アジア最大の写真・映像関連イベント「フォトイメージングエキスポ2007(PIE2007)」が、3月22日から25日の会期で東京ビッグサイトで開催されている。会場では、無線LANやDLNAなどネットワーク連携をコンセプトに取り入れたデジタルカメラ新製品も多数展示されている。
■ ソニー、無線LAN/DLNA機能を搭載したデジタルカメラ「DSC-G1」
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DSC-G1
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ソニーブースでは、IEEE 802.11b/gの無線LAN機能やDLNAサーバー機能を搭載したデジタルカメラ「DSC-G1」の実機を展示。発売は4月6日を予定。オープンプライスで、店頭予想価格は70,000円前後。
DSC-G1は、メモリースティックDuo/PRO Duoへの保存に加え、本体に内蔵した2GBのメモリに撮影画像を直接保存できるデジタルカメラ。無線LAN機能では、同機種同士で撮影画像を交換できる「ピクチャーギフト」や、4台のDSC-G1を無線LAN接続して撮影した画像を他のDSC-G1にリアルタイムで送信できる「コラボショット機能」を用意する。
ブースでは、実際に同機能を試すことが可能。コラボショット機能では、異なるDSC-G1で撮影した画像が最長10秒程度で、もう1台のDSC-G1の画面上に表示できた。背面液晶には、自分が撮影した画像と受信した画像を表示するエリアなどが設けられているほか、無線LAN接続したユーザーIDも確認できる。
ブース説明員によれば、「環境にもよるが、数十m離れていても利用できる」とのことで、同じ場所でそれぞれのユーザーが撮影した画像を同時に楽しみたいという場合には有効な機能と言えそうだ。
なお、DLNAサーバー機能に関しては弊誌連載のイニシャルBで取り上げている。
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「コラボショット」と「ピクチャーギフト」は無線LANを利用した機能の1つ
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コラボショット時には本体上面にある無線LANボタンを押しながらペアリングする
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画面上部左側にユーザー自身が撮影した画像が、右側には他ユーザーから送られてきた画像が表示された
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■ 関連記事
・ 第237回:DLNAガイドラインに対応した無線LANデジカメの意欲作 ソニーのサイバーショット新モデル「DSC-G1」
・ ソニー、世界初のDLNA搭載無線LANデジタルカメラ「DSC-G1」
■ 自宅や公衆無線LANら撮影画像をアップロードできる「COOLPIX S50c」
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COOLPIX S50c
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ニコンでは、自宅にある無線LAN機器や外出先の公衆無線LANサービスを経由して、撮影画像をアップロードできるデジタルカメラ「COOLPIX S50c」を展示している。発売は4月を予定し、店頭予想価格は40,000円前後。
COOLPIX S50cは、IEEE 802.11b/gの無線LAN機能を搭載した製品。ニコンのオンラインサービス「COOLPIX CONNECT」に対応し、専用サーバーへの画像アップロードや共有が行なえる。
アップロード時のメニューは、「ニコンオンラインアルバムへの画像送信」に加えて、「ピクチャーメール」と「ピクチャーバンク」を用意。ピクチャーメールは、画像のアップロードとともにCOOLPIX S50cで指定したメールアドレスにお知らせメールを送る機能で、受け取ったユーザーは画像へのアクセスやダウンロードが可能。また、ピクチャーバンクは撮影した画像を一括して送信できる。
公衆無線LANサービスでピクチャーメール/ピクチャーバンクを利用できるのは、「BBモバイルポイント」と「HOTSPOT」の2サービス。なお、会場では無線LAN機能を実際に試すことはできないが、会場説明員から簡単な利用方法の説明を受けることができる。
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無線LANチップは本体左側面に内蔵
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再生メニュー画面。黄色で反転されているのが、無線LAN機能になる
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同製品ではピクチャーメールやピクチャーバンクといった機能を用意する
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■ 関連記事
・ ニコン、IEEE 802.11b/gに準拠した720万画素デジカメ「COOLPIX S50c」
■ ブログやWebコミュニティとの親和性を謳うデジタルカメラ
三洋電機ブースでは、H.264で動画撮影できる「Xacti DMX-CG65」の実機を展示。4月下旬の発売を予定し、店頭予想価格は50,000円前後。
三洋は、DMX-CG65を発表した3月13日に、Webコミュニティと連携したプロモーション施策「Xacti 2.0」を明らかにしている。これを受けて、同社ブース内ではシックス・アパートやボイスバンクなど、連携企業によるXactiとの連携イメージを紹介するプレゼンテーションが随時実施する予定だという。
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DMX-CG65
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同社ブースでは「Xacti 2.0」で連携する企業のプレゼンテーションも予定する
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また、富士フイルムブースでは2006年12月に発売されたブログモード搭載のデジタルカメラ「FinePix Z5fd」を展示。ブログモードは、撮影した画像を640×480ピクセルにトリミング、リサイズして別途保存できる機能。
保存したファイルを背面液晶に表示した場合には、ブログモードのアイコンが表示され、通常撮影モードとの見分けることが可能。ただし、製品単体ではブログに記事を投稿することができないため、IrSimpleを利用して携帯電話に画像を転送する、もしくはパソコンに画像を読み込ませてアップロードする必要がある。
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FinePix Z5fd
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ブログモードは再生画面から呼び出せる
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リサイズ・トリミングしたファイルは別名で保存される
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■ 関連記事
・ 三洋、H.264対応の新XactiとWebコミュニティの連動による「Xacti 2.0」
・ 富士フイルム、「ブログモード」搭載のデジタルカメラ「FinePix Z5fd」
■ テレビからの利用に対応した松下のフォトアルバムサービス
このほか、松下電器産業ブースでは4月3日にリニューアルオープンするフォトアルバムサービス「LUMIX CLUB PicMate」が先行展示されていた。
LUMIX CLUB PicMateは、LUMIX CLUBをリニューアルして提供する無料のサービス。パソコンに加えて、アクトビラに対応した同社製のデジタルテレビからの利用に対応した点が特徴の1つ。また、携帯電話からはメールを利用した画像アップロードに対応し、サービスへのアクセスなどは今後提供を予定する。
機能面では、Webブラウザを利用した画像アップロード、コメント投稿や公開設定にも対応したSNS機能を搭載。RSSによる更新情報通知機能も用意した。ディスク容量は最大100MB。
テレビからのアクセスは、「Panasonic TV スクエア」から行なえる。なお、同社説明員によれば、他社が発売するアクトビラ対応デジタルテレビでの利用に関しては、現時点では予定していないという。
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LUMIX CLUB PicMate。新たにSNS機能などを搭載
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デジタルテレビからも同等機能が利用可能になる
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■ 関連記事
・ 松下、オンラインアルバムがSNS機能を実装してリニューアル
■ URL
フォト イメージング エキスポ 2007
http://www.photoimagingexpo.jp/
(村松健至)
2007/03/22 20:36
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