■これまでの実験放送用機材
最近、なーんかストリーミング音声配信づいている本連載記事。またもや懲りずに配信していきたい!! てなことで、第4回目のスタパバンド実験放送を用意したので、どうぞお聞きあそばせ。
![](/column/stapa/2003/05/14/staban4.jpg) |
32kbpsで聴く! |
64kbpsで聴く! |
フォーマット:WMA(Windows Media Audio)
対応プレーヤー:Windows Media Player
最新版のMedia Playerのダウンロードはこちらから
今回もWatch編集2名と録音。今回のテーマはインターネット通販。インターネット通販依存度や失敗した買い物の話、面白いと思ったサービスや便利なサービス、あるいは不満な点などで盛り上がりました。リアルユーザーの本音炸裂の通販利用話をぜひご一聴ください。
|
第1回、第2回、第3回と、徐々に機材をグレードアップしてきたこの実験放送なので、第4回目はそろそろかな~り音質が高まるハズ!! と思ったが、そうは問屋さんが卸してくれやがらねえのであった。というのは……の前に、これまでの実験放送の録音機材をまとめてみたい。
第1回目は、ボーカル用マイクことaudio-technicaのAT-X11を、PCのサウンドカードであるSound Blaster Audigy Platinumに直づけしての録音だった。十分口に近い位置にマイクを置き、録音レベルなどもある程度慎重に考えて録音したので、まあまあ上々の音質で録音できたと思う。
第2回目は、いきなり3人での会話を録音してみることに。複数人数の声を同時に拾えるということで、audio-technicaの会議用マイクのAT9750を使用した。が、各人の声の大きさが比較的にバラバラで、ちょいと聞き取りにくい録音結果となった。PCのサウンドカードは前回と同じSound Blaster Audigy Platinumだ。
第3回目は、第2回目の問題───各人の声が聞き取りにくいという点をどーにかすべく、それぞれの人にマイクを1本ずつ用意した。使用したマイクは、前述のaudio-technica製ボーカルマイクののAT-X11を1本と、同じくaudio-technica製のスタンドマイクAT9820Xを2本。で、ミキサーとしてBEHRINGER EURORACK UB1202を使った。ステレオ録音とし、3人の声を右、中央、左に振り分けたというわけだ。使用したサウンドカードはこれまでと同じSound Blaster Audigy Platinum。
今回の第4回目は、第3回目で見つけた問題点───どーもSound Blaster Audigy Platinumを使うと非常に小さなノイズが入るということを解消すべく、このサウンドカードの使用をやめ、USB接続のオーディオインターフェースであるローランドのUA-30を導入。オーディオインターフェースからPCまでの間に流れる信号がデジタル信号になったので、アナログ的なノイズはなくせた。
■マイク感度向上で音質劣化!?
![](/column/stapa/2003/04/30/stp01s.jpg) |
またまた前回と同じメンツでマイク3本を使用して録音。実は3回と4回めは同じ日に収録し、当日雨が降っていたため雨のノイズも混入した模様
|
てなわけで、回数を重ねるごとに音質自体はグレードアップしているのだが、正直&ぶっちゃけた話、ある観点から実際のストリーミング音声を聞いてみると、第3回と第4回の音はどーもイマイチよろしくない。
なーんかカセットテープの「サーッ」というヒスノイズに似た音が乗っかっちゃってるのだ。実際に原音のWAVファイルを聞いてみると、さらにわかることがある───拙者の声に特に強くそのノイズが乗っているのであった。しかしその原因は判明している。それは雨!!
