2008 International CESでは、高速PLC規格を展開するDS2やHD-PLC、HomePlug Powerline Allianceの各団体が出展を行なっている。
■ UPA、理論値400Mbpsと通信速度を高速化した技術を展示
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左右PCの下にあるボックスがチップ化前のプロトタイプ機
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DS2はスペインに本社を置く企業で、高速PLC規格の1つ「UPA」のチップセットを開発・供給している。
同社ブースでは、最大400Mbpsの通信が可能だという新技術を紹介。チップ化する前の試作機を用いたデモンストレーションでは、200~230Mbps前後のスループットが確認できた。
開発中のため詳細な内容は非公表だが、同社によれば物理速度200Mbpsの既存UPAと同じ周波数帯を使っているという。また、200Mbpsタイプとの互換性も持ち、併存環境でも利用が可能になるとしている。製品化の時期は2009年頃を見込んでいる。
同社ではまた、速度を100Mbpsに抑え、低価格化したモデルの投入を予定する。チップのサンプル出荷は2008年第1四半期を見込んでいるという。実際の製品が登場した際には、2台セットで7,000円から1万円程度の価格を想定するとした。
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デモ環境で200Mbps前半のスループットだった
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今後は100Mbpsモデルも投入。100/200/400Mbps間は互換性を持つ
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■ HD-PLC、アイ・オーやコレガなどのプロトタイプを多数出展
HD-PLCブースは、高速PLC規格の3団体の中でもっとも大きいスペースを使って対応製品を展示している。
発売前のプロトタイプ製品も多数確認できた。国内メーカーでは、コレガがIEEE 802.11n ドラフトに準拠した無線LANルータにHD-PLC機能を内蔵させたモデルを出展。また、CEATEC JAPAN 2007で展示が行なわれた、アイ・オー・データ機器のHD-PLCに対応する無線LANアクセスポイント、LAN接続HDDに加え、HD-PLC通信の詳細な速度を確認できるツールも展示されていた。
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コレガの11nドラフトモデル
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アイ・オーのLAN接続HDDモデル
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海外メーカーでは、AUDIOVOXがiPodなどのオーディオ機器を接続できるHD-PLC対応のアダプタとスピーカーのほか、映像配信端末を展示。また、TATUNGはモバイルWiMAX機能を持たせたサンプルを出展している。
このほか、IcronのUSB機器をHD-PLCを使ってLAN接続できるアダプタや、HEISEI Electronics社のHD-PLC対応でメディアプレーヤー機能を持った自作NASキット、小型サイズの自作PCボックスなどを展示。国内メーカーと同等程度の点数が展示されていた。
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AUDIOVOXのオーディ機器変換アダプタ。コンセント越しのスピーカーに配信する
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複数機器をHD-PLCで接続できるIcronのアダプタ
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■ HomePlugブースでZyXELがDLNAやHD映像配信の端末を展示
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ZyXELのDLNA・HD映像配信に対応したPLC製品(写真中央)
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HomePlug Powerline Alliance(HomePlug)では、メーカーごとに分けて製品展示を実施。シャープのHomePlug AV対応製品は、HomePlugブースでの展示は行なわれていなかった。
日本でHomePlug対応製品を販売していたZyXEL(ザイセル)は、DLNAやHD映像の配信に対応した製品をCESに合わせて発表。メディアサーバー機能を持った製品で、USB接続した外付HDDに保存した映像や音声、画像コンテンツを、PLCをLAN内で共有できる。また、IEEE 802.11b/g準拠の無線LAN機能を備える。
米国での発売は2月を予定し、標準価格は269.99ドル。同社ではこのほか、4ポートハブ搭載モデルに加え、ADSLモデム内蔵モデル、無線LAN機能内蔵モデルなど、HomePlugブース内で多数の製品を展示していた。
■ URL
2008 International CES(英文)
http://www.cesweb.org/
DS2(英文)
http://www.ds2.es/
HD-PLC
http://www.hd-plc.org/
HomePlug Powerline Alliance
http://www.homeplug.org/
(村松健至)
2008/01/09 16:34
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