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イベント会場の「Necca秋葉原店」
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東京都千代田区にあるインターネットカフェ「Necca(ネッカ)秋葉原店」で、NTTが主催するイベント「ちえらぼ -NTTのエンジニアがおもしろい-」が3月25日と26日の2日間にわたって開催されている。入場料金は無料。
「ちえらぼ」は、NTTのエンジニアが開発した新技術や新発想をエンジニア自身が主体となって発表するイベント。会期は3月25日の14時~20時と、26日の11時~17時までで、会場ではゲストを交えたトークイベントやフリーセッションも行なわれる。
■ 音声やツールに反応して喜怒哀楽を表現する「んとと君」
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「んとと君」の紹介と、出展者の佐藤氏についてのパネル。ちなみに出展したエンジニアにはそれぞれ肩書きがつけられ、佐藤氏の場合は“ビジュアル系エンジニア”
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「んとと君」は、NTTサイバーソリューション研究所の佐藤隆氏が出展したもの。マイクから入力された音声や、ツールを使って画面に表示されるキャラクター「んとと君」をなでたりつねったりすると、それに反応したメッセージや感情変化といった喜怒哀楽を「んとと君」が表現する。「んとと君」にさわる部分については、NTTアドバンステクノロジの「DRAGRI」技術を利用しているという。
会場でも実際に体験が可能で、音声の調子やさわり方の速度・強弱により反応が変わるほか、ハンカチなどといったアイテムも用意されており、「んとと君」とのコミュニケーションが楽しめる。
近い将来の用途としては、バーチャルペットやメールの絵文字が動くものを想定。加えて、佐藤氏によれば「対戦型の将棋ゲームなどでも、駒の動かし方や置き方によって相手の感情を判断できる機能が盛り込めるのではないか」と今後の用途の一例を述べた。
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ツールを使って「んとと君」の頬をひっぱると
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怒り出す。操作に反応する感情は強弱や速度により異なるという
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■ 3D化した人物画像をマウス操作で動かせる「顔画像合成」
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宮下氏の紹介と、顔画像合成の紹介パネル
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NTTサイバーソリューション研究所の宮下直也氏は、Macromedia Flash Playerを利用した「顔画像合成」を出展。同技術では、デジタルカメラなどで撮影した人物や物の画像を3D化して、人物画像の場合ではマウス操作でうなずかせたり、首を振らせたりできる。また、チャットと組み合わせて、「んとと君」と同様にメッセージに反応して顔の表情を変させることもできるという。
顔画像合成は、Macromedia Flash PlayerとAdobe Photoshopをベースに加工が可能なため、制作工程の簡素化やファイル容量を低く抑えることが特長だという。宮下氏は、「Flashでは3D関連のライブラリがないため自作したが、将来的には無償配布も考えている」と語っていた。
なお、同技術の利用用途として、映画やテレビのポスターや新製品CMでの活用方法や、個人ベースではアニメーションのキャラクターや乗り物などと組み合わせたケースがパネル展示されていた。
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人物画像やイラストなどを取り込んで3D化
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クリックした場所によって表情が変化
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チャットでの利用例。入力メッセージに反応して、キャラクターの表情が変わる
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顔画像合成の制作過程
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■ ちえらぼとは
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会場入り口にある知恵ちゃんと出展エンジニアたちのイラスト
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Necca秋葉原店で開催されている「ちえらぼ」は、会場広報担当者によれば2004年頃から企画されていたもので、今回出展しているエンジニアは公募により参加を表明した面々だという。
ちなみにイベント名の「ちえらぼ」は、同社の社内向けに開設されているホームページ「知恵の和」の名称にちなんだもの。会場入り口や公式サイトに掲示されているイメージキャラクター「知恵ちゃん」も、同ホームページの開設にあたったスタッフの1人である通称“画伯氏”が描いたキャラクターとのこと。なお、会場内では「知恵ちゃん」の原画展示スペースも用意されている。
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知恵ちゃんの制作過程
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これら以外にも複数点展示されていた
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入り口付近にあるPOPも表情豊か
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Webサイトでもプレイできるピンポンゲーム
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情報閲覧コーナーも用意
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フリーセッションの様子。25日には柳田理科雄氏が、26日には樋口真嗣氏が出席するという
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■ URL
ちえらぼ
http://www.chie-lab.jp/
Necca秋葉原店
http://www.necca.ne.jp/~akihabara/a/m.htm
(村松健至)
2005/03/25 19:48
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