米NETGEARは米国時間7日にプレスカンファレンスを開催し、新型ネットワークプレーヤーや3Gモバイルデータ通信端末に対応したルータなどの新製品を発表した。
2009 International CESに先だって発表されたのは、YouTubeやインターネットTVなどの視聴に対応した「Internet TV Player(ITV2000)」と、同社ネットワークプレーヤーの新モデル「Digital Entertainer Elite(EVA9150)」、3Gモバイルデータ通信端末に対応するルータ「3G Mobile Broadband Wireless Router(MBR624GU)」の3製品。
米国における発売時期と予定価格は、「Internet TV Player」が2009年夏で199ドル、「Digital Entertainer Elite」が2009年2月で399ドル、「3G Mobile Broadband Wireless Router」が2009年1月で129ドルを見込んでる。
■ ネットTVやVODサービスの利用が可能な小型ネット端末
|
小型筐体も特徴の1つ
|
「Internet TV Player」は、PCレスで、YouTubeやインターネットTV、VODサービスを利用できる端末。主にリビングルームなど、家族や友人などが集まる部屋で、テレビに接続しての利用を想定しているという。本体サイズは明らかにされていないが、小型サイズの筐体も特徴となっている。
動画共有サービスは、YouTubeのほか、Google VideosやYahoo! Videos、MetaCafeに対応。発表会でのデモンストレーションでは、YouTubeにおいて公式チャンネルをサムネイルで一覧表示する機能も紹介された。また、米Veveo社の動画検索技術「vtap」を利用したフリーワード検索にも対応する。
インターネットライブTVでは、BBC.comやCNN.com、NBC.com、PGATour and TMZ.comなどをサポート。北米や欧州、アジアの地域別にサービスを分類して表示が行えた。
加えて、CinemaNow.comが配信する映像コンテンツの購入にも対応。このほか、BitTorrent機能やUSBストレージに保存したコンテンツを再生できる機能も用意している。
|
|
|
YouTube機能では、公式チャンネルの一覧表示も可能
|
動画検索機能も備える
|
こちらはインターネットTVを再生しているところ
|
■ アプコン機能やHDD交換にも対応するネットワークプレーヤー
|
Digital Entertainer Elite
|
|
メニュー画面
|
「Digital Entertainer Elite」は、PCやNASに保存したコンテンツをネットワーク経由で再生できる製品。YouTubeやインターネットラジオ、Flickr、Podcastなどのストリーミング再生にも対応しているという。
同社では過去にもネットワークプレーヤー製品を発売しているが、新モデルでは1080pへのアップコンバート機能を備え、「Blu-rayと同等画質でコンテンツが楽しめる」と説明。HDMIポートを搭載するほか、再生可能なコンテンツのビットレートは最大40Mbpsまで。
本体前面スロットには、500GBのHDDを搭載。HDDは同社NAS「ReadyNAS」と同様に交換が可能で、「より大容量の1TB HDDを利用することもできる」という。また、USBポートを2ポート備え、USBストレージに保存したコンテンツの再生にも対応した。
無線LANはIEEE 802.11n ドラフトで、IEEE 802.11a/b/gでの通信もサポート。セキュリティはWEPやWPA、WPA2などに対応し、無線LAN設定システム「WPA」も利用できる。なお、有線LANの接続も行える。
再生可能なファイル形式は、映像がAVI/DivX/Xvid/WMV/MPEG-1/MPEG-2/MPEG-4/ISO/TS/M2TSなど、音声がMP3/WMA/WMA-Pro/AACなどになる。
■ 据え置き利用用途の3Gモデムに対応した無線ルータなど
|
3G Mobile Broadband Wireless Router。外観は同社の無線LANルータと同等
|
「3G Mobile Broadband Wireless Router」は、USBタイプの3Gデータ通信端末を接続して、複数ユーザーでの通信を可能とする無線LANルータ。無線LAN規格はIEEE 802.11b/gに準拠し、対応する3Gデータ通信端末はSierraやNovatelが米国通信会社向けに発売する端末になる。米国以外の通信事業者への対応状況は公表されていない。
電源はACアダプタによる供給のみをサポート。基本的には据え置きでの利用が主となり、移動中の利用は難しい。ただし、同社によれば例えばシガーソケットアダプタなどを用意すれば、自動車などでの利用も可能としている。
4ポートの有線LANインターフェイスを搭載。無線LANセキュリティはWEPやWPA、WPA2などをサポート。また、無線LAN設定システム「WPS」やVPN機能、SPI、DMZ機能なども用意している。本体サイズは175.3×27.94×119.4mmで、重量は300g。
このほかプレスカンファレンスでは、最大6台、容量合計で最大9TBまでのHDDを搭載可能なNAS「ReadyNAS Pro Pioneer Edition(RNDP600E)」を紹介。発売時期や価格は未公表。
同製品は独自RAID技術「X-RAID」に加え、RAID-6をサポート。また、CPUにはIntelのmulti-core Precessorを採用したことで、最大14本のHDコンテンツをストリーム再生できるという。
|
|
|
本体背面。USBモデムを直結できる
|
ReadyNAS Pro Pioneer Edition
|
今後発売を予定する無線LANルータも展示されていた
|
■ URL
2009 International CES(英文)
http://www.cesweb.org/
NETGEAR
http://www.netgear.com/
(村松健至)
2009/01/08 14:36
|