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参考出展された高速PLCアダプタ
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NECアクセステクニカは第10回 組込みシステム開発技術展において、高速PLCアダプタを参考出展している。HD-PLC対応モデルとHomePlug対応モデルの合計3製品が用意され、いずれも製品化時期は未定。
今回参考出展されているのは、HD-PLC対応モデルがルータ内蔵型とコンセント直結型の2モデルで、HomePlug対応モデルが通常型の1モデル。なお、「コミュファ光」向けに提供を開始しているHD-PLC対応アダプタ「AtermCA2101P」は、展示されていなかった。
■ HD-PLC対応モデルはルータ内蔵型とコンセント直結型を展示
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(左から)HD-PLCに対応したコンセント直結型とルータ内蔵型の高速PLCアダプタ
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HD-PLC対応モデルは、いずれも4~28MHzの周波数帯域を使用し、最大物理速度は190Mbpsを公称。親機を含めて最大16台まで接続が可能で、128bitのAESによる暗号化処理も行なわれる。
ルータ内蔵型は最大5セッションまでのPPPoEマルチセッション、最大16接続までのPPPoEブリッジ、IPv6ブリッジ、VPNパススルーなどをサポート。また、不正アクセス検出機能やIPパケットフィルタリング機能などセキュリティ機能も用意した。有線LANインターフェイスは10BASE-T/100BASE-TX×3ポート。本体サイズは約39×150×156mm(幅×奥行×高)で、重量は約450g。
コンセント直結型は、詳細な本体サイズは不明だが手のひら大のコンパクト筐体を採用し、重量は約200gとなっている。主な用途は子機利用と想像されるが、親機としても利用が可能。このため、モード切り替えスイッチや設定ボタンを各1系統ずつ搭載している。
説明員は、「高速PLCアダプタ単体ではインターネットに接続できないが、ユーザーの中にはこのことを知らない方も少なくない。ルータ内蔵型を企画したのは、そうした方にも誤解のないよう、スムーズに高速PLCアダプタを利用して貰うためだ」と語っていた。
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有線インターフェイスは、WAN×1、LAN×3の構成
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コンセント直結型モデルの背面
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LANポートは本体底面にある
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■ HomePlug対応モデルは単機能の高速PLCアダプタ1製品
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HomePlugに対応した高速PLCアダプタ
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一方、HomePlug対応モデルは4~28MHzの周波数帯域を使用し、最大物理速度は200Mbpsを公称する。通信時には128bitのAESによる暗号化処理を実施。また、本体にはリセットスイッチと設定ボタンを各1系統ずつ搭載している。本体サイズは約39×112×67mmで、重量は300g。
なお、高速PLC規格では異なる規格が混在した環境において、干渉が発生して通信が行なえない可能性がある。今回、HD-PLCとHomePlugのそれぞれに対応した製品を出展した点について説明員は、「あくまで試作機モデルであり、市場動向を踏まえながら今後の規格選択や製品化を検討している段階」と説明した。
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本体背面
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それぞれの利用イメージを示したパネルも
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■ URL
第10回 組込みシステム開発技術展
http://www.esec.jp/
NECアクセステクニカ
http://www.necat.co.jp/
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(村松健至)
2007/05/16 15:36
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