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OpenID対応サイトにログインするまでの流れ
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ミクシィは20日、SNS「mixi」のIDで外部のサイトを使えるようにする認証サービス「mixi OpenID」の提供を開始した。OpenIDに対応したサイトであれば、mixiのIDとパスワードでログインできるようになる。
OpenIDは、共通のユーザーIDを複数のサイトで使えるようにする認証技術。現在、OpenIDに対応したサイトは世界で1万以上に上るという。ユーザーは、OpenID対応サイトで「mixiでログイン」ボタンをクリック。mixiにログインした上で、mixi OpenIDの利用同意画面に同意すれば、OpenID対応サイトにログインできる。mixiのログインボタンがない場合は、直接mixiのOpenIDを入力する。
mixi OpenIDの利用同意画面には、外部サイトのURL、mixiユーザーのOpenID、ニックネームが表示され、これらの情報が外部サイトに提供されることが告知される。なお、mixiユーザーのOpenIDは「https://id.mixi.jp/」ではじまるURLとなっており、無料会員の場合、この後には数字が表示されるが、有料会員は任意の文字列を設定できる。
mixi OpenIDの設定については、トップページの「設定変更」から行える。mixi OpenIDの設定ページでは、OpenIDの文字列を変更(有料会員のみ)できるほか、mixiのOpenIDでログインしたサイトの一覧を確認することが可能だ。
8月20日時点ではブログツール「Movable Type 4.2」のほか、「ジョグノート」「Sprasia」「FlipClip」「モンスターFM」「地域体験情報チキタビ」の6社のサイトが、mixi OpenIDへの賛同を表明している。Movable Type 4.2では、mixiのIDでブログにログインしてコメントすることが可能となっている。
■ マイミクやコミュニティ登録者限定でアクセス許可する機能を外部に提供
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ミクシィ技術顧問の小山浩之氏
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「mixi Platform」の概要
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mixi OpenIDではこのほか、OpenID対応サイト向けのアクセス制御サービスとして、mixiで友人登録したユーザーだけに閲覧や更新を許可する「マイミクシィ認証」、mixiの特定コミュニティに参加するユーザーだけに閲覧や更新を許可する「コミュニティ認証」の提供も開始した。
具体的には、写真共有サイトでマイミクシィ登録ユーザーだけに閲覧を許可したり、ブログでコミュニティ参加者だけにコメントを許可するといったケースが考えられるという。これらのアクセス制御サービスについてミクシィ技術顧問の小山浩之氏は、「ソーシャルグラフ(人と人のつながり)を認証するSNSならではの認証」と説明している。
現時点ではアクセス制御サービスに対応するサイトはないが、今後は開発者向けサイト「mixi デベロッパーセンター」などを通じて、mixi OpenIDに対応するWebサービス作成を支援する。なお、mixi OpenIDは、OpenID Authentication 2.0、OpenID Attribute Exchange 1.0、OpenID Simple Registration Extension 1.0、Yadis Discovery Protocolの4つのプロトコルに準じて発行している。
mixi OpenIDは、mixiのサービスを外部パートナーと共同で構築する仕組み「mixi Platform」の第1弾として提供するもの。mixi Platformでは今後、mixiのデータを外部のサイトやアプリケーションで利用できる仕組み、mixi上でユーザーが自由に利用できるアプリケーションを提供する仕組みなどを検討し、サービス戦略の柱のひとつにしていきたいとしている。
小山氏はmixi OpenIDを導入した理由について、「ユーザーをmixi内に縛り付ける状況を打破したかった」と説明するが、これらのユーザーのトラフィックが外部に流れることは否定できないという。その一方で、「外部に出たユーザーが日記を書くためにmixiに戻るような流れを作る」としており、結果的にページビューを増加させたいとしている。
■ URL
mixi Developer Center
http://developer.mixi.co.jp/
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(増田 覚)
2008/08/20 16:05
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