【 2009/10/09 】
■
【CEATEC JAPAN 2009】
DLNA講演、Windows 7で強化されたホームネットワーク機能を解説
■
【CEATEC JAPAN 2009】
アクトビラ木村社長講演、「2011年までに600万接続を目指す」
【 2009/10/08 】
■
【CEATEC JAPAN 2009】
テレビ見ながらネットする人向けのサービス展開、ヤフー井上社長
■
【CEATEC JAPAN 2009】
CEATEC JAPAN、8日の開場時間を13時に変更。台風18号の影響で
【 2009/10/07 】
■
【CEATEC JAPAN 2009】
8日開催の基調講演は台風18号の影響で中止に
■
【CEATEC JAPAN 2009】
Andorid向けの待ち合わせアプリ「待ちぴったん」がデモ出展
■
【CEATEC JAPAN 2009】
PacketVideo、iPhoneやAndroidでDLNA機器を操作できるアプリ
■
【CEATEC JAPAN 2009】
近接無線転送技術「TransferJet」の対応機器を各社が参考出展
■
【CEATEC JAPAN 2009】
ヤマハ、自動演奏ピアノでiPhoneやセカイカメラ、女性ロボと連携
■
【CEATEC JAPAN 2009】
シャープ、ワンソースで複数機器に対応の電子書籍ソリューション
【 2009/10/06 】
■
【CEATEC JAPAN 2009】
シャープとヤフー、放送とネット連携の番組表機能などを紹介
■
【CEATEC JAPAN 2009】
KDDIのLTEデモ、HD動画の転送や遅延の少なさをアピール
■
【CEATEC JAPAN 2009】
データ放送と動画ダウンロードが連携のIPTVサービスが参考出展
■
【CEATEC JAPAN 2009】
パナソニック、11n搭載の小型テレビやGoogleマップ対応テレビ
■
【CEATEC JAPAN 2009】
UQ Com、鉄道や高速道路など「UQ WiMAX」の活用シーンを紹介
■
【CEATEC JAPAN 2009】
「CEATEC JAPAN 2009」が幕張メッセで開幕
【 2009/09/24 】
■
【東京ゲームショウ2009】
マイクロソフト、「Project Natal」を関係者向けに公開
■
【東京ゲームショウ2009】
「FF XIII」など、大手各社が冬商戦の新作タイトルを出展
■
【東京ゲームショウ2009】
SCEJはPSP go実機を出展
新サービス「R∞M」や期待作のデモも
トレソーラ、テレビ番組のインターネット配信に関する現状と課題
トレソーラの原田俊明社長
トレソーラの原田俊明社長は、「ブロードバンドとコンテンツ流通の未来」と題し、トレソーラのテレビ番組事業の現状と課題について講演した。
トレソーラは9月1日から11月30日まで期間限定の配信サービス「Chance! @トレソーラ」を実施、TBS、フジテレビ、テレビ朝日の80年代から90年代を中心としたテレビ番組をインターネットで配信している。ラインナップには「オレたちひょうきん族」「101回目のプロポーズ」といった80~90年代に一世を風靡した番組のほか、現在放映中の番組も用意。月額1000円でほとんどの番組をオンデマンド形式にて視聴できる。
原田社長はまず「Chance! @トレソーラ」の現状について説明。Webサイトへ来訪者数は数十万ユーザーに上り、そのうちの約3%が実際にコンテンツを購入しているという。人気コンテンツはドラマとバラエティが圧倒的で、その次にアニメ、グラビアが続く。利用ユーザーのプロフィールについては男性が全体の8割を占め、年齢的にも主力層は30代~40代であると語った。また、購入ユーザーの視聴時間は平均して40分近く、「ブロードバンドで受け入れられるのは決してショートコンテンツだけではない」と「Chance! @トレソーラ」への自信を示した。
その後原田社長はコンテンツ配信事業の課題について言及。大きな問題点として著作権とコンテンツ供給側のコストについて語った。トレソーラではサービス開始当初から「Chance! @トレソーラ」を「実験的な意味合い」と位置づけ、現在未整理状態にある著作権に関するルールが策定されたのち、遡及的に収入を分配するという方針を打ち出していた。このルール策定については日本経済団体連合会のブロードバンドコンテンツ流通研究会や日本民間放送連盟による検討が実施されているが、いずれもはっきりした方向性が見出せていない状況だという。
また、著作権管理でもっとも難しいのは音楽コンテンツであるという。テレビ局では番組で利用する楽曲について日本音楽著作権協会(JASRAC)と一括契約を結んでいるため、番組に利用される楽曲の著作権リストというものが存在せず、結果としてインターネットで配信できない番組が存在するという。DVDやビデオ化された作品については作品ごとのリストがあるものの、そういったリストが存在する番組は全コンテンツのうち約2割に留まるとした。さらに海外の楽曲では版権元が海外の場合もあるため、手続きに時間がかかることが配信を難しくさせる一因であるという。
Chance! @トレソーラの利用者アンケート
著作権の管理に加えてコンテンツの保護も大きな課題。「Chance! @トレソーラ」はコンテンツ内の動画および静止画を保護するため、Webサイトを視聴する時点で専用のアプリケーションをインストールする必要があるが、この時点で約40%のユーザーが視聴を断念しているという。
これらの問題に加え、原田社長はコンテンツ供給側のコストが最も大きな課題であると説明。テレビ放送と比較し、ユーザーの増加についてコストも上昇する点が大きな違いだという。ADSLの普及などによりユーザー側のコストは低価格化している一方で、課金システムや著作権処理などを考えると、コンテンツ配信のコストは現状の1/10程度まで下がらなければビジネスとして成り立たない。コンテンツ専用のネットワークを構築、高品質の配信を行なうCDN(Contents Delivery Network)についてもコストが高く、導入は難しいとした。
今後の展開としては「テレビ番組をインターネットで見たいというニーズは確実にある」と判断、事業化を前向きに検討していくという。その一方で「ビジネスが成り立つまでコンテンツの供給コストが低価格化するには、あと数年は必要になるだろう」という見解も示した。ビジネスモデルとしてはプロバイダーを通じて直接ユーザーにコンテンツを提供するという現状の形態のほか、コンテンツの卸し売りも視野にあるという。将来的にはパソコン向けの配信に加え、セットトップボックスを用いたテレビへの配信も実施していきたいと語った。
また、Yahoo! BBのADSL回線を利用した有線放送サービス「BBケーブルTV」については「番組を電波でなくIPで配信するという点が放送事業の免許的にギリギリのラインではないか」とコメント、BBケーブルTVの今後の動向に注目しているという。
■
URL
Chance! @トレソーラ
http://www.tresola.com/
関連記事:トレソーラ、テレビ番組のネット配信サービスで女子アナを迎えた記者発表会
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/08/30/tresola.htm
関連記事:BBケーブルTV、東京23区内で10月下旬に無料の試験サービス
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/09/30/bbtv.htm
e-Drive 2002
http://www.key3media.co.jp/e-drive/
(甲斐祐樹)
2002/10/24 19:40
Broadband Watch ホームページ
Copyright (c) 2002 Impress Corporation All rights reserved.