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【第8回ファイバーオプティクス EXPO】
FOE 2008が開幕。NTT東の大木副社長がNGNなどに関する取り組みを説明

 光通信システムや次世代ネットワーク関連機器の展示会「第8回ファイバーオプティクス EXPO(FOE 2008)」が、東京ビッグサイトで開幕した。会期は1月16日から18日までで、当日受付時の入場料は5,000円。

 FOE 2008は、光通信システムやNGN(次世代ネットワーク)関連製品、光測定器などに関する展示会。開幕初日の16日には、NTT東日本の大木一夫 代表取締役副社長や、米Qwest CommunicationsのPieter D. Poll CTOによる基調講演が行なわれた。


NTT東日本の大木副社長「NGNでは新たなサービス・価値の創造が重要」

NTT東日本の大木副社長
 NTT東日本の大木一夫 代表取締役副社長は、「NGNサービス開始に向けて! NTT東日本の光ブロードバンド事業戦略」と題し、NGNや光アクセスサービスに関する取り組みについて講演した。

 大木氏は冒頭、「FTTHは1,000万契約を超え、ブロードバンド回線に占めるシェアも40%程度になっている」とコメント。一方、DSLは純減傾向にあることから、「2007年度末もしくは2008年度第1四半期にはFTTHとDSLの契約数が逆転し、光の時代が名実ともにやってくる」と述べた。

 ダイヤルアップからフレッツ、NGNへと変化するアクセスサービスに加え、大木氏は「インターネットサービスの発展・進化も重要」だという。アクセスサービスが定額化・高速化したことで、パソコン通信やWebブラウジング、メールから、現在のブログやSNS、YouTubeのような双方向コミュニケーション型のサービスが広がってきたと説明した。

 その上で大木氏は「セキュリティや品質に関するニーズが出てきた」とし、「こうした事柄が我々が進めようとしている、NGNの構築に繋がってきている」とした。また、「NGNのような新しいアクセスサービスが出てくることで、インターネットサービス側にもWeb 3.0と呼ばれるような世界が出てくるのではないか」と、双方の進化に期待を示した。

 NGNについては、「従来の電話網が持つ品質・信頼性と、IPネットワークが持つ多様なサービスなどの特徴が融合したもの」と説明。NGN構築にあたっては「オープン」と「コラボレーション」を掲げ、異業種や他業界を含めて新たなサービスや価値を創造したい考えだという。


アクセスサービスとインターネットサービス双方の進化が重要 NGNでは新たなサービスや価値創造を他企業と連携しながら進める

光アクセスサービス(Bフレッツ)における取り組み
 商用化時期は2008年3月末頃を予定。東京/神奈川/千葉/埼玉の一部エリアから提供を開始し、2010年までに現行の光アクセスサービスと同等までにエリアを広げたいとしている。サービスはBフレッツの提供機能を継承し、料金体系も準じるという。その上で、「ひかり電話」の高品質(7KHz)版やテレビ電話のSD/HD品質版、QoSによるマルチキャスト配信などを追加メニューとして提供する考えだとした。

 また、NTT東日本の光アクセスサービスに関して「2007年度の純増は200万契約が目標で、NTTグループが掲げる2010年度の2,000万契約実現に向けて一端を担っていく」と抱負を語る。大木氏は光アクセスサービスの充実に向け、「NTT東日本グループでは、『新サービスの提供』『CS向上』『業務の見直しとシステム改善』の3つを柱に取り組みを行なっている」とした。

 このうち、新サービスの提供に関してはインターネット接続やルータの一括設定が可能なCD-ROMの提供を開始しているほか、リモートによる有料サポート機能も行なっている。また、任天堂、NTT西日本と協力した「Wii×フレッツ接続サポートセンター」も、サポートサービスの一環であるとした。

 大木氏は最後に、「NGNでは新たなサービスや価値を生み出すことが大きな狙い」と発言。「これを実現するためには、多くの企業と協業・連携を進め、ユーザーに喜んで貰えるサービスを生み出していきたい」と抱負を語った。


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日立、NGN対応の統合型ホームゲートウェイを参考出品

日立のNGN対応統合型ホームゲートウェイ(写真右)。写真左のモデルと比べ、小型化が図られている
 会場展示では、日立製作所や松下電工、NEC、富士通などが出展を行なっている。

 日立製作所ブースでは、NGNに対応した統合型ホームゲートウェイを参考出品。NTTグループのフィールドトライアルで使用したモデルを小型化したもので、NGNやギガビットイーサネットに対応するほか、IP電話やIPテレビの利用も可能だという。

 また、将来提供が予想されるホームセキュリティや介護ヘルスケアへの対応、災害通報などの利用を見据えた知的音声エンジンなども内蔵。無線LAN機能の搭載も予定するしている。製品版の出荷は2008年第1四半期が目標。ただし、一般販売ではなく、通信事業者向けの出荷になるとしている。

 なお、東京ビッグサイトでは「第37回 インターネプコン・ジャパン」や「レーザー&オプティクス 2008」なども同時開催されている。


NECブースでは、海底用光ケーブルも展示されていた 宅内LANパネルなどを展示する松下電工ブース

関連情報

URL
  第8回ファイバーオプティクス EXPO
  http://www.foe.jp/


(村松健至)
2008/01/16 15:40
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