■俺から俺へ祝ッ!! 激祝 for ADSL開通っ!!
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ついに俺ン家にもブロードバンドがっ!! |
皆さん!! 聞いてくださいよ皆さん!! 拙宅にも、つつつ、つ、ついにッ!! ADSLが来たんですよっていうかADSLで通信できるようになったんですよ!! 超っ速!! 鬼ッ速!! 死ぬほど速ッ!! ということで大喜びしている俺は、ネットワークに関してはあまり詳しくないヤツであるが、そのいわゆる“ADSL引いて喜んでるフツーの野郎”がブロードバンドでアレコレいろいろ試行錯誤したりした内容を実直に伝えていこうというのが本連載。今回から『スタパバンド』として月に2度のペースで連載していくので、どうぞごひいきによろしくお願いします。
さて、俺が加入したサービスはフレッツ・ADSLだ。NTTが提供するADSLによるIP網接続サービスである。詳しいコトはNTTのフレッツ紹介ページを見ていた……だかなくてもBroadband Watchをご購読なさってる読者の方は既知ですな。
ともあれ、拙宅近辺がこのフレッツADSLサービス圏内となったてからしばらくして申し込みをしたのが5月25日。そして開通したのが7月16日。申し込みがやや遅かったのでもっと待たされるかと思ったが、2ヶ月弱なので、ああやはりけっこー待たされたとは言えるけど、まあこんなモンだろ的な待たされ時間だと思ったりした。
俺の場合、これまでISDNユーザーであり、フレッツ・ADSLに加入するにあたって「さぁISDN回線をどーしようかなぁ」と約512ms程度悩んだが、結論は簡単。ISDN回線を残し、新たにアナログ回線を引いて、これをフレッツ・ADSL用回線とした。理由は、ISDN回線で仕事用にふたつの電話番号を使用中だから。ひとつは通話でひとつはFAX。これはこれで、そのまま残しておくのが吉だと考えたのだ。
フレッツ・ADSLはご存じのようにアナログ回線用のサービス。だからこれを使うにはアナログ回線を用意しないといけない。ISDN回線(デジタル回線)を使っている場合、これをいったんアナログ回線の契約としてから、フレッツ・ADSLに加入することになる。この場合、地域などによって、ISDN回線→アナログ回線変更時に電話番号(契約者回線番号)が変わってしまうという不都合がある。また、契約者回線番号以外にダイヤルイン番号を使っていれば、これも使えなくなる。
そして俺の場合、契約者回線番号とダイヤルイン番号を仕事で使っているので、この番号がなくなったり変わったりすると何かとかなり面倒。加えて、俺がISDNを使い始めたのが今から5~6年前のISDN黎明期ってこともあり、現在使用中のふたつの電話番号がけっこーな良番(覚えやすい感じなんダ!!)でありかつ連続した番号!! これがなくなるのはいかにも残念!! てなわけでISDNの回線契約はそのまま残したまま、新たにアナログ回線を引いて、フレッツ・ADSLに加入したのであった。
それから、良番廃止回避とは別のニュアンス――ADSLはメタリック回線から光ファイバ回線へ移行する中での過渡的な通信方式っぽいなぁってこともあった。ISDNで使っている番号が変わって、ADSL用の電話番号が新たにできた、と思ったらあらまもうBフレッツですかってことで、少しの間だけ使った電話番号をまた変更するようになるかもしれない、と。光ファイバ時代には、あるいは電話番号っつーモンがその後も使われ続けるのかどうかも何となく怪しい気がししたりもする。
ともかくこの先の電話回線関連環境は、これまでとは違う大きな変化をするよーな気がしているわけで、その変化のわりと一段階目=まだまだ先が見えない状況すなわちADSL時代への突入において、電話番号変えたりするなどのけっこー手間がかかるコトはやりたくないってのがもうひとつの本音。通信環境が激変しそうな21世紀の最初の段階においては、従来の自分の環境をそのまま継続しつつ、新しいけどスグ変わっちゃうかもしれないけどやっぱり魅力的な通信インフラを導入して堪能していきたいというスタンスなのである。
■ISDNの10倍っ!! はっ、はっ、速ッ!!
