CEATEC JAPAN 2006のプラットフォームビジネスアリーナ テレビポータルゾーンでは、デジタルテレビ向けポータルサービスのデモンストレーションが行なわれている。
■ デジタルテレビ向けHD映像配信や生活関連サービスのデモ
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デジタルテレビ向けポータルサービス実験のトップ画面
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デジタルテレビ向けポータルサービスは、今回デモを実施している松下電器産業、ソニー、シャープ、東芝、日立製作所の家電メーカー5社に加え、ソネットエンタテインメントが共同で設立したテレビポータルサービスが2007年2月1日に「アクトビラ(acTVila)」としてサービス開始を予定。当初は画像とテキストによる生活関連サービスの利用が可能で、以降は2007年度中に映像配信サービス、2008年度中にダウンロード・蓄積型サービスの開始が予定されている。
テレビポータルゾーンでは、生活関連サービスやHD映像によるストリーミング配信デモンストレーションが実施されている。生活関連サービスのデモページには家庭内のエネルギー使用量や電気・ガス機器の動作状況に加え、教育コンテンツを用意。あくまでサービス段階で予想されるコンテンツのイメージということだが、リビングで各機器の管理・使用量が確認できるのは便利だと感じた。
HD映像コンテンツは、コンテンツプロバイダー(CP)30社から提供を受けた約80タイトルの視聴が可能。また、一部CPのコンテンツではタイトルページも用意されている。映像フォーマットはMPEG-2で、ビットレートは20Mbps。サーバーがゾーン内に設置していることもあるが、コンテンツは選択から再生開始まで画面切り替えはスムーズだったほか、早送りや巻き戻しといったトリックプレイも可能だった。
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家庭内におけるエネルギー使用量の確認などのサービスもイメージしているという
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こちらは電気やガスの稼働状況確認画面
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教育コンテンツも体験できた
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操作は通常のテレビリモコンを使用(写真は日立「Wooo」のリモコン)
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メニューキー左側に「ポータル」ボタンが備え付けられていた
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テレビ局や映画・アニメ制作会社のほか、東京ガスなどがデモコンテンツを提供している
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■ 機器認証でユーザーごとにマッチしたコンテンツを表示
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機器認証完了画面
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同ゾーンではまた、機器認証やアクトビラで利用するDRM「Marlin」も紹介。機器認証は、デジタルテレビに固有の機器IDを割り当て、初回通信時にサーバー側と認証を行なうというもの。デモ環境での機器認証はポータル画面アクセス時に行なわれ、機器認証後は、ユーザー特性にあったジャンルのコンテンツがトップページ上に表示された。
デモスペースでは、こうした機器認証の利用イメージに加えて、アクトビラではサービス開始当初予定されていない外部サイトへアクセスするためのURL入力フォームを確認できた。ブース説明員によれば、「消費者を対象にしたヒアリングの結果、安心・安全を指向する意見が多かったことから、正式サービス段階では同機能は制限されることになった」という。
DRM「Marlin」は、米Intertrustや松下、Philips、Samsung、ソニーなどが中心となって開発したDRM技術。アクトビラではMarlinを利用して、コンテンツ配信などを行なう予定だが、今回のデモでは実装されておらず、パネル展示にとどまっていた。
テレビポータル関係ではこのほか、松下電器産業のブースでHTMLコンテンツと動画を組み合わせた「サブウィンドウ動画技術」の参考出品が行なわれていた。同社ブースでは、料理の実演とレシピのテキスト情報を同時に表示するデモが体験可能。映像フォーマットはMPEG-2で、アクトビラと同様にデジタルテレビ情報化研究会のドラフト案に沿ったフォーマットが利用されている。
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非対応端末からアクセスした場合の画面イメージ
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デモ機では外部サイトへのURL入力フォームも備えていた
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DRM「Marlin」の概要
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松下ブースではデジタルテレビ向けサブウィンドウ動画技術を参考出品
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同技術の概要
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■ URL
CEATEC JAPAN 2006
http://www.ceatec.com/
アクトビラ
http://actvila.jp/
関連記事:松下、Philips、Samsung、ソニーなど、家電向けDRMを共同策定へ[AV Watch]
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20050120/marlin.htm
■ 関連記事
・ デジタルテレビ向けポータル「アクトビラ」が2007年2月に開始
(村松健至)
2006/10/04 18:06
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