センチュリー・システムズは、ルータ「FutureNet XR-300シリーズ」の機能を強化するファームウェアを2月20日と3月1日の2回にわけて公開する。UnnumberedやPPPoEマルチセッションなどがサポートされており、同社のWebサイトから無償でダウンロードできる。
ファームウェアのバージョンは、2月20日に公開されるのがバージョン2.0、3月1日が2.1。同社によれば、3月以降に出荷するXR-300シリーズには、すべて2.1のファームウェアが搭載されるという。
バージョン2.0および2.1でサポートされるおもな機能は次のとおり(かっこ内は対応バージョン番号)。
- PPPoE Unnumbered接続に対応(Ver.2.0)
ルータのLAN側に接続したPCにISPから付与された複数の固定IPアドレスを割り振ることができるUnnumbered接続に対応した。これにより、WAN側はISPとPPPoEで接続しつつ、LAN側にグローバルIPを割り当て各種サーバーなどを公開できるようになる。
- PPPoEのマルチセッション機能のサポート(Ver.2.1)
この機能により、1台のルータで複数のISPに対し同時に接続できる。Bフレッツのベーシックタイプなどは複数のセッションが利用できるため、たとえばフレッツ・スクウェアと特定のISPへ同時に接続し、接続先に応じて利用するセッションを切り換えるといった運用が可能となる。
- IKE/IPsecの同時接続数の拡大(Ver.2.1)
XR-300はIPsecを利用したVPN機能をサポートしているが、Ver.2.0までは1台のXR-300で接続できるのは9拠点までだった。これを2.1からは、最大で33拠点間の接続ができるように拡大した。
- バックアップ回線機能のサポート(Ver.2.0)
ADSLなどのメイン回線がなんらかの原因で切断された場合でも、自動的にバックアップ回線に切り換える機能をサポートした。バックアップ回線にはADSLやFTTHなどのほかに、XR-300のシリアルポートに接続したモデムやTAを使用してアナログ回線やISDN回線を利用することもできる。また、メイン回線が復旧した場合には、自動的にバックアップ回線からメイン回線に切り換える機能もサポートしている。
- ステートフルパケットインスペクション機能のサポート(Ver.2.0)
静的なパケットフィルタリング機能に加え、動的なパケットフィルタリング機能もサポートした。
- ログ情報収集機能のサポート(Ver.2.0)
ポート単位でのパケットのダンプ表示や、ルータ内で稼働する主要なサービスのログ情報が取得できるようになった。
□関連記事「センチュリー、実効スループットが40Mbpsを超えるルータ「XR-300」」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2001/11/09/xr-300.htm
□「FutureNet XR-300」製品情報
http://www.centurysys.co.jp/xr/
□センチュリー・システムズ
http://www.centurysys.co.jp/
(笠井 康伸)
2002/02/18 19:47
|