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J-COM、HDD搭載STBや最大100Mbpsのインターネットなど新サービスを予定

事業開発統轄部長の加藤徹
 J-COM札幌の見学会では、J-COM 事業開発統轄部長の加藤徹氏が「J-COMのバンドル化戦略」と題し、J-COMのサービス概要と今後の取り組みについて語った。

 加藤氏ははじめに、J-COMのサービスの柱であるCATV放送「J-COM TV」、インターネット接続サービス「J-COM Net」、電話サービス「J-COM Phone」3サービスの市場概要を説明。「1999年から2004年の有料放送加入世帯率が年平均21%の成長、2001年から2004年のブロードバンド加入世帯数が年平均159.4%の成長を遂げている」とした上で、「固定電話の市場は2000年から2004年で0.4%の年平均成長率と安定しているが、NTT独占の市場にどれだけ切り込めるか、という点から考えれば価値は高い」と指摘。「日本は非常に魅力的なトリプルプレイサービスの市場だ」と語った。

 続けて加藤氏はJ-COMが提供するサービスのバンドル化の成長とその効果を説明。2001年にはJ-COM TV、J-COM Net、J-COM Phoneの3サービスに加入するユーザーは4.9%で、J-COM TVのみのユーザーが68.0%と圧倒的に多かったが、2004年には3サービスの加入者が19.1%に向上、J-COM TVのみ加入のユーザーは41.3%に減少しているという。加藤氏は「東関東で見れば、3サービスの加入者が33.5%、J-COM TVのみ加入者が22.4%で、J-COM TV単独加入の数を3サービス加入者の数が上回っている」と付け加えた。

 こうした複数サービスの加入は、解約率の低減にも効果が高いという。加藤氏は2004年9月の解約率データを示し、「J-COM TVのみ加入しているユーザーの解約率が約1.5%であるのに比べて、J-COM Phoneにも加入するユーザーは約1%、3サービス加入者の解約率は1%を下回る」と指摘。「全体の解約率も2002年9月の1.64%から2004年9月には1.25%に下がっている」と自信を見せた。

 J-COMでは、今後もさらなるサービス拡充を予定する。J-COM TVでは、すでに1月17日からデジタル放送のビデオオンデマンドサービスをJ-COM 東京で開始しているほか、2005年末までにはHDDを搭載したSTBも投入する予定。J-COM TVの番組をHDDに録画できるようになる。

 J-COM Netでは、c.LINK技術による最大100Mbpsのサービスを投入予定。既存の同軸ケーブルを利用して通信を行なう点が特徴だが、加藤氏によればすべての同軸ケーブルですぐに利用できるわけではなく、基本的には集合住宅の分岐に利用するといったサービス形態を考えているという。また、集合住宅向けのFTTHも展開を進める方針で、「c.LINKもFTTHも、2005年中に具体例がお見せできるのではないか」と語った。

 J-COM Phoneは前述のIP化に加えて、携帯電話との連携も図っていく方針。加藤氏は「携帯電話事業そのものも魅力だが、その実現は数段階先の話」とした上で、携帯電話事業者と提携し、J-COM Phoneと携帯電話間の通話料金を割り引くといったサービスの方針を示した。


日本は非常に魅了的なトリプルマーケット サービスのバンドル化が着実に進むJ-COM

サービスのバンドル化で解約率が減少 FTTHやc.LINK、HDD搭載STBなど新サービスを予定

関連情報

URL
  J-COM
  http://www.jcom.co.jp/

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(甲斐祐樹)
2005/02/14 15:56
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