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「エミル・クロニクル・オンライン」イメージイラスト
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ブロッコリー、ガンホー、ヘッドロックは提携し、MMORPG「エミル・クロニクル・オンライン(ECO)」のベータサービスを2005年夏をめどに開始すると発表した。これに先だって、4月21日に公式サイトを開設する。
ECOは、今回3社が提携して組織した製作委員会「トリオ・ECO(トリオ・エコ)」により、企画・開発・運営が行なわれるMMORPG。3社の役割は、ブロッコリーがキャラクター商品などのマーチャンダイズやイベントの企画、同社が運営するキャラクターショップ「ゲーマーズ」を通じたマーケティングなどを展開する。
一方、ガンホーはECOの運営をはじめ、オンライン上でのマーケティング展開を担当。そして、同社が手がける国産第1号のMMORPGタイトルとなることから、台湾・韓国・中国といったアジア市場、アメリカ・欧州市場への展開も進めていく考えだという。
そして、スクウェア・エニックスが運営するMMORPG「ディプスファンタジア」シリーズや、ビー・ビー・サーブ運営のMMORPG「ベルアイル」を手がける、ヘッドロックがゲームの開発を担当する。
■ 人間・天使・悪魔を主人公にした王道ファンタジー
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人間、天使、悪魔の3種族からキャラクターを選択できる
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ECOは、かつて高度に発達した文明が存在したアクロニア大陸を舞台にした作品。大陸に生きるものたちは、先人が作ったとされる“キカイ”を使用して生活しているという。
プレイヤーが選択できるキャラクターは、世界各地の遺跡やダンジョンへと富と名声と求めて旅をする人間族の“エミル”をはじめ、課せされた試練に挑むために一定の年齢に達すると人間界を訪れる天使族の“タイタニア”、戦いや勝利を求めて人間界へやってくる悪魔族の“ドミニオン”の3種族。なお、ゲームに登場するキャラクターのイメージデザインは、イラストレーターの羽々キロ氏が手がけている。
キャラクターの成長方法については、現段階で全容は明らかにされていないが、職業に就くことで固有のスキルや能力が使用できる「職業システム」を用意。職業には、各種族ごとに適正が存在する。
また、大陸には完全体もしくは部品を集めて入手できる「マリオネット」が存在し、プレイヤーはマリオネットに乗り移ることで、保有する特殊能力や耐性を獲得できるシステムも実装される。入手したマリオネットは、ログアウト時に命令した内容に沿って行動させることも可能で、次回ログイン時に実行した命令の結果を確認できる。ただし、命令に失敗する場合もあるほか、戦闘フィールドに出た場合にはモンスターなどに攻撃される場合もある。
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プレイヤーは職業に就くことで、固有のスキルや能力が取得可能。登場する職業については「紋章から推測してほしい」とのこと
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プレイヤーはマリオネットにより、特殊能力や耐性を身につけることも可能だという
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このほか、ゲームの舞台となるアクロニア大陸には、「ノーザン」「アイアンサウス」といった気候や環境の異なる都市が存在する。また、「古代文明」や「工房都市」などの街や遺跡も登場する。
なお、ECOでは1アカウントで複数キャラクターの作成が可能。このため、トリオ・ECOでは「複数のキャラクターを状況に応じて使い分けて、ゲームが楽しめる」としている。
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アクロニア大陸の主要都市
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街や遺跡のうち、自由貿易都市は職業別のギルドに自治されているという
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■ 女性が参加しやすい、やさしいコミュニティを目指す
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ヘッドロックの岡田社長
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キャラクターは衣装を反映したグラフィックで描かれる
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ブロッコリー、ガンホー・オンライン・エンターテイメント、ヘッドロックの3社は21日、今回の提携に至った経緯や今後の展開について各社の代表者が出席した説明会を開催した。
ECOの開発を担当するヘッドロックの岡田信之代表取締役社長は、「女性が参加しやすいMMORPGを目指し、今までにないコミュニティを形成したい」と同タイトルの開発コンセプトを披露した。
女性が参加しやすい環境を作るため、イラストレーターの羽々キロ氏を起用して、「キャラクターや衣装などの詳細を決定していった」という。加えて、プレイヤーが理解しやすいインターフェイスを開発するとともに、「絵本に登場するようなストーリー設定を心がけた」とコメントした。
また、各キャラクターが装備する衣装をグラフィックに反映させる「着せ替え要素も取り入れた」と説明。岡田社長は「サンダルを履けばサンダルを、ソックスを履けばサンダルのすき間からソックスが見えるようになる」と具体例を示した。
コミュニティに関しては、「既存のMMORPGでは、経験値やアイテムの取得が時間と比例する」点を挙げ、「プレイ時間や量によってキャラクターの格差が生じて、コミュニティに歪みが生じて殺伐としてしまう」と、岡田社長は自社開発のタイトルを含めたMMORPGに対する考え方を示した。
そこでECOでは、具体的な内容は明らかにしなかったものの、「プレイヤー間に時間などに比例した格差が生じないように開発を進めている」とコメント。さらに、女性ユーザーが多く参加することで「一旦、良好なコミュニティが形成されれば、歪んだコミュニティに変化することはないと考えている」とした。
なお、ゲームが動作するPCのスペックに関しては、「多くのユーザーにプレイしてもらえるよう、低いスペックで動作できるよう調整を進めている」と述べた。
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ゲーム画面。中央左にはマリオネットらしきキャラクターも
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戦闘画面
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画面左にいるNPCの衣装デザインも羽々キロが手がけている
