愛・MATEは、OSに「Windows Mobile 2003 Second Edition Software for Pocket PC」を採用した端末。「愛・MATEオレンジ」と「愛・MATEブルー」の2種類がある。愛・MATEオレンジはCDMA 1X WINやIEEE 802.11bに準拠した無線LAN機能、Bluetooth機能といった通信機能を、愛・MATEブルーはμ-chipリーダーを搭載している。
今回の実証実験では、KCCS、慶應義塾大学SFC研究所、名古屋工業大学、スカイリー・ネットワークス、スゥープの各団体が参加し、「マルチホップIPフォン実験」「peer to peer型コミュニケーションモデルに関する実証実験」「トレジャーハンティング」といった実験を行なう。なお、実験企画取りまとめはKCCSが、実施運営はスゥープが担当するという。
慶應義塾大学の稲蔭正彦研究室、村井純研究室では「peer to peer型コミュニケーションモデルに関する実証実験」を行なう。同実験では、周囲にある端末が無線によるアドホック通信を通じて、周辺情報を交換しあう情報システムを構築。同システム上で愛・MATEの無線LAN機能を利用した「野菜交換ゲーム」「モリゾー、キッコロを探せ!」といった4つの実験を実施するという。
「トレジャーハンティング」は、名古屋工業大学の岩田彰・松尾啓志研究室が実施するもの。お互いの位置が確認できるチームメンバーと暗号化通信により情報交換をしながら、実験会場内に隠された宝箱を探し出すゲーム様式をとっている。実験では、同研究所が保有するアドホックネットワーク技術や情報セキュリティ技術を利用したゲームアプリケーションを開発し、約130台の愛・MATE端末を用いたpeer to peer通信の実証実験を行なうという。