米Sony Electronicsは7日(米国時間)、プレスカンファレンスおよび同社ブースの先行公開を実施した。日本国内で発表された「VAIO type P」のほか、無線LAN搭載でタッチパネル対応の新型ウォークマンなどが発表された。
■ 無線LANやタッチ操作対応の新型Walkman
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新型Walkmanはプレスカンファレンスの冒頭に発表
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無線LAN機能を搭載し、タッチパネル操作に対応した「X Series Walkman」は16/32GBモデルをラインナップ。2009年初夏の発売を予定し、価格は未定。
X Seriesは、無線LAN機能やタッチパネル機能に加え、ワイドQVGA表示に対応した3型の有機ELディスプレイを採用。また、デジタルノイズキャンセリングやFMラジオチューナーも搭載する。
ショーケース展示に限定されていたが、展示コーナーでは紹介ビデオが放映されていた。それによれば、無線LAN機能を使ったWebブラウジングやPodcastコンテンツのダウンロードが可能という。
また、Youtubeにも対応し、X Seriesで再生中の楽曲に関連したYoutube動画にダイレクトリンクする「Related Link」機能も備える。なお、無線LAN規格は担当説明員から明確な回答が得られなかったため、詳細は不明。
タッチ操作は、再生や早送り/早戻しなどの基本操作に加えて、複数のアルバム画像をめくるように次々と表示させることも可能なようだ。対応ファイル形式はMP3/WMA/AAC/L-PCMで、動画はH.264/MPEG-4/WMV DRMになる。
Walkmanでは加えて、コード部分の折り曲げが可能な耳掛け型の「W series」2GBモデルも発表された。こちらは4月の発売を予定し、価格は70ドル前後。本体色はブラックとピンクを用意する。
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X Series
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Webブラウザを搭載
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Podcastコンテンツのダウンロードも可能
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Youtube再生機能も用意する
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W series
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ケーブル部はフレキシブルに折り曲げが可能
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■ Youtubeなどへの投稿ソフトが付属のムービーカメラ
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Webbie HDの概要。カラーは各3色ずつを用意
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デジタルビデオカメラ製品では、Youtubeをはじめとした主要な動画・写真共有サービスへのアップロードソフトが付属した新ブランド「Webbie HD(ウェビーHD)」2製品が新たに発表。プレスカンファレンスでは、動画共有などSNSサービス利用者に向けた製品であることが紹介された。
発表モデルは、通常のデジタルビデオカメラと同等の筐体を採用した「MHS-CM1」と、カメラ部を180度回転させて自分撮りも可能な水平筐体を採用する「MHS-PM1」。MHS-CM1は米Sony Styleで注文を開始しており、価格は200ドル。MHS-PM1は4月の発売を予定し、価格は170ドルと、MHS-CM1と揃って比較的安価な価格に設定されている。
機能面では、H.264形式の動画撮影が可能で、静止画は500万画素での撮影に対応。光学5倍ズーム機能に加え、最大20倍のデジタルズームも行える。動画撮影時の解像度は最大1440×1080/30pになる。撮影映像の保存には、Memory Stick PRO Duoを使用する。
なお、日本国内での販売は現時点で予定していないという。
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MHS-CM1
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側面部にUSB端子などを備える
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液晶部分の角度調整に対応
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MHS-PM1
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カメラ部分を回転させて
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自分撮りもできる
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■ 封筒サイズの「VAIO type P」がCESでもお披露目
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VAIO type P
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XMB起動時にもWebブラウジングやSkypeの利用が可能
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Sonyの各国Webサイトで告知され、日本時間8日に発表された「VAIO type P」。米国では、今回のプレスカンファレンスと同時にお披露目となり、展示ブースでは大きな注目を集めていた。なお、米国での名称は「VAIO P Series」。
「VAIO type P」は、本体サイズが約245×120×19.8mm(幅×奥行×高)と、長形3号封筒とほぼ同サイズを実現したという、8型ワイド液晶、Atom Z520搭載のノートPC。日本法人のソニーでは、「ポケットスタイルPC」と呼称している。
OSはWindows Vista Home Basicに加え、LinuxベースでXMBによるメニュー構成となるインスタントOSを搭載する。インスタントOS起動時には、FirefoxによるWebブラウジングに加え、Skypeも利用できる。
IEEE 802.11nドラフトに準拠するほか、VAIOオーナーメードモデルでのカスタマイズ時にはNTTドコモのFOMAハイスピードを搭載が可能。また、Bluetooth機能やWebカメラ機能、GPS機能も用意している。日本国内では1月16日より順次発売され、価格はオープンプライス。
このほか会場では、Sony Ericssonのスマイルシャッター機能を搭載した新型Cyber-shot Phone「C510」と、パネル交換に対応した新型Walkman Phone「W508」が発表された。
また、プレイステーション・ポータブルにDLNAによるコントロール機能を持たせて、DLNA対応のAV機器を遠隔操作する技術紹介も行われていた。
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Cyber-shot Phone「C510」
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カメラ部はスライド式
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YoutubeやFlickrなどとの連携機能も備える
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Walkman Phone「W508」
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本体を開いたところ
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DLNAのコントロール機能を搭載したPSP。クライアント機器への再生指示やサムネイル画像の確認ができる
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北米市場向けのBRAVIA新モデルでは、Yahoo! Widgetsをベースにした「BRAVIA Widgets」を搭載
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21および27型の有機ELディスプレイも参考出品された
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■ URL
2009 International CES(英文)
http://www.cesweb.org/
米Sony CES特設サイト(英文)
http://news.sel.sony.com/assets/CES_2009/index.htm
(村松健至)
2009/01/08 17:35
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