実はですね、第3回目と第4回目の録音を行ったとき、雨が降ってたんですよ。すなわち雨によって湿度が上がったためマイクの特性が発揮できなかったとかそーゆープロっぽい理由ではなくて、雨の音がマイクに混入しちゃったんだよーん!! ヘボっ!! ダサっ!! また拙者が使ったマイクのやや近くに、拙者謹製最強に強まったフルタワーPCがあったので、その排熱ファン音も入っちゃったと思われる。
感度の良いマイクを使って、人の声自体はより緻密&鮮明に録音されはした。が、感度の良いマイクちゃんは、室内に存在する雑音もバシッと収録してくれやがったというわけだ。
だがしかし!! ノイズに負けてはいられない!! ガッデムノイズ!! ナメんなノイズ!! ノイズをやっつけるためにココは一気にホームスタジオ建立!! これだ!! これしかない!! 買うぜヤマハの自宅スタジオ!! でも何百万円もするじゃねえかコンチクショー!! 買えない!! 無理!! ならばテクノロジーでナントカしていきたい!! すなわちノイズリダクションソフトウェアを使って、ノイズが乗った原音をクリアにしていきたい!!
■ソフトウェアでノイズリダクション
実は、サウンドデータからノイズ成分だけを除去してくれるソフトウェアがある。モノとしてはイロイロ&ピンキリで、例えばNoise Reduction 2.0のような本格派から、CLEAN 3.0日本語版やPyro2003日本語版に含まれるノイズ除去機能等々。DTMとかDAWなどの言葉が好きな読者様にはおなじみ(!?)の機能・処理方法かもしれない。
ともあれ、そーゆーソフトウェアを使えば、録音時に混入してしまった各種ノイズを比較的に楽勝で除去できちまうというわけだ。話はやや逸れるが、CLEANやPyroは、ホントはカセットテープ等のアナログ音源から自作音楽CDを作るためのソフトなので、テープやレコードの各種ノイズを除去するのにはうってつけだ。
さて、実際に上に置いた実験放送第4回のファイルとは違う、“ノイズ除去済のファイル”を以下に置いてみた。上にあるノイズ未処理のものと聞き比べるとちょっとおもしろい。
![](/column/stapa/2003/05/14/staban4.jpg) |
ノイズ除去版を 32kbpsで聴く! |
ノイズ除去版を 64kbpsで聴く! |
フォーマット:WMA(Windows Media Audio)
対応プレーヤー:Windows Media Player
最新版のMedia Playerのダウンロードはこちらから
編集済のWAVファイル(ノイズ入り)を、「Cakewalk Pyro2003日本語版」でノイズ除去したもの。上のノイズ入り版と聴き比べていただきたい。
|
このサウンドは、編集済のWAVファイル(ノイズ入り)を、Cakewalk Pyro2003日本語版でノイズ除去したものだ。Pyro2003日本語版が持つノイズ除去機能や設定画面は、ローランドのウェブサイトにあるFAQのとおり。けっこー簡単に設定できて、比較的に多機能で、しかも驚くほど高いノイズ除去効果がある。
実際にお聞き頂ければ話が早い。ノイズ未処理のファイルは背後に「サーッ」という音がしているが、処理済みのファイルはそのノイズが激減していることがわかる。ただし、ここではノイズ除去の効果がわかりやすいように、ノイズ除去の設定を“過剰に強めて”いる。
え? ノイズ除去の効果が強いとダメなの!? と思われるかも知れないが、ソフトウェアの性能や、処理する音によっては、あんまりこの設定を強めてしまってはマズい。強めに設定すると、モトの音の細部がミョーな音になったり、あるいは何となく“こもった感じ”になってしまうことがある(というかそーなることが多い)。ノイズ除去ソフトが原音の一部をノイズだと認識し、声などの成分の一部を除去してしまうからだ。
さておき、録音時にマイクが拾っちゃったノイズをゴーインに除去してみたわけだが、ホントはやっぱり結局、こーゆーのは最終最後の手段ですな。最初からノイズのないクリアな音で録音しときゃあ、手軽に使えるとは言え上記のノイズ除去系ソフトを使わずに済むし、それによる弊害───場合によっては原音がかなり損なわれることがあるって問題もないのだ。
てなわけで、次回の録音では、ぜひノイズが少なくなるよーな工夫をしていきたい!! そしてよりクリアなサウンドで、第5回実験放送を行っていきたい!!
□スタパ齋藤常時出演中!!「スタパトロニクスTV」(impress TV)
(2003/05/14)
|