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「石油情報センター」で、灯油やガソリンの値段をチェックしよう


「石油情報センター」トップページ
 いやはや今年の冬は本当に寒いですね。正月ごろの大雪にはホントにビックリしました。ウインタースポーツを楽しむ人には好都合と思いきや、スキー場でも雪崩が起こったりして、恐くてスキー旅行をキャンセルした人もけっこういたという話です。東京都内も大雪に見舞われるなど、連日寒い日が続いて大変でしたね。

 こういう年は電気代やガス代がかかって大変ですが、それに追い打ちをかけるのが灯油の値上がりです。なんせ灯油やガソリンをはじめとした石油製品は、昨年から今年にかけてかなり値が上がってますからね。最近はエアコンの性能も上がってきてるんで、外気温がそれほど低くないときは、エアコンで暖房した方がお得な場合もあるようです。でも、寒冷地ではまだまだFF式の灯油暖房が主流だし、温暖地でも石油ファンヒーターやストーブを愛用している人はいまだにたくさんいます。そのような灯油暖房ユーザーにとっては、灯油の価格が気になる毎日なのではないでしょうか。

 そんな方にオススメなのが、石油価格情報をチェックできる「石油情報センター」です。このサイトを見れば、ガソリンや灯油、軽油など、生活に欠かせない石油製品の値段を随時チェックできますよ。灯油暖房のユーザーはもちろん、ガソリン代が気になるドライバーも必見!





都道府県別の価格情報

 さっそくトップページにアクセスしてみましょう。「価格情報」の欄に、「石油製品」「LPガス」「オートガス」と3種類のコーナーが設けられています。まずは石油製品の「月次調査」のコーナーを見てください。一番上の「給油所石油製品市況調査」をクリックすると、月別の価格調査結果のメニュー画面が表示されます。

 過去1年分くらいの調査結果が並んでいるので、どれかをクリックしてみましょう。「ハイオクガソリン」「レギュラーガソリン」「軽油」「灯油(店頭)」「灯油(配達)」という5種類の価格情報が、都道府県別に表示されます。石油製品の価格情報が載っているサイトはインターネット上で多く見られますが、実はそのソースとしてよく使われているのが、このサイトの情報なんです。

 改めて見てみると、いやー高い。2005年12月の価格では、ハイオクガソリンが東京で142円/Lもします。一方で、青森では135円/Lと安く、地域でもかなりガソリンの価格に違いがあるのがわかります。灯油価格も、全体的に北日本の方が安い県が多いようですね。また、灯油の価格については、店頭価格と配達価格の2種類を掲載しています。東京などは、店頭だと1,364円/18Lのところが、配達だと1,494円/18Lと、かなり高価になってしまうのでビックリしました。まあ都内では灯油を配達してくれるガソリンスタンドをあまり見かけませんが、もし配達してもらう場合、ここまで高くなってしまうとはちょっとオドロキですね。このサイトは、このようにいろいろなことを気付かせてくれます。





PDFやExcel形式のデータを用意

 これらの価格情報は、HTML形式のほかに、Excelの表計算データとPDFデータの2種類の形式が用意されています。プリントアウトして資料として使うならPDFを、データを加工したいときはExcel形式を使えばいいわけですね。価格情報というのは、変化の推移を追うことで新たな発見がありますから、このように加工しやすい形で公開してくれると、ヒジョーにありがたいですな。

 たとえば「石油製品別」の中にあるハイオクガソリンの価格推移のデータを、表計算データの形式でダウンロードしてみましょう。Excelで読み込んだ上で、これを元にグラフを作れば、県別のハイオクガソリンの価格推移が一目瞭然です。これなら企画書の資料としてワープロソフトに貼り付けたり、プレゼンテーションソフトで参考資料にしたりと、さまざまな使い方ができますね。





LPガスの価格情報もわかる

 月次調査の結果のほかに、週次調査結果も「速報版」として発表されています。こちらは毎週月曜日に調査したデータで、水曜日に公表されます。PDFデータのみの発表なのが少し残念ですが、週ごとの価格を頻繁にチェックできる点はありがたいですね。これらのデータについては、以前は「北海道」「東北」「関東」など経済産業局ごとの価格しか発表されていなかったようですが、最近の石油価格高騰により、都道府県ごとの調査結果も掲載するようになったそうです。

 このほかに、家庭用LPガスやオートガス(自動車用のLPガス)の価格も掲載されています。LPガスは石油から作られるので、石油価格とは密接な関係があります。ガスの値段というのは地域や販売業者によって価格の差が大きいので、この表を見て自分が払っているガス代が安いのか高いのかをチェックしてみてはいかがでしょうか。ちなみに地域別の価格情報については、石油より細かく地域が別れていて、たとえば東京なら「都心」「城北」「墨東」「北多摩北」「南多摩」「八王子市」など、一つの都道府県につき、10くらいのエリアに分けて調査しています。これなら自分の住んでいる地域の価格情報をピンポイントで調べられますよ。給湯や暖房に使われるエネルギーは、家庭の光熱費の大きな部分を占めているので、LPガスユーザーにとっては見逃せないデータと言えるでしょう。





各種の分析レポートも読める

 さて、これだけ多くの価格情報があると、いつどの情報が新しく発表されるか、チェックするのが大変ですよね。そんな場合は、上部メニューの中にある「公表カレンダー」を使いましょう。このコーナーでは、各種の価格情報が公表される日をカレンダー形式でまとめてあります。カレンダーには日付だけでなく、公表時間も表示されているので、何日の何時に発表されるのかが一目瞭然です。

 さらに、このサイトでは石油に関するいろいろな分析レポートも読めます。左メニューの中に「刊行物・資料集・調査報告書 閲覧できます」という表示があるので、こちらをクリックしてみましょう。石油情報センターが刊行している石油の市況レポート「ウィークリーオイルマーケットレビュー」や、「石油情報センターレポート」に加えて、登録業者数の推移や都道府県別給油所数の推移、プロパンガスの消費実態調査などが、PDFやExcel形式で読めるようになっています。価格情報は数字が羅列してあるだけですが、「ウィークリーオイルマーケットレビュー」などを読めば、現在の石油価格がなぜ今の水準にあるのかといった理由や、今後の価格推移の見通しなどがわかります。石油と関係の深い仕事をしている人は、これらのレポートを定期的にチェックすることをオススメします。

 石油の価格というのは、私たちの生活に密接な関わりがあります。このサイトをうまく活用して、寒い冬を賢く乗り切ってくださいね。では、また!


関連情報

URL
  財団法人日本エネルギー経済研究所 石油情報センター
  http://oil-info.ieej.or.jp

2006/02/06 11:02

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!
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