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イー・アクセス、ユーザー環境で測定したADSL 8Mサービスの実速度を公表

線路長が2km以下での速度分布。全体の77.8%が6Mbps以上(図の水色の部分)
線路長が2km以上の場合。6Mbps以上はわずか2.8%になるが、1.5Mbps以上は69%を占める
 イー・アクセスは、同社が展開する最大下り8Mbps、上り1MbpsのADSL接続サービスを使用しているユーザーのリンクアップ速度を公表した。ユーザーの実環境で、ADSLモデムと収容局間でどの程度の速度が出るかを統計データで表わしたもの。これによると、収容局からの線路長が1kmでは97%、2kmでも78%が下りで6Mbps以上の速度を記録した。

 イー・アクセスは、11月1日に回線シミュレータなどを使用した理論上の速度分布を発表していた。今回発表されたのは、こういった実験環境下でのデータではなく、ユーザーが実際に使用している回線での測定データ。このため、より信頼性が高いといえる。

 結果は、収容局からユーザー宅までの距離が1km以内では97%、2km以内では78%が下りで6Mbps以上を記録した。2km以内の場合、全体の98%が3Mbps以上となっており、当初危惧されていたよりも、8Mbpsサービスはノイズや線路長の影響を受けにくい結果となっている。

 興味深いのは線路長が1.5kmまでの分布データ。以前、イー・アクセスが回線シミュレータなどを使用して計測したデータでは、線路長が1.5kmではISDNの干渉を受けなければほぼ理論上の最大値である8Mbpsであるのに対し、ISDNの干渉を受ける場合は4Mbpsを切っていた。これが今回公表されたユーザー環境での実測値では、ほとんどが7~8Mbpsに集中。つまり、線路長が1.5km以内であれば物理的にADSL回線の近くにISDN回線が敷設されていたとしても、ノイズによる影響は小さいという結果である。

 線路長が2kmを超える場合の分布は、35%が3Mbps以上、69%が1.5Mbps以上。もっとも、1.5Mbpsを下回ったユーザーも31%となっている。とくに線路長が3.5kmを超えた場合、速度分布は1.5Mbps以下に集中している。このあたりが最大下り1.5MbpsのG.lite AnnexCと比較して、8MbpsのG.dmt AnnexCのメリットを受けられるボーダーラインと考えてよいだろう。

線路長とリンクアップ速度の分布。A、C、C'と書かれた実線が回線シミュレータによる速度、小さな青色の×印がユーザー環境で測定した実測度


□G.dmt採用8Mbpsサービス フィールドデータのご報告(イー・アクセス)
http://www.eaccess.net/jp/press/2001/pr011203-2.html
□関連記事「イー・アクセス、8MサービスのスループットがわかるADSL回線の評価結果」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2001/11/01/eaccess.htm
□イー・アクセス
http://www.eaccess.net/

笠井 康伸
2001/12/03 15:15

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