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インテルが掲げるデジタルホームの実現とは
千葉県の幕張メッセで開催中のCEATEC JAPAN 2003において、インテル代表取締役共同社長の吉田和正氏は「デジタルホームを実現するインテルのテクノロジと業界動向」について講演を行なった。
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全ての機器とコンテンツはデジタルへ
インテル代表取締役共同社長の吉田和正氏
吉田氏は講演冒頭、「CDからはじまり、携帯電話、デジタルカメラ、デジタル放送へと至るまでデジタル化の流れは止まるどころか、むしろ加速している」と述べ、全ての機器とコンテンツはデジタルへと移行すると語った。
また、デジタルホームの実現へと進む過程の中で「デジタルデバイスのConvergence(融合)」が重要なキーワードになると指摘。これまでにも、カメラと携帯電話が融合してカメラ付き携帯電話に、録画機とHDDがHDDレコーダーへと融合していったように、今後は融合されたデジタル機器間においても、コンテンツを中心としたネットワークの形成により、さらなる融合が行なわれていくと予測した。
その上で吉田氏は、デジタルホームについて「デジタル化されたコンテンツを様々な機器から自由にアクセスできる環境である」と説明した。さらに、日本ではブロードバンド加入者数が1,000万人を超えるとともに、情報家電も数多く登場していることなどから「デジタルホームは日本がいち早く実現していくのではないか」とも語った。
またデジタルホームの実現により、買ってきたデジタル機器が電源を入れるだけで家庭内のネットワークに繋がるようになり、様々な場所や機器から自由にコンテンツを利用、創造することができると、ユーザーにもたらされるメリットを挙げた。
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インテルが掲げる3つの柱
吉田氏は、デジタルホームの実現に向けたインテルの取り組みについても語った。同社では、半導体の製造技術などの「テクノロジ」、機器間の相互接続性や企業間の協力といった「コネクティビティ」、コンテンツ配信業者との協業と著作権保護技術を含めた「コンテンツ」の3つをデジタルホームの重要な柱として考えているという。
「テクノロジ」では、インテルのCPU「Pentium 4プロセッサ」で提供する複数のタスクを平行処理するHyper-Threading Technology(以下HT)をはじめ、ノートPC向けアーキテクチャ「Centrinoモバイル・テクノロジ」、そしてネットワークなどのシステム構築をメーカー各社と協力して提供するとしている。
「コネクティビティ」では、異なるメーカーのデジタル機器の相互接続性を確保するため、2003年6月にインテルやソニー、松下電器産業をはじめ合計17社で「デジタルホーム・ワーキンググループ(以下DHWG)」を共同設立した。DWHGでは、パソコンやデジタル家電との相互接続性に関したガイドラインの策定を行なっており、2004年半ばまでには製品の試験、および販売を行なっていく考えを示した。
さらに吉田氏は、インテルがPCIやUSBといった各規格の標準化団体に参加しており、それぞれで策定された標準規格がデジタルホームの実現に向けた基盤技術になっているとも語った。
「コンテンツ」については、ビジネスシステムと並んで著作権保護技術の確立が必要になると説明した。特に著作権保護については、インテルなど5社が策定した技術「Digital Transmission Content Protection(DTCP)」を用いることで、著作権を保護しながらデジタル機器間でコンテンツを共有することができると述べた。
講演の最後に吉田氏は、デジタルホームの実現によって個人のライフスタイルが豊かにならなければならないという点を強調、「ユーザー個人が満足してデジタルコンテンツの利用や創造ができるようになることが重要である」と締めくくった。
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URL
CEATEC JAPAN 2003
http://www.ceatec.com/
インテル
http://www.intel.co.jp/
(村松健至)
2003/10/09 16:25
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