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会場となった新宿のロフトプラスワン
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6月15日、Yahoo!検索をテーマにしたイベント「ジャンクの花園 presents オールザッツYahoo!検索」が開催された。Yahoo! JAPANを運営するヤフーの社員がYahoo!検索の裏側を紹介したほか、スペシャルゲストとしてお笑い芸人のバッファロー吾郎も登場。Yahoo!検索データを用いたトークが繰り広げられた。
今回のイベントは、Yahoo!検索への理解を深めてもらうことを目的として開催されたもの。これまでもYahoo! JAPANでは、全員参加型の会議イベント「検索会議」などを開催してきているが、これらのイベントは検索技術の仕組みやトレンドがテーマの中心であり、参加者も検索に関する知識も一般に比べて高い層が多かったという。
今回のイベントでは、会場をサブカルチャーのイベント場所として知名度の高いロフトプラスワンを選び、お笑い芸人を招くなど、検索会議の参加者層とは異なる、Yahoo! JAPANの一般的なユーザーを集めることを目的として計画。イベント中は観客だけでなく司会者もお酒を飲みながらライブを繰り広げるなど、従来のイベントとは一転して砕けた雰囲気の中で行なわれた。
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司会のDJ急行
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司会のセラチェン春山
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■ 創業メンバーが語るYahoo! JAPANの現場
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検索事業部企画部の宮崎光世部長
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イベントの第1部では、検索事業部企画部の宮崎光世部長が登場。これまでのイベントでは検索技術の仕組みやトレンドを解説してきた宮崎氏だが、今回はほぼ創業当時からのメンバーであるという自身の思い出や、検索に関わるスタッフの現場などを紹介した。
宮崎氏のヤフー入社は1997年3月。1996年4月1日に日本でサービスを開始したYahoo! JAPANではほぼ創業時からのメンバーの1人だという。最初に担当したのは、Yahoo! JAPANのカテゴリにサイトを登録していく「サーファー」業務。宮崎氏は「当時は練習もなく初日からサイトを登録し、次の日には自分が登録したサイトが掲載されていた」との思い出を語った。
宮崎氏の入社当時は30人程度だった社員数も今では2,500人まで拡大し、サーファーの担当も練習や研修を行なった上で実際にサイトの登録を行なっている。ただし、実際の作業自体は未だに人の手によるアナログな部分が大きいという。サーファーとして働くスタッフの1人は、「ブログの流行でアフィリエイトサイトも増えており、実際に役立つサイトは目視で確認している」とコメント、人力作業の重要さを訴えた。
こうした人力のカテゴリ登録に加え、Yahoo! JAPANではロボット型の検索エンジンも採用しており、2004年5月31日にはYahoo!グループ共通の独自検索エンジン「YST(Yahoo! Search Technology)」を導入。サーファーが登録したディレクトリ型と、YSTによる検索エンジンという2つの検索サービスを提供している。
■ Yahoo!検索をベースにしたWii向けゲーム「ラス語」が初公開
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Wii向けに最適化したYahoo!検索
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宮崎氏は「Yahoo! JAPANは外資企業と思われがちだが、実はYahoo! JAPANは全世界のYahoo!グループの中でも異質な存在」とコメント。「Yahoo! JAPANを運営するヤフーは、日本でYahoo!というブランドを使ってサービスしていいという権利を持っているだけ」と補足し、「技術は共同で開発するが、サービス展開は日本独自でやりたいようにできる」と語った。
その一例として紹介したのが、任天堂の家庭用ゲーム機「Wii」に特化したYahoo! JAPANの検索サービス。「7、8人の担当者が集まって好きに作った」というこのサービスは、テレビ画面での利用を意識したデザインを採用し、文字リンクをボタンに変更することでリモコンからの操作性を向上。手間のかかるWiiリモコンでの文字入力操作をできるだけ省略できるよう、検索結果の関連ワードやスペルミス対策のスペラー機能なども用意する。
そしてもう1つ、今回のイベントに向けて開発されたのが、Yahoo! JAPANの検索エンジンを利用したゲーム「ラス語」。これは任意のキーワードで検索を続けていき、検索結果が1件になると「ラス語」となって勝利、0件になると負けというもので、Wiiリモコンでフォームに文字を入力し、検索ボタンを押すだけの操作で楽しめる。WiiからYahoo!で検索を行なうと、画面の一番下に表示されるリンクからラス語を利用可能。また、検索結果が見事に1件になると、携帯電話から「ラス語」を利用できるURLをQRコードで表示する隠し要素も用意されている。
