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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
リンクシス、ハードウェアVPN対応無線LANルータなどの新製品を発表

 リンクシスは27日、12月上旬より発売する新製品の発表会を行なった。発表会場では、ハードウェアVPN対応の無線LANルータやスイッチングハブといった新製品が展示された。


筐体デザインを一新したハードウェアVPN対応無線LANルータ

 WRV54G-JPは、インテルのネットワークプロセッサ「IXP425-266MHz」を搭載したIEEE 802.11b/g準拠の無線LANルータ。価格はオープンプライスだが同社直販価格で28,800円。なお、初回3,000台は限定価格として24,800円で販売される。

 本体スループットは「IXP425-266MHz」を搭載したことで、WAN-LAN間(SPI有効時)で最大100Mbps、PPPoE接続時で最大98Mbpsを計測した。また、ハードウェアVPN機能もサポートしており、IPsec(3DES)通信時のスループットは最大40Mbpsの性能を持つという。


WRV54G-JP 製品概要

 WRV54G-JPでは、多くのリンクシス製品で採用されているブルーとグレーを合わせた筐体デザインを一新。筐体色にシルバーを用いたほか、縦置きと横置きに両対応した製品となる。本体サイズは、199×32×174mm(幅×奥行×高)で、重さは約570g。


240GBのHDDを装備したNASや、WAN側2ポート搭載のVPN対応ルータなど

EFG120-JP。HDD障害時にはディスク交換により対応。ただし、ユーザー自身で交換した場合はサポート対象外
 「EFG120-JP」は、120GBのHDDを2台装備したギガビット対応ファイルサーバー。価格はオープンプライスだが直販価格で105,000円。

 本製品では、DHCPサーバー機能をはじめ、FTPサーバー機能、プリントサーバー機能をサポート。機能面では、ユーザーやグループごとのアクセス権限設定やユーザーごとの保存容量制限、自動バックアップ機能などを搭載する。また、障害発生時には警告音とともに電子メールにて通知が行なわれる。

  本体インターフェイスは、LAN側に10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T×1ポートとパラレルポートを1ポート装備する。サイズは290×82×233mm(幅×奥行×高)で、重さは約3.7kg。


 「RV082-JP」は、インテルのネットワークプロセッサ「IXP425-533MHz」を採用、WAN側ポートを2ポート搭載したハードウェアVPN対応ルータ。価格はオープンプライスだが直販価格で88,000円。

 本体スループットはWAN-LAN間で最大100Mbpsとなるほか、ハードウェアVPN機能をサポートしたことでIPsec(3DES)通信時で最大70Mbpsのスループット性能を実現したという。サイズは290×82×233mm(幅×奥行×高)で、重さは約3.7kg。


RV082-JP 製品概要

金属筐体採用のスイッチングハブ10製品

 スイッチングハブは、10BASE-T/100BASE-TX対応の「10/100スイッチング HUB」の6製品と、ギガビットイーサ対応の「Gigabit Ether スイッチング HUB」の4製品が発表された。両シリーズともにオープンプライスで、卓上型のSDシリーズとラックマウント型のSRシリーズがラインナップされている。

 「10/100スイッチング HUB」では、卓上型では5ポート搭載の「SD205-JP(直販価格3,900円)」、8ポートタイプと16ポートタイプの3製品。ラックマウント型では16ポート搭載の「SR216-JP(同12,700円)」と24ポートタイプ2製品の合計3製品がそれぞれ発売される。

 また「Gigabit Ether スイッチング HUB」は、卓上型では5ポート搭載の「SD2005-JP(直販価格26,500円)」、8ポートタイプの2製品。ラックマウント型では16ポートの「SR2016-JP(同104,000円)」、24ポートタイプの2製品がそれぞれ発売される。


スイッチングハブ製品ラインナップ WCG200-JP。2004年頭にはCATV事業者からユーザーに提供される見込みだという

 このほか、今回行なわれた発表会では、12月発売予定のIEEE 802.11g準拠の無線LANルータ機能を搭載したCATVモデム「WCG200-JP」が展示されたほか、日本未発表の製品も多数展示が行なわれた。


無線LAN対応USB2.0プリントサーバーと、ゲームアダプタ 無線LAN対応Webカメラ

PoEアダプタとUSBプリントサーバー 無線LAN対応USBアダプタとイーサネットブリッジ ペンタイプの無線LAN対応USBアダプタ

無線LAN対応のメディアアダプタ プロジェクターなどの無線化を実現するゲートウェイ USB接続のBluetoothアダプタ

DVDプレーヤーやSTBの発売も視野に

プロダクトマーケティングマネージャの山田泰志氏
 発表会では、シスコ・リンクシス プロダクトマーケティングマネージャの山田泰志氏が今後の製品展開について説明を行なった。

 山田氏によれば、同社が日本国内で販売する製品には型番末尾に“-JP”をつけているという。しかし、2003年2月に発売した無線LAN機器については日本のニーズを理解し切れておらず「率直な反省点として、ユーザーに十分に受け入れられなかった」と語った。

 一方で、日本国内専用モデルとして7月に発売したルータ「BEFSR41C-JP」は、現在でも有線ルータ市場の中で3%のシェアを確保しているという。その上で、山田氏は日本の需要を掴んだ製品を投入することで「十分に成功を得られる」とコメントした。

 続けて、今後の市場展開についても説明。山田氏によれば、これまではコンシューマ市場を優先してきたが、今後はSOHOをはじめとした中小企業や、CATVなど事業者などに対しても展開していきたいとした。

 発表会には、シスコ・リンクシス ゼネラルマネージャの中林千晴氏も出席し、同社と親会社となるシスコ・システムズに位置づけについて説明を行なった。同氏によれば、シスコ・リンクシスはシスコ・システムズの一部門という位置付けで、製品展開に際しては「リンクシス」ブランドを引き続き利用していくと語った。

 また、今後の製品ラインナップについては無線LAN機器の拡充を行なっていきたいという。具体的には、無線LAN対応のDVDプレーヤーやセットトップボックスなどエンターテインメント関連の機器を発売したい考えを示した。なお、その際に利用する無線LAN規格については必ずしも「IEEE 802.11gにはこだわらない」として、Bluetoothなど他の無線規格も視野に入れているとした。


ゼネラルマネージャの中林千晴氏 製品化の検討が行なわれている無線LAN対応製品

関連情報

URL
  ニュースリリース(WRV54G-JP)
  http://www.linksys.co.jp/press/2003/20031127_wrv54g.html
  ニュースリリース(EFG120-J)
  http://www.linksys.co.jp/press/2003/20031127_efg120.html
  ニュースリリース(RV082-JP)
  http://www.linksys.co.jp/press/2003/20031127_rv082.html
  ニュースリリース(スイッチングハブ製品)
  http://www.linksys.co.jp/press/2003/20031127_switch.html

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(村松健至)
2003/11/27 18:37
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