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■ 2006年度分までのアップデート計画は構想済み
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ECOのイメージイラストを披露するガンホーの岩田氏(写真左)と小島氏
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ECOの特徴に関しては、ガンホーの岩田容賢コンテンツ開発部マネージャーからも説明が行なわれた。
岩田氏は「ECOはシンプルだが、実際にプレイを進めると奥が深いゲーム」と説明。運営ポリシー面でも、ユーザーとともにゲームを作っていく考え方を示し、「NPCやモンスター、アイテムなどのアイデアを募集するほか、ユーザーからの意見や不満にも積極的に対応していきたい」と述べた。こうした積極的な対応姿勢に関して同氏は、「国内メーカーである3社が協力したことで、実現できる点でもある」とした。
また、ゲーム内のアップデートに関しては「基本構想の段階で2006年度分までのアップデート計画が完了しており、以降のアップデートも行なっていく」とした。
続けて、ガンホーの小島幸博マーケティング部第2企画グループマネージャーが、マーケティングおよびスケジュール展開について説明。小島氏は「かんたん、やさしい、たのしいをキャッチフレーズに、王道ファンタジータイトルとしてECOを提供していきたい」と抱負を披露したのち、「ECOという響きが持つ、やさしいイメージを訴求したマーケティングを展開したい」と語った。そして、「愛・地球博が現在開催されていることあり、自然やエコロジカルなものとのタイアップ企画も考えている」と述べた。
さらに、「2005年のキーワードは“健気”である」と自身の考えを述べ、「新しいコミュニティを目指すECOでは、誰かのために頑張ることが嬉しくなるようなゲームを目指していく」と今後の方針を示した。
■ ゲーム内でのラジオ局開設や、商品販売企画も検討
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ブロッコリーの木谷社長
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ブロッコリーの木谷高明代表取締役社長は、今回の3社提携のはじまりについて「今から2年ぐらいの前の夏頃にヘッドロックの岡田社長と出会う機会があり、その中でオンラインゲームの原案について相談された」点を挙げた。しかし、当時は同社が展開するカードゲームのユーザーがオンラインゲームに移行して顧客を奪われる格好になった経緯から、「オンラインゲームはあまり好きではなかった」という。
オンラインゲームへの考え方に変化が生じたのは、「ヘッドロックの岡田社長から話を聞く中で、カードゲームと同様にコミュニケーションを重視したゲームであると気付いたため」とコメント。そして、ガンホーの森下社長をヘッドロックの岡田社長に紹介して、「2003年末にあった原案をベースに開発すすめていき、今日に至った」とこれまでの経緯を振り返った。
オンラインゲームに関して木谷社長は、「ゲームというよりも、1つのメディア、コミュニケーションツールとして認識している」と発言。その上で、10万人、20万人規模のユーザー確保を前提に「ゲーム中でラジオ局を開設したり、商品開発を行なったアイテムを販売していく方法もあるのではないか」と述べた。
ブロッコリーはすでに、ガンホーが運営するMMORPG「ラグナロクオンライン」のカードゲームなどを発売しており、ECOについてもカードゲームやゲーム中のBGMに歌詞を付けた音楽CD、キャラクターグッズをはじめ、アニメーションやコミックなどのメディアミックスも、ユーザー数が一定の規模になった段階で展開するという。ただし、メディアミックスに関しては「オンラインゲームでの行動を、メディアミックス作品のストーリーで固定したイメージをユーザーに植え付けたくないため、慎重に検討を重ねていく」(木谷社長)と語った。
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プロモーションコンセプト
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計画するプロモーション展開について
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■ 萌え市場とオンラインゲーム市場を代表する3社が携わる国産MMORPG
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ガンホーの森下社長
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ガンホーでは海外展開も検討していく
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ガンホーの森下一喜代表取締役社長は、「当社が設立当時から目指していた国産タイトルの提供を計画通りに進めることができた」とコメント。「当社は今期2タイトルのオリジナルタイトルを提供予定だが、その第1弾として提供する超大作MMORPG」とECOを紹介した。
さらに、ECOに関して「萌え市場のリーディングカンパニーであるブロッコリー、オンラインゲームのリーディングカンパニーであるガンホーとヘッドロックが共同開発したタイトル」と説明した。3社が参加するトリオ・ECOという製作委員会方式を通じたオンラインゲームの提供は「国産ゲームとしては、初めてではないか」とも付け加えた。
森下社長はECOで取り込みを図りたいユーザー層として、「家庭用ゲーム機ユーザー」「オンラインゲーム初心者のライトユーザー」「既存オンラインゲームユーザー」を挙げた。そして、国内企業である3社によりコンテンツとサービスの一体化を図り、「オンラインゲーム市場をさらに活性化していきたい」と抱負を語った。
なお、目標ユーザー数に関しては、あくまで努力目標とした上で「ベータサービスで100万ユーザーを目指したい」とした。
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3社の役割について
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ECOを通じて、オンラインゲーム市場の活性化を図りたい考えだという
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■ URL
ニュースリリース
http://www.gungho.jp/press/051.asp
エミル クロニクル オンライン公式サイト
http://www.econline.jp/
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(村松健至)
2005/04/21 20:04
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