12月9日、全員参加型の会議イベント「忘年会議2006」が、Yahoo!検索チームの協賛を受けて開催された。イベントではヤフー 検索事業部サーファー部の関裕司氏が、「検索キーワードで読み解く2006年」というタイトルでプレゼンテーションを行なった。
■ 目的のサービスを検索で探すというブックマーク的な利用が進む
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ヤフー 検索事業部サーファー部の関裕司氏
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関氏によれば、2006年は検索に大きな変化が現れた年だったという。これまでYahoo!の検索総合ランキングで常に1位だった「2ちゃんねる」が2006年は2位になり、代わりに「mixi」が1位を獲得。また、7位に「YouTube」、13位に「GyaO」などの動画検索が登場し、「Web of the Year 2006」の年間総合大賞を獲得した「Wikipedia」も32位にランクインするなど、新たなサービスがランキングに多く登場した。
こうしたサービスが多くノミネートした一方で、2005年まではランキング50位の常連だった「壁紙」「占い」「チャット」がいずれも50以下へランクダウン。関氏によれば、サービス名称など、検索結果が必ず1つになる検索キーワードは「ナビゲーショナルクエリー」と呼ぶが、2006年は検索ランキング50位のうち45のキーワードがナビゲーショナルクエリーであり、Yahoo!の検索全体でも29%を占めているという。関氏は「検索をブックマーク代わりに使うなど、検索方法が変化しつつある」との考えを示した。
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「壁紙」「占い」「チャット」といった常連キーワードが50以下に
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ナビゲーショナルクエリーの比率が高まった2006年
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■ 検索が生活の中により浸透した2006年
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検索ランキングで見る2006年の流れ
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芸能人やテレビの影響が大きかったのも2006年の特徴で、「しょこたん」こと中川翔子や眞鍋かをりなど有名人のブログや、テレビ「発掘!あるある大事典II」で紹介された製品は検索数が大幅に上昇。また、「エビちゃん」ことモデルの蛯原友里をキャラクターに起用した「ガールズウォーカー」「ファッションウォーカー」も、検索数が上昇した。
携帯電話からの検索も利用が進んだ。関氏は携帯電話の検索ランキングで8位にランクインした「妊娠」というキーワードを例に挙げ、「なぜこのキーワードが入っているのかはわからないが」と前置いた上で、「人には話せないことも携帯で気軽に検索できるのではないか」との考えを披露。また、テレビドラマに登場した架空のグルメワード「アグネスプリン」「ヤシガニラーメン」というキーワードもモバイル検索数が高く、「テレビを見ながら携帯で検索、という生活ができあがりつつあるのでは」とした。
「2006年は情報収集先としてWebがNo.1になった年」とした関氏は「テレビやブログ、ドラマなど、さまざまな媒体が検索の動機付けになっている」とコメント。モバイル検索も利用が進み、「検索が生活により浸透した」との分析を示した上で、「安定したヒットを続けるには、継続した話題の提供も重要だろう」と指摘、プレゼンテーションを締めくくった。
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しょこたんがブログで紹介したコスメの検索数が急上昇
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ドラマと連動して架空のキーワードも上昇
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■ URL
忘年会議2006
http://www.muteki-kaigi.com/archives/2006/12/2006.html
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(甲斐祐樹)
2006/12/11 11:43
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