11日まで開催中のIT関連総合展示会「CEATEC JAPAN 2003」の会場では、太陽誘電株式会社が超高速無線通信技術「UWB」(Ultra Wide Band)を利用した伝送システムのデモンストレーションを行なっていた。
デモンストレーションは、同社が開発したアンテナなどを搭載するモジュールを使用し、3.1~10.6GHz帯の電波で超高速無線通信を行なうもの。発信端末と受信端末との距離は約1mほどだが、平均して約90Mbps以上のスループットを記録。会場のスタッフによれば、「発信側と受信側の距離が10m以内であれば、スループットで100Mbpsはほぼ達成できる。今後は4m程度の距離で200Mbpsも実現する」という。
通信を行ないながら測距も可能なUWBでは、ゲートコントロールや社員の出欠確認などに幅広く利用できると用途についてコメント。「電波の特性として指向性がないことが欠点のように指摘されるが、それがむしろ好都合な場合もある」(会場スタッフ)としている。
商品化については、「UWBの世界標準が定まっていない以上、商品化は未定」と前置きした上で、「規格が決まれば、2005年初頭にもUWBを利用した端末が市場に出てくるのでは」と予測。太陽誘電では、PCに接続するケーブル類をワイヤレス化することを狙っており、「オプションで最大480Mbpsのアクセスも可能にし、USB2.0に取って代わる存在になれば」と期待を示した。
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スループットを表示
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デモ機には太陽誘電のモジュールが差し込まれていた
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■ URL
CEATEC JAPAN 2003
http://www.ceatec.com/
太陽誘電
http://www.ty-top.com/
(鷹木 創)
2003/10/08 20:06
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