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食品成分を調べて健康管理に役立てられる「食品情報サイト」


 最近、ある調理器具を衝動買いしてしまいました。「マジックブレット」という商品で、ミキサーとフードプロセッサーを兼ねたような商品なんですが、これがイイ! ミキサーのカップが直接電子レンジにかけられる耐熱設計で、使用後の掃除もカンタン。ジューサー用のカップはそのままドリンクカップにもなってしまうというアイディア商品です。テレビの通販番組を見て、思わず注文してしまいましたよ。禁煙してからというものの、食べ物が無性に美味しく感じられてしまい、ついにはこんなものまで買ってしまいました。これでハンバーグとかつみれとか大根おろしとかいろいろな料理ができるかと思うと、ホントにワクワクしてます。

 同時に、料理を自分で作る機会が増えてくると、どの食材にどんな栄養が含まれているか、どんなものが健康に良いのか、やたらと気になり始めました。やはり社会人は体が資本! 社会の荒波にもまれて倒れないように、しっかり健康管理する必要がありますよね。そこで活用したいのが、インターネットの「食品情報サイト」です。食品の成分を調べられるデータベースサイトや、健康食品の安全性についての情報を集めたサイトなどを見て、食品についての知識を身に付けてみてはいかがでしょうか? 外食派のアナタも、レストランでメニューを選ぶ際に、ぜひ参考にしてみてください!





さまざまな食材の栄養成分が検索可能

 まずご紹介するのは、「食品成分データベース」です。このサイトは文部科学省の科学技術振興調整費研究「食品成分データベースの仕様等作成に関する実証研究」の一環として開発され、試験的に公開されているもので、文部科学省が発表した「日本食品標準成分表」のデータを検索できます。やはり、日頃自分たちが口にしている食品にどんな成分が含まれているかは、気になりますよね。このサイトを使えば、さまざまな食材の栄養成分がすぐにわかりますよ。

 それでは実際に使ってみましょう。トップページから「食品成分データベースシステムの利用」をクリックします。このデータベースは、食品名と食品成分値の2つの項目から検索可能です。食品名での検索には、フリーワードを直接入力するやり方と、食品名の一覧から選ぶやり方と2通りあります。食品名の一覧から検索する場合は、左フレームに「穀類」「豆類」「魚介類」「肉類」など食品群のメニューが表示されるので、自分の調べたい食品群を選びましょう。ここでは試しに「穀類」を選んでみます。すると今度は右フレームに「穀類/こめ/[うるち米製品]/おにぎり」など、具体的な食品名のリストが表示されるので、この中からどれかを選んでクリックします。あとは「結果を表示」ボタンを押せば、選択した食品のエネルギーや水分、たんぱく質、炭水化物など一般成分の量が表示されます。

 ほかの栄養成分を調べたいときには、食品選択画面の1番下にある「表示成分選択」をクリックしてください。ここでは「無機質」「ビタミン」「脂肪酸」「その他」の4項目の中から、一般成分に追加して表示させたい項目を選べます。「この食品にビタミンCはどれくらい含まれているのかな?」と疑問に思ったらすぐにここで調べれば結果がわかるので便利ですよね。


「食品成分データベース」トップページ 食品名の一覧から検索




グラフ表示で栄養成分を多角的に分析

 今度は食品成分値から検索してみましょう。このコーナーでは、食品成分の各項目ごとに数値を範囲指定して、その条件に合う食品を抽出できます。たとえば100gあたりのエネルギーが100~110kcalの食品を調べたいときは、1行目の「成分」の項目で「エネルギー(kcal)」を選び、「比較演算子」で「>」を選択、「数値」欄に「100」と入力します。2行目の「成分」も「エネルギー(kcal)」を選び、今度は「比較演算子」に「<」を選択し、「数値」に「110」と入力します。あとは「検索」ボタンを押せば、条件に合う食品がズラリと表示されます。もちろんエネルギーだけでなく、栄養素の含有量でも検索できますよ。病気などで特定の栄養素の摂取を控えたい人などは、これを使えば自分が食べられる食材をしっかりチェックできますね。ちなみにこの検索システムは、検索結果が100件以上ヒットする場合、エラーになってしまうので注意が必要です。この辺の使い勝手は、ぜひ改善を期待したいところですな。

 また、検索結果からグラフを作成することも可能です。検索結果画面の上の方を見ると、「成分-食品棒グラフ」と「一般成分-食品グラフ」の2種類のボタンが用意されていますよね。「成分-食品棒グラフ」は、検索で得られた食品の成分を棒グラフで表します。「一般成分-食品グラフ」の方は、各食品に含まれている一般成分を円グラフで表示できます。これらを使えば、各食品に含まれている成分を視覚的に比較できますよ。1番上に並んだメニューボタンを使うと、各食品の項目削除やソート、栄養成分の重量換算などもカンタンにできるので、この機能をうまく使うことで、いろいろな角度から食材について分析できます。


食品成分値から検索 検索結果

成分-食品棒グラフ




健康食品の有効性と安全性がわかる

 さて、ふつうの食材についての知識も大事ですが、最近流行の「健康食品」についての情報も気になりますよね。サプリメントなどの健康食品の中には、けっこう胡散臭いのもあり、社会問題になったものもあります。どの健康食品も広告を見ると良く書いてあるけど、果たして本当に健康に役立つのか知りたいものですな。そこでオススメなのが、「健康食品の安全性・有効性情報」というサイトです。独立行政法人の「国立健康・栄養研究所」という組織が提供しているこのサイトでは、健康食品に添加されている栄養素について、安全性や有効性の情報を配信しています。

 使い方はカンタン。たとえばサプリメントの「DHA」という素材について知りたいと思ったら、トップページの検索窓に「DHA」と入力して「検索する」ボタンを押してみましょう。「DHA」という項目を含むいくつかの検索結果が表示されるので、この中からさらに「DHA(ドコサヘキサエン酸)」という項目をクリックします。これだけで、DHAに関する概要や、成分・性質、有効性、安全性などの各種情報が調べられます。また、全文検索だけでなく、50音別・アルファベット別のリストも見られるようになっています。

 さらに、「総合評価」としてコメントが添えられているほか、参考文献のリストも掲載されているので、資料性も高いです。とくに「総合評価」では大量摂取した場合の副作用などについても触れているので、ここは要チェックです。健康食品の説明書にはこのような情報が書かれていない場合が多いので、飲む前にこのサイトで調べれば、いろいろな商品についてのメリットとデメリットをきちんと把握できます。ほかにも、「健康食品の基礎知識」や「安全情報・被害関連情報」「話題の食品成分の科学情報」など豊富なコンテンツが掲載されているので、読み応えたっぷりですよ。サプリメントや健康食品というのはあくまでも「食品」であり、医薬品のように国の厳しい審査を経て承認されたものではないので、有効性や安全性についてはやはり気になるもんです。このようなサイトを使って、自分の健康は自分でしっかり守りたいものですね。では、また!


「健康食品の安全性・有効性情報」トップページ 検索結果

関連情報

URL
  食品成分データベース
  http://food.tokyo.jst.go.jp/
  健康食品の安全性・有効性情報
  http://hfnet.nih.go.jp/

2005/12/12 11:10

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!
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