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【CeBIT 2006】
Microsoftやメーカー各社の技術を“折り畳んだ”「Origami Project」

UMPCを手にする米IntelのChristian Moralesバイスプレジデント(左)と米MicrosoftのBill Mitchellバイスプレジデント(右)
 ドイツ・ハノーバーで開催中の「CeBIT 2006」で9日、米Intelと米Microsoftが相次いで「Ultra Mobile PC(UMPC)」の発表を行なった。まずIntelが報道関係者向けにキーノートスピーチを開催し、同社のChristian MoralesバイスプレジデントがUMPCを紹介した。Morales氏は壇上に米MicrosoftのBill Mitchellバイスプレジデントを招きながら、「世界で初めてのUMPCを紹介しよう」と会場に呼びかけた。

 UMPCは、IntelやMicrosoftが提唱する超小型PCプラットフォーム。SamsungやASUSTeK、FounderといったPCベンダーが試作機を開発した。Morales氏によれば、UMPCはIntelの低消費電力への取り組みによって実現したという。

 IntelではノートPC向けハードウェアプラットフォームとしてPentium MやIntel製無線LANチップなどの使用を定めた「Centrino Mobile Technology」を提唱しているが、今回発表されたUMPCは、いずれもCentrinoの基準を満たしたPCではない。例えば、CPUひとつとってもSamsungやFounderのUMPCはCeleron M。ASUSTeKこそPentium Mを搭載したモデルも開発しているが、こちらは他の要件でCentrinoとしての基準を満たしていないという。しかし、Morales氏はこうしたCentrino非対応も「低消費電力を求めた結果だ」と強調した。


ノートPCやタブレットPCと、スマートフォンやPocket PCの中間に位置するUMPC
 続いて行なわれたMicrosoftのプレスカンファレンスでは、Mitchell氏がUMPCをWindows XPによるノートPCやタブレットPCと、Windows MobileによるスマートフォンやPocket PCの中間に位置するものと説明した。

 これまでもWindows Mobileなどを搭載した小型端末は存在していたが、UMPCでは小型化することで機能を削るのではなく、小型化してもフル機能を利用できるWindows XPを搭載した。また、タッチパネルや大きなアイコンの新ユーザーインターフェイス「Microsoft Touch Pack」を搭載するなど直感的な操作方法を模索しており、限られたマニア層だけでなく、幅広いユーザー層への普及を目指すという。

 Microsoftによるコードネーム「Origami Project」には、日本の折り紙のイメージが込められていた。UMPCを展示していた同社ブースのスタッフは「日本の折り紙は大きな紙を折り畳むクラフトワーク。Origami Projectでも、Microsoftやメーカー各社の技術が組み合わさって大規模になったPCを、折り畳んで小さい筐体にしまい込んだ」と説明した。


Microsoft Touch Pack ノートPCやデスクトップPCのようにInternet ExplorerやMSNメッセンジャーを起動

ヨーロッパで人気のある「数独」もできる 3社の製品ともにハードウェアキーボードはなく、写真のようなソフトウェアキーボードで文字入力を行なうという

関連情報

URL
  Origami Project(英文)
  http://www.origamiproject.com/
  Ultra Mobile PC(英文)
  http://www.umpc.com/
  CeBIT 2006(英文)
  http://www.cebit.de/

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(鷹木 創)
2006/03/10 12:54
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