ソフトバンクグループは、Yahoo! BB用に確保していた収容局内のコロケーションスペースや電力、MDF端子など160万回線分のリソースをNTTに対し返却することを明らかにした。2月14日に調整を行ない、19日に手続きを行なったという。

　ソフトバンクグループによれば、Yahoo! BBの今後の会員獲得見通しなど収容局内で必要なリソースを考慮した上で、リソースの返却に踏み切ったという。もっとも、現状でもリソースが不足している収容局は多数あるため、返却したのはあくまで需要を見きわめた上での判断としている。今後についても、リソースの需要見通しなどを踏まえた上で柔軟に対応していく。

　事業者がADSL接続サービスを提供するために必要な収容局内のリソースは、Yahoo! BBが大量に確保、保留状態にしており、イー・アクセスやアッカ・ネットワークスなどのほかの事業者から、リソースの返却が求められていた。総務省から諮問を受けた情報通信審議会もYahoo! BBに対し実質的にリソースの返還を求める答申を出しており、Yahoo! BBの対応が注目されていた。

　なお、ソフトバンクグループはYahoo! BBの開通者数が2月19日に約40万人になったことも明らかにした。同社は1月11日の時点での開通者数を36～38万人としており、開通者数の増加ペースは急減している模様だ。今後の会員獲得目標や現在確保しているコロケーションスペースの規模などについては明らかにしていない。

□関連記事「情報通信審議会、Yahoo! BBに対し実質的にリソースの返還を求める答申」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2001/12/25/soumu.htm
□関連記事「総務省、コロケーション問題に関する公開ヒアリングを開催」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2001/12/19/soumu.htm
□関連記事「イー・アクセス、コロケーション問題の公開ヒアリングについて説明」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2001/12/20/eaben.htm
□Yahoo! BB
http://bb.yahoo.co.jp/

（笠井 康伸）
2002/02/20 18:41