東京ゲームショウ2004のNCジャパンブースでは、リネージュIIの大規模アップデート「クロニクル2~Age of splendor~」に関するプレスカンファレンスが開催された。クロニクル2は12月7日正午からのサービス開始を予定し、12月上旬からパッケージの販売を開始する。
■ 日本のユーザーの要望に応えることが世界最高のゲームに繋がる
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韓国のモデル達と記念撮影するNC Softの金澤辰社長
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プレスカンファレンス冒頭では、NC Soft社長の金澤辰(キム・テクジン)氏が挨拶。「日本でリネージュIIを開始してちょうど3カ月が経過したが、ユーザーの声援に後押しされ、同時接続数も3万を超えた」と述べ、「この場をお借りして日本のユーザーに感謝の気持ちを伝えたい」と続けた。
金氏は「リネージュIIは当初から世界で愛されるゲームを目指しており、その中で日本は世界のどの国よりも大事な存在だった」とコメント。というのも、日本は地理的にも韓国に近い上に、様々なゲームと接する機会も多く、ゲームの文化が花開いているからだという。金氏は「コンシューマを中心としてレベルの高いゲームに慣れている日本のユーザーの期待に沿うことが、結果としてNC Softが世界最高のゲームを作ることに繋がる」とし、「今回ご紹介するクロニクル2は、このような点からユーザーの皆さんと一緒に作り上げたゲームと言えるだろう」と語った。
韓国では8月よりクロニクル2をスタートしており、同時接続者数が10%増加するなどユーザーの反応は上々という。金氏は「ユーザーの意見を反映したアイテムの実装や、他のユーザーと楽しめるモンスターレースなどを追加し、より成長したクロニクルIIでオンラインゲームの新たなる境地に足を踏み込んでください」と挨拶を締めくくった。
■ 水をテーマとしたマップやボスモンスターが追加
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NCジャパン リネージュIIビジネスチームの越知雄一氏
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続いてクロニクル2の概要が紹介された。NCジャパン リネージュIIビジネスチームの越知雄一氏はじめにリネージュIIの現状を分析。同時接続数36,000人、有料アカウント90,000という数字を例に挙げて「月額3,000円という高価格ながらもたくさんのユーザーに支持された」との自信を示した。
クロニクル2のポイントは「ゲーム要素の追加」「プレイしやすさの追及」「ゲームシステムの進化」の3点だという。ゲーム要素の面では、水をテーマとしたマップが新たに追加され、キャラクターの泳ぎモーションもクロールや平泳ぎ、日本の古式映像など数種類が用意される。NC Soft リネージュII開発室のパク・ヨンヒョン氏は「水の要素はクロニクルIIが始まりで、クロニクルIII、クロニクルIVと展開していく際にも水に関わる数十の町を作る予定。期待していて欲しい」と語った。
続いてボスキャラクターの「バイウム」が紹介された。かつては皇帝だったバイウムは自分の欲望の限りを尽くして塔を建設するも、神の怒りに触れて石像にされてしまったモンスターであり、クロニクルIIでこの封印が解かれることになる。このほかに海賊から吸血鬼となってしまったボスモンスター「ジャケン」も公開された。
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追加ゲーム要素の概要
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水中マップのイメージ
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新ボスモンスター「バイウム」
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ボスモンスター「ジャケン」
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■ モンスターレースや荘園システムなど新要素も追加
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新要素の「モンスターレース」
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キャラクターの顔や髪型も拡充されるほか、新要素としてモンスターレースを導入。これは最大8種類のモンスターで行なわれるレースで、どのモンスターが早くゴールするかを予想、当たったユーザーには配当が与えられる。レースの予想は1着を当てる単勝式と、1着と2着を当てる連勝複式の2通りから選択できる。
「プレイしやすさ」の面では、最大11個まで登録できるショートカットが新たに採用される。ショートカットはサーバーで管理するため、インターネットカフェなど異なるPCからでも同じショートカットが利用可能。また、ドワーフ向けの電卓システムやアイテムを自動作成できるレシピブックといったシステムも紹介された。
ゲームシステムは新たに荘園システム(仮称)が導入される。越知氏はこのシステムを「城主がプレイできるクエストというイメージ」と説明、「城主が領地の中でモンスターに種を埋め込み、その収穫物をアイテムとして入手できる」とした。ドラゴン育成システムも拡充され、ハッチリンをレベル55まで育ててからクエストに挑戦することで「ストライダー」への変化が可能になるという。このほか、武器属性も新たに追加される。
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一見するとモンスターのような奇抜な髪型も追加
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「レシピ」システムの画面イメージ
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新ドラゴン「ストライダー」
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■ 12月7日よりクロニクル2の正式サービスを開始
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クロニクル2に向けたスケジュール概要
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クロニクル2は12月7日正午よりサービスを開始する。パッケージ版は12月から全国で発売予定で、従来と同様に30日間の無料チケットが同梱したパッケージのほか、低価格のエントリーパッケージも用意する方針。ダウンロード販売やアップデートも実施される。
クロニクル2のサービス開始に向けて、9月27日からは9番目のサーバー「テオン」を開放。11月2日にはクロニクル2の先行体験サーバーを実施する。先行体験は東京ゲームショウ2004の会場で実施している宝くじイベントで1,000名を募集するほか、90日間のチケットを購入したユーザーやネットカフェなどでも募集する予定。
企業との新たな提携も発表された。ロジクールはリネージュIIの推奨コントローラをはじめとして、マウスやキーボードでNCジャパンと提携する。NEC三菱電気ビジュアルシステムズからは19インチのリネージュ推奨液晶ディスプレイが発売、リネージュの推奨PCにはSOTECの製品が新たに追加される。さらにJCBと提携したリネージュIIのカードも発行、入会すると30日間の無料チケットが与えられるほか、買い物で貯まったポイントとリネージュの無料チケットを交換できるという。
■ URL
東京ゲームショウ2004
http://tgs.cesa.or.jp/
リネージュII
http://www.lineage2.jp/
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(甲斐祐樹)
2004/09/24 18:36
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