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ADSLモデムとルータはこんな感じで設置。ISDNはそのままに、ADSLはタイプ2にしたため、ルータはISDNとADSL両方イケる「MN128 SOHO PAL B&I」 |
7月16日が俺のADSL開通日だったが、その日は朝から猛烈なる気温すなわち猛暑であって汗だくの午前中だった。予感としては、NTTのおじさんが来る→屋内回線の簡単な工事とテストで数十分→自力でADSLモデムとパソコンとルータを設定したら失敗してまた設定し直したらまた失敗して(途中何度も繰り返し)やっとうまくいったのが開通から5時間後くらいの夕方、というもの。手慣れたダイヤルアップの設定は楽勝な俺だが、初めてのADSLには全然自信ナシ。そして自信がない状況において通信関連の設定となれば、過去の経験からヤケに時間がかかっちまうんだろーなー、と予感された。
が、ADSL導入は思った以上にずーっと簡単であった。嬉しい方向で予感が外れてくれた。というのは、まず、NTTの工事のおじさん(←ホントは下請け会社の人だったしお兄さんだったヨ←どーでもいいよ>俺)のスキルがすげー高かったこと。細かい質問にもクリアなコトバで即答してくれて、室内の電話配線の効率が悪い部分までチョチョイと最適化してくれた。作業も速攻であってその間約30分程度。サクサクサクッてな感じで準備完了。
次は拙者の設定作業となった。フレッツADSLを使うにあたって必要なのは、NTTから貸与(もしくは買い取り)となるADSLモデムとPPPoEソフトウェアなどのセットアップと、それからプロバイダに対するADSL接続開始の申し込み、くらい。ADSLモデムの接続は簡単っていうかわざと迷おうとしても迷う点すらないくらい単純で、CD-ROMで配布されるPPPoEソフトウェアもウィザードによる設定なのでほとんど手間無し。プロバイダ側への申し込みは既に済ませていたので、こちらも何ら操作は必要なかった。ともあれ、フレッツADSLのセットアップガイド通りに設定したら、すぐに接続状態となり、あっけなく通信できた。ふぅぅぅ~ん、簡単じゃん、と。
ノープロブレムでADSL導入を果たした俺は、午後イチには既にADSL野郎となっており、いつも巡回するウェブサイトをひととおり見て、やりたかったけどISDN接続じゃあ時間かかり過ぎのWindows Updateをススイと済ませ、自分が出ているのコンテンツを一通り見て、はぁ、今日はインターネットでたくさん遊んじゃったなぁと思ったけれどまださっきから3時間くらいしか経ってない!! てなあたりで改めて感じたのが、ストレスのなさであった。
まずウェブページを表示させる時、グラフィカルなページであってもイラつくことがない。パッ……パッ……パッと順を追って表示される画像に大して「くだらねー画像表示させてんじゃねーよこの糞ウェブサイトがぁぁぁッ!!」とか思うことがない。URLを打ち込んだゼと思うが速いかバララララッと一連の画像が表示されるあたり、さすがADSLの転送速度!! Windows Updateやソフトウェアのダウンロードなんかでも、1MBや2MB程度なら「ダウンロードで待たされる」という感覚がわかない。ダウンロードの進行を示すバーが左から右へとギョワワワッと延びるのを「うひょひょ」と思って眺めた自分を意識する頃にはダウンロードが終了する。ストリーム配信のビデオコンテンツの多くも、最初数秒から十数秒のバッファリング以降は非常にスムーズに再生されまくり!!
