電気通信事業紛争処理委員会は、コロケーションスペースなど収容局内のリソースの割り当て方法を、これまでの先着順から通信事業者の緊急性も考慮したものに改めるよう総務大臣に対し勧告を行なった。
勧告は電気通信事業法第88条の20第1項にもとづき行なわれたもの。紛争処理委員会が2001年11月30日に発足してから3カ月たらずの間に受けた申請7件のうち3件がコロケーションに関するものであったため、紛争の未然防止の観点からルール改正の勧告を行なったという。
収容局内のリソースの割り当ては、これまで先着順で行なわれてきた。このためYahoo! BBなどの一部事業者が大量のリソースを確保してしまい問題となっていた。これはYahoo! BBが160万回線分をNTTに返却するなど改善に向かっているが、紛争処理委員会はルールそのものを改正することで抜本的な解決を図りたい考えだ。
勧告では、リソースの確保を申請した時期とともに、ユーザーへの対応の緊急性なども考慮し、公益性に即した方法で限られたリソースが配分されるように、第1種通信事業者が措置を講じることとしている。これは、将来の見込み需要によるリソースの申し込みよりも、実際にユーザーからの申し込みを受け付けている事業者に対し優先的に割り当てることを示唆したものと思われる。
□コロケーションのルール改善に向けた勧告
http://www.mha.go.jp/s-news/2002/020226_2.html
□関連記事「Yahoo! BB、160万回線分のコロケーションスペースをNTTに返却」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/02/20/ybb.htm
□関連記事「情報通信審議会、Yahoo! BBに対し実質的にリソースの返還を求める答申」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2001/12/25/soumu.htm
□関連記事「総務省、コロケーション問題に関する公開ヒアリングを開催」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2001/12/19/soumu.htm
(笠井 康伸)
2002/02/28 16:07
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