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ビデオブロガーの交流イベント「動画人JAPAN」開催

「日本初」だというビデオブロガーのためのイベント「動画人JAPAN」

進行をサポートしつつ、自身もプレゼンターを勤めた徳力氏
 動画人JAPAN運営事務局は26日、動画の可能性や面白さを探求するイベント「動画人JAPAN」を六本木Super Deluxeにて開催した。

 「動画人JAPAN」とは、国内で動画を用いて情報発信を行なっている個人や企業を対象に、動画発信の面白さや楽しみ方、今後の可能性などを模索しながら、関係者のコミュニケーションを深めようというイベント。第1回となる今回はビデオブロガーを中心に、ブロガーや動画関連事業者、広告関係者など約150名が集まった。

 イベントは「日本の動画について」「海外ビデオブロガーによるトークショー」「日本のビデオブロガーによる制作テクニックや作品の発表会」という3部構成で行なわれた。集まった参加者たちは動画撮影が可能な機材を片手に、国内で著名なビデオブロガーや、アメリカのビデオブログ界を牽引するSchlomo Rabinowitz氏の話に、熱心に耳を傾けた。

 第一部「日本の動画ってどうなる? 動画関連サービスの隆盛について」では、時事通信の記者である湯川鶴章氏をコメンテーターに迎え、動画共有サービスのデモンストレーションを交えつつ、さまざまなリサーチ結果を紹介した。

 プレゼンターの徳力基彦氏は、「YouTubeの登場によって状況が一変し、インターネットにおける動画配信が手軽になった」とコメント。違法アップロードばかりが注目されるが、一般の人が投稿した動画を見たいというニーズも高い。これからは個人ががんばるのでは」との展望を示した。

 徳力氏が「動画を始めるのは難しくなかったですか?」と湯川氏に質問すると、湯川氏は「Xactiで撮影してYouTubeにアップロードするだけだから、非常に楽。操作にまったく抵抗はなかった」と回答。また、2007年11月にmixi内の動画アップロード数が200万を突破したとのデータも発表され、動画配信がすでに身近な存在であることを強調した。


第一部でコメンテータとして登場した湯川氏
mixi動画は、2007年11月時点でアップロード数が200万を突破したという

期待されている動画コンテンツのアンケート回答例

イベントの“顔”である「タジー」こと田島氏は、進行からモデレーター、通訳まで八面六臂の活躍
 第二部「海外ビデオブロガーによるトークショー」では、司会を務めるボイスバンクの田島氏(タジー)と親交が深い、米国のビデオブロガーSchlomo Rabinowitz氏が登壇。

 サンフランシスコ出身のSchlomo Rabinowitz氏は、コンサルタント、ビデオプロデューサー、ニューメディアエバンジェリストなど数々の肩書きを有する人物。自身でも世界から500名が参加したビデオブロガーのイベント「Vloggercon」を開催した経験を持っている。

 ビデオブロガーらしく、ステージ上から写真やビデオ撮影をしてみせるなど終始リラックスした様子で、「直接会って、交流する機会を設けることは非常に大事。1カ所に集まるからこそ対話が生まれる。その中でお互いに発見があり、ノウハウなども共有できる」とイベントの有益性を説いた。

 また、田島氏から「(ビデオブログを)やってみて一番よかったことは?」と尋ねられると、「日本に来れたことだね!」と笑顔で回答。「これからも常にコミュニケーションし続け、自己表現のために、楽しく作り続けたい」と締めくくった。

 田島氏は米国のWebビデオ事情や、ビデオブロガー同士の交流方法などをスライドで紹介しながら、「とにかく米国はイベントが多い。ビデオブロガーのイベントだけでなく、企業が主体となってWebビデオを活性化させるイベントや意見交流会も活発」と自身の体験をもとにコメント。日本における企業の積極的な活動に期待を寄せていた。


「動画人JAPAN」のために来日したSchlomo Rabinowitz氏。朝からビデオで撮影しまくっていたという 「よかったことは日本に来れたこと」と答えるSchlomo Rabinowitz氏。本人の発言タイミングが非常に少なく、肝心のトークが後半のQ&Aに集中する結果となったのは非常に残念だ。米国の現状について、Schlomo氏の口から直接聞きたかった方も多かったに違いない


 第三部「日本のビデオブロガーによる発表会」では、「Adobe Premiere Elements 4」による動画編集とYouTubeアップロードのデモンストレーション(EmTV モトダ氏、アサカワズ氏)、QuickTime Proを用いたスピーディな動画編集技法「ジェットカット」のテクニック(ジェット☆ダイスケ氏)、複数メンバーによる動画作成のための、撮影から編集までのコミュニケーションやワークフロー紹介(トーキョードリフト)、365日面白い動画を作り続けているというMEGWIN TVの変遷と作品紹介(MEGWIN氏)など、ビデオブロガーを刺激するテクニックや作品が披露され、会場は大きな笑いとどよめきに包まれた。

 会場はオープニングから満席で、立ち見が出るほどの盛況ぶり。スポンサーに名を連ねた各社のほかにも、インターネットにおけるビデオ配信の第一人者でもあるビデオ・ジャーナリストの神田敏晶氏や、「電波少年」でおなじみ“T部長”の姿も見られた。

 会場の熱気に、イベントの“顔”とも言える田島氏は「このイベントをきっかけに、コミュニティが広がればうれしい」とコメント。田島氏とともに司会を務めた徳力氏は「想像以上の反響に驚きました。立ち見となってしまった方々には本当に申し訳ない」と恐縮しつつも、「これをきっかけに動画にチャレンジしてくれる人が増えるとうれしい。次につながるかどうかは“面白かった”と記事を書いてもらえるかどうかですね」とブロガーらしいコメントを残した。


関連情報

URL
  動画人
  http://dougajin.com/


(すずまり)
2008/01/28 12:04
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