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【Interop Tokyo 2007&IMC Tokyo 2007】
テレビポータルサービス講演、2011年にアクトビラ対応TVを7,000万台に

テレビポータルサービス代表取締役副社長の久松龍一郎氏
 Interop Tokyo 2007では13日、テレビポータルサービス代表取締役副社長の久松龍一郎氏による基調講演「世界初、標準テレビでインターネット ~DTVが新しいメディアを創出する~」が開催され、デジタルテレビ向けポータルサービス「アクトビラ(acTVila)」のサービス概要説明などが行なわれた。

 講演で久松氏は、テレビ向けインターネットサービスの歴史を説明。1996年頃からテレビにブラウザが搭載され、「WebTV」やインターネット対応のゲーム機「ピピンアットマーク」「ドリームキャスト」が登場した経緯を紹介し、「テレビ向けインターネットサービスは以前からあったものの、なかなかメジャーになれなかった」と説明した。

 また、2002~2003年頃にはソニーや松下電器産業がブラウザを搭載したテレビを製品化したものの「いずれもメーカー固有のプラットフォームが適用されていた」とコメント。テレビ向けインターネットサービスが普及しなかった点について「標準的なプラットフォームが作成されなかったからで、これがここ数十年のテレビ向けインターネットサービスの歴史」と説明した。


アクトビラはオープンなプラットフォーム

 続いて、久松氏はアクトビラの概要説明を行なった。久松氏はアクトビラについて「今後発売される国内の標準的なデジタルテレビで利用可能なサービス」と説明。アクトビラのプラットフォームについては、設立に関わった松下電器産業やソニー、シャープ、東芝、日立の5社だけではなく、デジタルテレビ情報化研究会の会員企業らによって策定された仕様に基づいているとし「閉鎖的ではないプラットフォーム」とアクトビラのオープンである点をアピールした。

 また、技術面ではARIBに準拠したMPEG-2およびH.264デコーダを採用している点を説明。インターネット経由での配信コンテンツと放送波を同一のデコーダにてデコード可能とする事で、アクトビラへの対応がより容易となるとしている。また、認証機能では機器認証を利用した独自規格「Marlin」の採用や、通信プロトコルにTCP/IPとIPv4を採用した点も紹介し、市販のデジタルテレビがアクトビラに容易に対応できる点をアピールした。


アクトビラの仕様策定に関わった企業の概要 アクトビラの基本仕様 アクトビラのアドバンテージ

2011年にアクトビラ対応TVを7,000万台に。秋にはVODサービスを予定

 アクトビラの利用動向については、アンケートベースであるとしながらも47都道府県での利用が確認され「全県ベースでの提供が行なわれている」と久松氏は説明。年齢層については、「30~40代の比較的年齢の高いユーザーが多く、中には80代のユーザーもいる」と中高年ユーザーの利用率が高い事を明らかにした。また、コンテンツでは動画配信サービスの利用意向が最も多かったとしている。

 今後の動向については、地上アナログ放送の停波を踏まえてデジタルテレビは2011年には1億台の普及が見込まれると予想。久松氏はこのうちの約7割以上となる約7,000万台以上をアクトビラ対応機器とすることを目標に推進するとしている。サービス展開では、2007年秋にはストリーミングによるVODサービスを、2008年中にはダウンロードサービスの開始を予定しているほか、課金システムでは電子マネーへの対応を進めていきたいと説明した。


都道府県別分布 年齢分布 アクトビラ利用者の意向

アクトビラ対応テレビ普及の予測 公開された2007年秋開始予定のVODサービスのGUI

関連情報

URL
  Interop Tokyo 2007
  http://www.interop.jp/
  テレビポータルサービス
  http://www.tvps.jp/

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(大久保有規彦)
2007/06/13 17:37
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