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東海道新幹線 N700系で車内ネット接続サービスがスタート!
サービス概要や利用方法をチェック

東海道新幹線 N700系
 3月14日、東海道新幹線(東京〜新大阪間)のダイヤ改正に合わせて、JR東海がN700系で車内インターネット接続サービスを開始する。そこで今回は、サービス概要や利用方法を紹介する。

 N700系は2007年7月に営業運転を開始しれた、東海道・山陽新幹線の新型車両。車両自体の加速性能や省エネルギー技術に加え、車内にはモバイル用コンセントを多数設置。グリーン車では200席ある座席すべてに、普通車では窓側と車両の最前列・最後列の合計533席にコンセントを設け、ビジネス用途にも配慮された設備を持っている。


トンネル走行中もネットが可能。通信速度は最大2Mbps

品川駅に停車するN700系
 14日に開始する車内インターネット接続サービスでは、400MHz帯の無線で接続した「漏洩同軸ケーブル(LCX)」を使ってデータを伝送。地上に設置された通信機器を介して、インターネット接続が可能になる。LCXを利用することで、高速走行中やトンネルの多い新幹線でも安定して通信できるという。

 車内にはIEEE 802.11b/gに準拠した無線LANアクセスポイントが設置され、乗客はこのアクセスポイントを介して、インターネット接続が可能になる。気になる通信速度は、新幹線1編成あたりで最大2Mbps(理論値)。JR東海では「動画の閲覧は難しいが、メールやインターネット閲覧など、ビジネスユースには十分対応できる通信速度」と説明している。

 サービス提供区間は、東京から新大阪までの東海道新幹線区間。新大阪以西の山陽新幹線区間では利用できない。


品川駅には車内インターネット接続サービスを告知するスペースも設けられている 配布パンフレットでは、利用方法や対応事業者を紹介

利用には対応サービスとの契約が必要。新幹線向け新プランも登場

車内には電源コンセントも用意。グリーン車ではアームレスト部に備えられている
 利用にあたっては、提携する公衆無線LANサービスの契約が必要。3月14日時点では、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)の「HOTSPOT」、NTTドコモの「Mzone」「mopera U」、ソフトバンクテレコムの「BBモバイルポイント」、UQコミュニケーションズ(UQ Com)の「UQ Wi-Fi」が対応する。

 このうち、「HOTSPOT」と「BBモバイルポイント」では提携事業者と契約するユーザーも利用が可能。例えば、HOTSPOTではウィルコムが提供する「ウィルコム無線LANオプション(無料〜月額1600円)」、BBモバイルポイントではトリプレットゲートの「WIRELESS GATE(ヨドバシプランの場合で月額380円)」などが挙げられる。

 ソフトバンクモバイルでは、「iPhone 3G」ユーザー向けに、BBモバイルポイントの無線LANアクセスポイントを無料で利用できる「公衆無線LANし放題」を提供中。このため、ソフトバンクモバイルのiPhone 3Gユーザーであれば、追加料金なく新幹線の無線LANを利用できる。

 またN700系でのサービス開始に合わせて、各社から対応プランも登場している。トリプレットゲートは、1日380円で「WIRELESS GATE」を利用できる「ワイヤレスゲート 1DAY WiFi」を14日に開始。同プランでは、WIRELESS GATEの全サービスエリアで無線LAN接続が可能になる。

 HOSPOTでは、月額819円でN700車内と東海道新幹線17駅で無線LAN接続できる「ホットスポット・エクスプレス」を開始。追加で1日315円を支払えば、HOSPOTの通常エリアも利用が可能になる。

 このほか、ウィルコムでも「ホットスポット・エクスプレス」と同様のサービスを年額3000円で提供する「ウィルコム無線LANオプション エクスプレスエリアコース」を用意。こちらは、ウィルコムのPHSユーザーのみが契約できる。

 なお、UQコミュニケーションズ(UQ Com)の「UQ Wi-Fi」に関しては、当初は一部の法人企業が対象。正式サービスは2009年秋頃を予定し、その際は月額4480円のモバイルWiMAXサービス「UQ WiMAX」の無料オプションとして提供される。

 実際の接続にあたっては、各社が用意するログイン画面にユーザーIDとパスワードを入力すれば良い。認証作業が完了すれば、N700系のポータルサイトが表示され、インターネット接続が可能になる。


東海道新幹線の全17駅にも無線LAN設備を設置

JR東海の品川駅。3月中に東海道新幹線の全17駅で無線LANの利用が可能になる
 JR東海では、N700系の車内インターネット接続サービス開始に合わせて、東海道新幹線の駅構内での公衆無線LANサービスも拡充する。これまで、「のぞみ」が停車する6駅(東京/品川/新横浜/名古屋/京都/新大阪駅)での利用が可能だったが、2009年3月中に東海道新幹線の全17駅に無線LAN設備の設置を完了させる予定だ。

 車内インターネット接続サービスには対応していないが、駅待合室でのサービス利用にはNTT東日本とNTT西日本がそれぞれ提供中の「フレッツ・スポット」も、現時点で一部駅で利用できる。3月7日に、東海道新幹線 品川駅で確認したところ、フレッツ・スポットのアクセスポイントも確認できた。

 なお、通信速度は車内インターネット接続サービスとは異なる。BBモバイルポイントのアクセスポイントに接続した際は、2Mbps以上の無線LAN通信が可能だった。


品川駅で無線LANアクセスポイントを確認したところ フレッツ・スポットやMフレッツのSSIDも表示された BBモバイルのログイン画面

N700系車両は時刻表でチェックが可能

N700系は主に「のぞみ」として運転(写真のダイヤは改正前のもの)
 N700系の運行状況は、JR東海のWebサイトなどで公開されている時刻表で確認できる。N700系車両で運行される場合には「N700」マークが記載されているため、車内インターネット接続サービスを利用したい際には、事前にチェックして乗車券を手配するのも良いだろう。

 ちなみにN700系は基本的に「のぞみ」車両になるが、東京発の時刻表を確認すると、早朝や夜間帯の「ひかり」や「こだま」の一部でもN700系車両が利用されるようだ。

 以上、サービス概要や利用方法法を中心に紹介してきたが、東海道新幹線車内では今回のサービスを利用しなくても、サービスエリア内であればイー・モバイルやNTTドコモ、ウィルコムなどのデータ通信サービスを利用できる場合がある。しかし、車内インターネット接続サービスでは、N700系に乗車してさえいれば常にサービスエリア内であり、2Mbpsの通信速度とは言え、安定した通信ができるのは魅力だろう。

 何より、外出先でのインターネット接続手段が増えることは、2月に開始した「UQ WiMAX」と同様に利用者にとって評価できる点と言える。まずは新たなサービスが登場したことを歓迎したいところだ。


関連情報

URL
  JR東海 N700系でのインターネット接続サービス概要ページ
  http://railway.jr-central.co.jp/wireless/index.html
  JR東海 東海道新幹線ダイヤ改正特設サイト
  http://newdiagram.jr-central.co.jp/
  JR東海 新幹線N700系特設サイト
  http://n700.jp/

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(村松健至)
2009/03/13 11:17
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