Digital Living Network Alliance(DLNA)は2日、「DLNAで拡がるデジタルメディア・エコシステム ~技術概要と最新動向~」と題した講演を行なった。講演の中では、モバイル機器へ対応を図った「DLNAガイドライン 1.5」の認証プログラムを開始したことも明かされた。
■ プリンタやポータブル機器を対象に含んだDLNAガイドライン 1.5
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DLNAが定義するデバイスクラス
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「DLNAガイドライン 1.5(Networked Device Interoperability Guidelines expanded:October 2006)」では、メディアサーバーやプレーヤー、プリンタなどの家庭内ネットワークデバイスや、デジタルカメラやポータブルメディアプレーヤーなどの携帯型デバイスといった合計12個のDLNAデバイスクラスを定義。これらデバイスの追加機能として、アップロード/ダウンロード/プリントコントローラなど5機能を定義しているという。
これらの組み合わせによって、「携帯電話をコントローラとして、パソコンに保存したコンテンツをテレビ上で再生する」、「撮影した写真をデジタルカメラ上から、プリンタに対して印刷指示する」というような利用シーンが実現可能になるとしている。CEATEC JAPAN 2007のDLNAブースでは、実際にDLNAに対応したプリンタに対してネットワーク経由で写真印刷を行なうデモが実施されていた。
また、CEATEC JAPAN 2006で発表された著作権保護されたコンテンツを家庭内ネットワーク上で共有できる「リンクプロテクションガイドライン」は、認定開始に向けた作業を現在も行なっているという。同ガイドラインでは、DTCP-IPを必須技術に、WM DRM-NDをオプション技術として採用し、現時点では家庭内にある機器間でストリーミング再生することを主眼としている。このため、ムーブやコピー、印刷、DRMに関しては、現時点では対象としていないという。
DLNAガイドライン 1.5の説明を行なった、東芝の紺田和宣氏は従来のガイドラインと同様に「既存の業界標準規格をベースに、相互接続可能な機能を定義している」とコメント。また、リンクプロテクションガイドラインによって、「権利保護されたコンテンツ共有も可能になる」とした。
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携帯端末をコントローラにした利用例
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こちらはプリンタとの連携例
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リンクプロテクションガイドラインの概要
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DLNAブースではネットワーククレードル経由でプリンタに写真印刷するデモも
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ネットワーククレードルはケンウッド製。同社開発の小型モジュールの利用例として出展されており、製品化は未定
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ビクターは著作権保護機能を持ったDLNAガイドライン 1.5対応のサーバーソフトを参考出展
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■ DLNA認定機器は1,400を超える。Japanタスクフォースも組織内に設置
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今後の取り組み
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DLNA製品の市場動向
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ケンウッドの真下喜久氏は、DLNAガイドライン 1.5向けのロゴ認証プログラムを説明。DLNA会員企業向けに仕様適合状況をテストできるツールをダウンロード配布するほか、Plugfest(接続テスト)やリファレンスデバイス選定テストなどのスケジュールを案内した。
今後の取り組みに関しては、リンクプロテクションガイドラインの仕様適合テストツールの開発・提供、認証プログラムの開始を「1日も早く実施したい」考えだという。加えて、DLNAガイドライン 1.5の認証プログラムについても、「新しいデバイスクラスや機能に対する拡張も行ないたい」と述べた。
NECパーソナルプロダクツの中本伸也氏は、「DLNAガイドライン 1.5の認証開始で、モバイルデバイス分野とPCインターネット分野、コンシューマエレクトロニクス分野がマージされ、DLNAはさらに進化する」とコメント。2007年9月初旬の時点で1,400機器がDLNA認定を取得しており、DLNAガイドライン 1.5の認定機器はリファレンスデバイスなどで16機器が認定済みだという。
また、2007年9月に日本国内におけるDLNAプロモートについて議論や活動を行なう「Japanタスクフォース」がDLNAのマーケティング部会の傘下として設置されたと紹介。DLNAメンバーであれば自由に参加が可能であり、中本氏は「日本語で議論できる場であり、関心がある参加企業の方は是非参加して欲しい」と呼びかけた。
DLNAではこのほか、相互運用ガイドラインとメディア形式が国際電気標準会議(IEC)の国際規格として発行されたと発表している。
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DLNAクライアント機能を持つPS3も展示されていた
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同じくソニーの「ワイヤレスプレーヤー NAS-C5」。無線LAN機能を備え、11月21日に発売を予定
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東芝はPCやテレビ、レコーダといったDLNA対応製品を展示
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ビクターはハイビジョン映像のネットワーク配信に対応させたテレビも参考出展
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NECはDLNA対応のPCを出展していた
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サイバーリンクの「Soft DMA」。DLNAガイドライン 1.5対応で、Media Center連携機能も持つ
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■ URL
CEATEC JAPAN 2007
http://www.ceatec.com/
Digital Living Network Alliance
http://www.dlna.org/
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(村松健至)
2007/10/02 21:33
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