宮崎氏は、「これまでYahoo! JAPANのイベントは、技術やリサーチなど硬めの内容が多かった」と振り返った上で、「今回、ロフトプラスワンという場所でイベントを開催したのは、そうした硬めの内容から、実際にYahoo! JAPANを使っている人たちへ向けて方向性を変えようと考えたから」と説明。「これからも日本で実際に使っている人にぴったりあった検索を作っていきたい」と語った。
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Yahoo!検索を使ってWiiで楽しむ「ラス語」
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最初のデモでは見事に「ラス語」がヒット
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■ バッファロー吾郎がYahoo!検索のデータを用いてトークを展開
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バッファロー吾郎。ステージ上でもお酒を飲みながらリラックスしたトークを展開
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第2部ではスペシャルゲストとしてバッファロー吾郎の木村明浩と竹若元博の2人が登場。2人のPC歴やYahoo!検索を用いたバッファロー吾郎のデータなどを踏まえながらトークが繰り広げられた。
木村、竹若ともにPCは普段から利用するが、その利用シーンはそれぞれ大きく異なる。木村は自身のブログを頻繁に更新しており、「文章を書く練習のつもりでいたら、いつのまにか書くのが日課になっている」というほど。一方の竹若は「自分のブログが最初はMacから更新できず、スタートダッシュに失敗した」と語り、あまりブログは更新していないという。
しかし、インターネットの利用は竹若のほうが積極的で、オンラインショッピングも普段から利用しているという。木村は「自分の目で見ないと駄目な古いタイプ」と自分を語り、「ネットで買い物をするときは、買っていいのかどうかを竹若くんに相談している」と語った。
イベントでは、Yahoo! JAPANで「バッファロー吾郎」というキーワードが検索された回数のデータも公開。テレビ出演の際には検索回数が大きく伸びる傾向があり、中でもテレビ朝日の「アメトーーク!」の企画「ガンダム芸人vs越中詩郎芸人」の回では検索回数が飛躍的に伸びたという。
「越中詩郎芸人」とは、プロレスラー越中詩郎のファンである芸人を差すが、木村は「僕らは正直言って越中芸人じゃない。越中芸人なのはケンドーコバヤシ1人」と告白。また、「めちゃめちゃイケてる!」のお笑い企画「笑わず嫌い王選手権」については、「この番組に出て仕事が減ったのは僕らだけ。他はみんなこの番組でブレイクしている」と語り、会場を沸かせた。
バッファロー吾郎の第2ワードランキングも紹介された。これは「バッファロー吾郎」と合わせて検索した第2ワードのランキングで、1位には「木村」、4位にも「木村 ブログ」がランキングするなど、木村の検索回数が非常に高い結果となった。また、6位にはバッファロー吾郎と同名の同人誌作家がランクイン。その存在を知らなかったバッファロー吾郎の2人は「ぜひ一度会ってみたい」と驚いていた。
第1部で公開された「ラス語」を使い、司会とバッファロー吾郎の対戦イベントも開催。今回はテーマを「必殺技」に絞り、司会とバッファロー吾郎が交互にキーワードを入力。「こうやってテーマを絞って遊んでもラス語は楽しい。ぜひWiiを持っている人は家に帰って遊んでみてください」と呼びかけた。
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Yahoo!検索で見る「バッファロー吾郎」のトレンド
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「バッファロー吾郎」の第2ワードランキング
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「必殺技」しばりのラス語対決。司会の「かめはめ波」に続き、「毒手」で返すバッファロー吾郎
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「かめはめ波」「毒手」に続き「アックスボンバー」のキーワードが0件でバッファロー吾郎の勝利
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■ URL
「ジャンクの花園 presents オールザッツYahoo!検索」を6/15に開催!(Yahoo!検索 スタッフブログ)
http://blogs.yahoo.co.jp/yjsearchblog/47460478.html
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2007/06/18 11:59
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