64kbpsすなわちISDN接続では感じられなかったスムーズさと同時に、ISDN接続だと感じがちだった待たされ感・イラつき・時間的不毛感がぜーんぜんナイ!! 早起きしてNTTのおじさん(←再度言いますけどホントは下請け会社の人だったしお兄さんだったヨ←ってだからどーでもいいっつーの>俺)を待っていたために最強に眠まっていた俺の脳内もシャキーッと覚醒するほど、この速さはまったく斬新な感覚であってある種のカルチャーショックなのであった。
■拙者のADSLスループットは平均約640kbps
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速度は安定して640kbpsていど
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ADSL環境の通信速度の速さに驚いて喜んで非常に良い気分となった俺は、「あ、そうだスループット計らなきゃ!!」と思ってそのテのサイトで計測。いくつかのスループット計測サイトで試したところ、俺のADSL環境はまあそーんなには速くないと思える640kbpsくらい。フレッツADSLの最大(下り)スループットが1.5Mbps(1500kbps)なので、理想の値の半分以下しか出ていないことになる。でもまあ、ADSLは回線の状態や周囲のノイズなど環境に影響されて速度低下を起こしまくりの技術だし、こんなもんかな、と。
いや逆に、ISDN回線と同じメタリック回線(一般の電話回線ですな)を使うADSLなのに、ISDNの10倍程度のスループットが出ちゃってるってのは非常にとてもまことに大したモンだと言えよう。こんなことならフレッツADSL申し込み受付が始まった瞬間に申し込んどくべきだった!! と思う。64kbpsと640kbpsとじゃ10倍違いますよ皆さん!! これは単に10倍気持ちイイってことじゃないんですよ皆さん!! データ転送に費やされる時間の90%を節約できる可能性があるってことなんですよ皆さん!! だから今すぐADSLに!! とかコーフンしちゃう事態だと言えよう。
思い返せば10年くらい前、2400bpsだったか9600bpsだったか、そんな程度のスループットのモデムを使い、「ギリギリ最高まで実効通信速度を上げたい!!」とか思って20万円くらい払ってISDNに加入したのだ。ISDNの方がノイズ少ない=モデムの通信速度が安定するって情報を得たから。それから5年くらいして、時代は28800bpsだゼ~とか38400bps(こんなTAを使った記憶がある)なのダーッとか意気込んでウェブサイト見た俺だ。単位を変えると、2.4kbpsとか9.6kbpsとか28.8kbpsとか38.4kbpsとかであることを考えるともの悲しいっていうか素朴っていうか幼気っていうかなんか……。そしてその後ようやくマトモなTAが出てきて64kbpsとか128kbpsなど、なかなか速いと思えるスピードになったもんだ。
が!! 今度はいきなり1500kpbs!! まあ俺の場合は640kbpsであるわけだが、それでもついこないだまで体感していた速度の、いきなり10倍!! 10GBのHDDなんか当たり前の現在においてかつて40MBのHDDが高級品だった頃のことを思い出すような、あるいは、iMacがゴロゴロしてる今敢えてMacintoshパソコン一式100万円オーバーだった頃の話をするような、もしくは、円安だよねー1ドル120円代はないよねーとか言いつつ昔は1ドル360円の設定だったなぁという疑問符が浮かぶ(←やや意味が違う)ような、そんななんかこう不思議ですらある感覚!! そんなのが、初めてADSLを導入した俺のフィーリングなのであった。
とにかく、この非常に快適で気持ちが良くて全部ネットで済ませたくなるような通信速度を、俺は今手に入れた。もうね、TAとかモデムとかね、そういうシロモノはヤフーオークションで売っ払……おりょ!? おりょりょ!? おりょりょりょりょーッ!? 俺の最強に強まって速まってイケまくってる640kbpsスループット環境が!! なぜだ!! なぜなのだーッ(泣)!!
そうなのである。いきなり問題発生。さぁこれからはADSLで、と思った矢先に、突然かつキョーレツなスループット低下を経験したのだ。この青天の霹靂的悲しい出来事とその後の経過については、また次回に。
□フレッツ・ADSLサービス情報
http://www.ntt-east.co.jp/flets/
□スタパ齋藤常時出演中!!「スタパトロニクスTV」(impress TV)
(2001/09/11)
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