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【ケーブルテレビショー2007】
DOCSIS 3.0準拠モデムやHDD交換可能なレコーダ搭載STBなどが出展

 6月14日から16日にかけて、東京都有明の東京ビッグサイトで「ケーブルテレビショー2007」が開催されている。Broadband Watchでは会場展示の模様をレポートする。





シスコ、DOCSIS 3.0準拠で下り最大で320Mbpsの通信が可能なケーブルモデム

WCM300-JP
 シスコシステムズは、下り最大で320Mbpsでの通信が可能なワイドバンドケーブルモデム「WCM300-JP」を参考出展している。8月15日より提供開始予定で、提供価格などは未定。

 WCM300-JPは、CableLabsが策定を進めている、既設のHFC上で利用できる高速データ通信仕様「DOCSIS 3.0」に準拠したケーブルモデム。DOCSIS信号を複数束ねて高速化する技術「チャネル・ボンディング機能」を利用しており、8チャネルの信号を束ねた場合で下り最大320Mbps、上り最大30Mbpsでの通信が可能だとしている。周波数帯域は、下りで90~850MHzを、上りでは5~55MHzを使用する。

 また、DOCSIS 3.0で採用されてる「パケット・ボンディング」にも対応するほか、DOCSIS 3.0環境における相互接続性も確保。また、DOCSIS 1.0やDOCSIS 2.0対応機器としての動作も可能だという。このほか、インターフェイスには1000BASE-Tを採用している。


WCM300-JPの背面 WCM300-JPの仕様


URL
  シスコシステムズ
  http://www.cisco.com/jp/index.shtml




ブロードネットマックス、3チャネルのボンディング対応モデムやc.LINKシステム

 ブロードネットマックスは、3チャネルのチャネル・ボンディング機能に対応したケーブルモデム「BCW500J」を参考出展している。2006年内中には製品化する予定で、価格などは未定。

 BCW500Jは、DOCSIS 3.0には準拠していないものの、3チャネルのDOCSIS信号を複数束ねて高速化するチャネル・ボンディング機能に対応したケーブルモデム。これにより下り最大120Mbpsでの通信が可能だとしているが、このほかの詳細な仕様は現在のところ未定だという。


BCW500J。外観は製品化の際に大きく変わるという BCW500Jの背面。USBポートは廃止される予定だ

 また、松下電器産業のブースでは、松下電器産業製のc.LINKモデム「TZ-CLM110」および「TZ-CLM100」を使用した「マルチルームSTB」を参考出展している。

 マルチルームSTBは、既存の同軸ケーブルを利用してネットワークの構築が可能なc.LINK技術を利用して、HDDレコーダ機能を内蔵した同社のSTB「TZ-DCH2000」などに保存されたコンテンツを、同軸ケーブル経由で他のSTBに伝送することができるシステム。c.LINKモデムを設置するのみで、宅内の同軸ケーブルに接続されているSTBを利用したコンテンツの共有が可能だとしている。このほかの、詳細な仕様やサービス提供開始時期などはいずれも未定だ。

【お詫びと訂正】
 初出時、c.LINKモデムの製造元について誤記がございました。お詫びして訂正いたします。


マルチルームSTBの詳細 マルチルームSTBで利用されているc.LINKモデム「TZ-CLM100」


URL
  ブロードネットマックス
  http://www.bnmux.co.jp/
  松下電器産業
  http://panasonic.jp/




パイオニア、アイ・オーの「Relational HD」を採用したレコーダ搭載モデム内蔵STB

BD-V700とBD-V320
 パイオニアは、HDDの交換が可能なレコーダ機能に対応したケーブルモデム内蔵STB「BD-V700」と、BD-V700向けの外付型HDD「BD-V320」を参考出展している。7月に発売予定で、販売価格はBD-V700とBD-V320のセットで6万円を切る見込みだ。

 BD-V700は、DOCSIS 2.0に準拠したケーブルテレビモデムを内蔵したSTB。通信方法はOFDMとQAMをサポートしており、地上デジタル/BSデジタル/CATVデジタルチューナーをそれぞれ2基ずつ搭載する。また、HDMI端子や10BASE-T/100BASE-TXも装備する。また、eSATAポートを搭載しおりBD-V320をeSATA経由で接続してHDDレコーダとしても利用可能。HDDに保存したコンテンツの著作権管理機能では同社独自の機能を搭載し、BD-V700を経由しない場合では閲覧が行なえないという。

 BD-V320は、320GBのHDDを内蔵し、HDDには、アイ・オー・データ機器のLAN接続型HDD「LANDISK Tera」などで採用されているカートリッジ「Relational HD」を採用。Relational HDによってHDDの交換が容易に行なえることで、HDDの容量を気にせずにコンテンツが保存できるほか、家族ごとにHDDを用意するといった利用も想定している。交換用HDDは、当初320GBモデルを2万円前後で販売するほか、以降HDD容量ラインナップを拡充する予定もあるという。


BD-V700とBD-V320の概要 BD-V700の前面パネルを開けたところ BD-V700の背面のインターフェイス

交換用HDDの使用例 BD-V320のカラーバリエーション。製品化の予定はないという


URL
  パイオニア
  http://pioneer.jp/
  ニュースリリース(アイ・オー・データ機器)
  http://www.iodata.jp/news/2007/06/07_pr013.htm




マスプロ、インターネット接続や緊急放送に対応できる「複合型IP-STB」

複合型IP-STB
 マスプロ電工は、IP通信に対応した機能を実装できる「複合型IP-STB」を参考出展している。製品化の時期は未定。

 複合型IP-STBは、CATV放送のほかCATV網を通じて提供されるインターネット接続サービス、ホームネットワークや緊急放送などに対応できるとするSTB。IP通信で採用するプロコルなど詳細な仕様は検討中としているが、インターネット経由で外部からSTBを操作できる機能、JavaScriptやFlashに対応するブラウザなどを搭載可能だとしている。

 このほか、VODサービスやマルチキャスト配信サービス、ゲーム配信サービスにも対応可能で、映像フォーマットもMPEG-2やH.264、WMV9、VC-1などが利用できるという。このほか、緊急放送への対応も可能で、放送とは独立した音声出力端子を実装できるとしている。


複合型IP-STBを使用したサービスイメージ 複合型IP-STBの仕様

関連情報

URL
  ケーブルテレビショー2007
  http://www.catv-f.com/


(大久保有規彦)
2007/06/14 15:45
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