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【IDF Japan 2006 ワイヤレス・ブロードバンド・ワークショップ】
WiMAXフォーラム代表が講演「WiMAXは携帯電話やWi-Fiと共存できる」

 IDF Japan 2006のワイヤレス・ブロードバンド・ワークショップでは、WiMAXフォーラムの代表を務めるインテル サービス・プロバイダー・ビジネス事業部のロナルド・レスニック氏が登壇。WiMAXフォーラムの立場からWiMAXの動向について講演を行なった。


世界100カ国以上の356社がWiMAXフォーラムに加盟

WiMAXフォーラム代表のロナルド・レスニック氏
 レスニック氏は初めにWiMAXフォーラムの役割を説明。通信やコンピュータ、コンテンツ産業などから先端的な企業の参加を受け、世界的に標準化されたモバイルインターネットのソリューション提供を目的とするほか、製品の認証や相互運用性の承認も実施。WiMAX承認のスタンプを製品に入れるまでがWiMAXフォーラムの役割とした。

 2001年4月の設立当初は7社しか加盟していなかったWiMAXフォーラムも、現在では356社が加盟し、非公式のものも含めて世界各国で150以上のサービストライアルが行なわれているという。レスニック氏は「1月にはすでに第1世代のWiMAX製品が認定済み」とし、「第1世代の製品は固定通信市場向けだが、2006年第4四半期から2007年第1四半期にはIEEE 802.16eに準拠したモバイル向けの製品が登場するだろう。2008年以降は家電や携帯デバイスにも組み込まれるようになるのでは」との見通しを示した。

 また、WiMAXフォーラムの認証プロセスも重要なポイントだと指摘。「グローバルな相互運用性と相互接続性が確保されているからこそ質の高いサービスが提供できる」とし、すでにWiMAXフォーラムに加わっている国は100カ国以上と説明。同時に「我々はWiMAXのマーケティング組織でもあり、WiMAXのプロモーションの世界的に行なっていく」とした。


世界各国の356社がWiMAXフォーラムに加盟 150のフィールドテストが展開されているという

WiMAXの標準化スケジュール WiMAX搭載機器の展開

WiMAXは携帯電話やWi-Fiとも親和性が高い

WiMAXの携帯電話技術との親和性の高さをアピール
 HSDPAやHSUPAなど、携帯電話技術も3.5Gと呼ばれる技術で高速化を図っているが、レスニック氏は「WiMAXはすべてIPベースのネットワークであり、セルラータイプのネットワークではない」との違いを説明。「音声の能力もIPベースで使えるようにはしているが」と前置いた上で、「我々の望みは今のセルラーを補完すること。低コストで高速なインターネット接続の実現手段として、WiMAXは3GやGSMとも共存できる」とアピールし、「3GPPとの共同のワーキングも実施している」と、携帯電話との親和性を強調した。

 WiMAXを使うために割り当てられる周波数帯についても「世界各国でほとんどの政府がWiMAXへの帯域割り当てを考えている」。レスニック氏は「日本でも2.5GHz帯を2007年に開放する方向で進んでおり、11月には結論が出るだろう」との経緯を踏まえ、「WiMAXに2.5GHz帯が割り当てられる可能性は非常に高い。2007年にはその帯域を使って日本国内でも通信事業のオペレーターが動き出すのではないか」との考えを示した。

 会場からWi-FiとWiMAXの違いについて質問が飛ぶと「WiMAXはインターネットへ接続するための技術であり、周波数帯のライセンスを受けた事業者を通じてユーザーが利用するもの。Wi-Fiは家庭内などのLANであり、ライセンスの必要がない周波数帯を使って主に屋内で使われる」と比較。「お互いに非常に良くマッチする存在。Wi-Fiの公衆無線LANサービスのバックボーンにWiMAXが使われている、ということもあるだろう」と語った。


スループットの比較データを使って高速インターネット接続の優位性をアピール 携帯電話とWiMAXのロードマップ

世界各国でWiMAX向けの周波数割り当てが検討されているという 日本におけるWiMAXへの周波数割り当て状況

関連情報

URL
  IDF Japan 2006
  http://www.intel.com/jp/idf/

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(甲斐祐樹)
2006/04/07 20:02
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