 D4エンタープライズの鈴木直人代表取締役社長はプロジェクト EGGについて「もともとはボーステック内で旗揚げしたサービスで、2004年3月にボーステックからD4エンタープライズとして分離独立、ボーステックと共同で運営していた」との経緯を説明。「ボーステックは1メーカーに過ぎないが、独立して多くのメーカーとパートナー関係を築いていくことで、より多くのタイトルが展開できるのではないか」とのコンセプトを語った。

 共同運営を行なうガイアックスについては「NTT Comと提携しているガイアックスと組むことで、大きな後ろ盾をいただきながらプロジェクト EGGを展開していけるのではないか」とコメント、「プロジェクト EGGをなつゲーで展開するといった提携も実現できたら」との考えを示した。また、現在はプロジェクトEGGとは別に運営しているamusement-center.com内のゲーム配信サービス「PLUS」についても「プロジェクト EGGは1,000円以下で遊べるタイトルを揃えており、1,000円以上の作品やプロジェクト EGGでは展開できない付加価値のあるような作品はPLUSで配信している」との違いを説明した上で、「今後はPLUSもプロジェクト EGGの中で展開していきたい」と語った。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.gaiax.co.jp/jp/gaiax/press_050401g.shtml

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(甲斐祐樹)
2005/04/04 11:17
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