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AVLP2/G
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本体は横置きにも対応する
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アイ・オー・データ機器は、ネットワークプレーヤー「AVeL LinkPlayer」シリーズの新モデルとして、IEEE 802.11g準拠の無線LAN機能を装備した「AVLP2/G」を1月末より発売する。標準価格は27,720円。
AVLP2/Gは、IEEE 802.11gの無線LAN機能と10BASE-T/100BASE-TX×1ポートの有線LANインターフェイスを搭載したネットワークプレーヤー。既存のAVeL LinkPlayerと比較してDVDドライブを省略したことで、本体サイズが33.5×160.3×203mm(幅×奥行×高)へと小型化、重量も約472gと軽量化が図られている。なお、無線LANセキュリティは、64/128bitのWEPをサポートする。
デコーダチップには、従来モデルと同様にSigma Designs社の「EM8620L」を採用する。本体前面にはUSB 2.0×1ポートを装備し、USB接続型のフラッシュメモリやHDDなどを接続して、保存した映像や音声、画像データをAVLP2/G上で直接再生できる。加えて、LAN接続HDD「LANDISK」シリーズに保存したファイルについても、パソコンを介さずに直接再生可能となっている。
また、AVeL LinkPlayerシリーズ向けサーバーソフト「AVeL Link Advanced Server」と、同社のテレビキャプチャ製品に付属するテレビキャプチャソフト「mAgicTV」を連携することで、AVLP2/G上からテレビキャプチャボードなどへ番組予約操作が可能になる。なお、同社では1月12日付けで、サーバーソフトの新バージョン「AVeL Link Advanced Server2」を公開した。同バージョンは、mAgicTV5に対応するほか、プログラム再生機能やファイル検索機能、複数フォルダ参照機能、MACアドレス制限機能を新たにサポートする。
AVLP2/Gで再生可能なファイルフォーマットは、映像がMPEG-1/MPEG-2/WMV9/DivX/XviDで、音声がWMA(WMA9 Pro除く)/MP3/AAC/PCM/OggVobis、画像がBMP/JPEG/GIF/PNGにそれぞれ対応。米DivX社の認証プログラム「DivX Certification」については、出荷時までに取得する予定だという。
映像出力端子は、D4×1、S映像×1、コンポジット×1、DVI-I×1を、音声出力端子は光デジタル×1、同軸デジタル×1、アナログ×2をそれぞれ装備する。対応OSは、Windows XP/Me/2000/98SEおよびMacOS X 10.3以降。
AVLP2/Gについて同社では、販売開始から1年間で1万台の販売を目指し、AVLP2シリーズ全体で5万台を販売したいとしている。
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本体前面にUSB 2.0ポートを装備
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本体背面
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リモコンデザインも一新された
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AVLP2/Gの出力画面
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あわせてアイ・オーでは、テレビキャプチャボードの新製品として、カナダのViXS Systems社が開発したMPEG-2エンコーダチップ「XCode II」を搭載し、ハードウェアトランスコードなどをサポートする「GV-MVP/GX」など2製品を発表した。GV-MVP/GXは1月末の発売を予定し、標準価格は26,565円。
なお、ViXS Systems社では米国ラスベガスで開催された「2005 International CES」において、IEEE 802.11a/b/gに準拠しMIMOに対応した無線LANチップ「MATRIX II」を発表済み。出荷は2005年第2四半期を予定し、XCode IIと組み合わせることで30fpsの動画を無線LAN経由で視聴する場合でも、無線LANの通信帯域にあわせて映像帯域が変換されるため、安定した映像配信が実現できるとしている。
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XCODE II搭載のテレビキャプチャボード「GV-MVP/GX」
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Matrix II。IEEE 802.11e準拠のQoSにも対応
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■ 今年はネットワーク製品間の相互接続性がポイントに(土田取締役)
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取締役エンターテインメントユニット担当の土田拓氏
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アイ・オー・データ機器では、ネットワークプレーヤー「AVLP2/G」とテレビキャプチャボード2製品の発表にあわせて、両製品を開発した同社エンターテインメントユニット担当者から、2005年上半期における事業方針などが説明された。
同社取締役エンターテインメントユニット担当の土田拓氏は冒頭、「PC周辺機器に加えて、デジタルAV機器へと事業範囲を拡大している中で、この半年は会社全体として非常に苦しい状態が続いていた」と説明。その中で、「エンターテイメント事業は良い数字を出すことができ、一昨年に立ち上げたAVeLブランドが持つ、パソコンに保存したコンテンツをテレビで視聴できるコンセプトはマーケットに受け入れられた」と語った。ただし、同事業に関しては「全体の売り上げを下支えするまでには育っていない」とした。
土田氏は続けて、日本国内で発売されるデスクトップPCの約8割がテレビチューナーを搭載している点、デジタル家電においてもHDDを搭載したDVDレコーダが普及している点を挙げ、「2005年は家庭に構築されたネットワーク環境の中に、複数の映像配信機能を持った製品が介在するのではないか」と推測。その上で、「今後は各製品の相互接続性が1つのトレンドになる」と予測し、DLNAやWindows Media Connectなどに対応した製品についても、製品化を検討していくという。
また土田氏は、自宅に保存した映像コンテンツを視聴できるモバイルで視聴することが一般化するのではないかとも語り、「外出先と自宅内でコンテンツが視聴できるシームレスな環境を構築することも重要になる」とした。
なお、具体的な発表は行なわれなかったものの、同社からデジタルコンテンツの配信サービスの提供も検討しているという。その際には「大手が提供するコンテンツとは一線を画した、アイ・オーならではのサービスを展開したい」と、土田氏は語った。
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AVLP2/Gの位置づけ
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BCNによるネットワークプレーヤー市場の推移。2005年末には20万台規模への市場に拡大する見通しだという
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このほか説明会場では、2005年第1四半期に発売を予定するBluetooth関連製品が参考出品されていた。出品されたのはBluetoothアダプタ「PDI-B912/AG」や、車載用ハンズフリーユニット「PDI-B912/CHF」などの製品で、Bluetoothヘッドセットとのセット販売も予定しているという。
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平型10芯のBluetoothアダプタ「PDI-B912/AG」
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車載用ハンズフリーユニット「PDI-B912/CHF」
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PDC用コネクタ搭載のカーナビにFOMAを接続できるアダプタ「NVPDC-IMTZK」
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■ URL
アイ・オー・データ機器
http://www.iodata.jp/
AVLP2/G ニュースリリース
http://www.iodata.jp/news/2005/01/avlp2g.htm
AVeL Link Advanced Server2 ニュースリリース
http://www.iodata.jp/news/2005/01/linkadvancedserver2.htm
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(村松健至)
2005/01/12 19:02
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