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地図上の投稿からお得情報をキャッチできる「ここまる」


「ここまる」トップページ
 その昔、タウン情報誌の編集をしていた頃に、よくいろいろな街のグルメマップを作っていました。見開き2ページの上半分を使って簡易な地図を載せて、その地図にレストランやカフェの情報を入れ込む作業なのですが、情報量が多いのでけっこう大変でした。文章だけでなく、データや店の写真まで入れなきゃなりませんでしたからね。紙のメディアというのはとにかくスペースが限られているので、掲載する情報の量が限られます。こういうコンテンツは、やはりWebで作った方が楽だなあ、と思いましたね。Webなら地図の表示エリアの制約も無いし、縮尺も変えられるのでずっと見やすいです。また、画面上をクリックすると情報がポップアップするようにすれば、視認性もよくなります。まさに地図というコンテンツを載せる媒体として、Webはうってつけだと思いますね。

 しかも最近は、ただ単に地図上で捜し物をするだけではなく、さまざまな付加価値を持ったサービスが登場しています。とくに注目されるのは、ユーザーが地図上にいろいろな情報を投稿して、複数の人で情報を共有できるサービスですね。いわば、「ソーシャルブックマーク」ならぬ「ソーシャルマップ」というわけです。そんなソーシャルマップの中でもオススメなのが、地図育成サイト「ここまる」です。メンバー全員で「地図を面白く育てていこう」というコンセプトのこのサイト、上手に活用すれば街歩きがもっと面白くなること間違いなし!





3種類の地図を用意

 「ここまる」には、「じぶん地図」「ともだ地図」「ちいき地図」と、大きく分けて3つのコンテンツがあります。この中で、一般的な地図コンテンツと同じように、地図上で目的の場所を表示できるのが「ちいき地図」です。「ここまる」ならではのコンテンツはこの他の2つで、「じぶん地図」とは自分が指定したホームポジションを中心とした地図で、「ともだ地図」はさまざまな人が作ったオリジナルの地図のことを言います。

 とりあえず、他の人が作った「ともだ地図」をいろいろと見てみましょう。トップページ上部のアイコンから「ともだ地図」をクリックすると、検索フォームとカテゴリー検索、そして新着の地図リストが表示されます。新着リストの各項目には、地図のタイトルやイメージ、作成者(オーナー)の名前、地図の誕生日などに加えて、「参加者数」や「ポイント数」などの情報が表示されています。ポイント数というのは、その地図に登録されているスポットの数で、参加者数とは何人のユーザーが参加しているかを示します。

 タイトルをクリックすると各地図のメイン画面が表示されます。地図の中にスポットを示す赤い丸がいくつか並んでいるので、詳しい情報を知りたいときは赤丸の上にマウスのポインタを重ねてみましょう。店の名前など、スポットのタイトルがポップアップします。そのままクリックすると、ウインドウが開いて詳細情報が表示されます。地図は画面上をクリックして動かすだけでスムーズにスクロールできるし、右クリックで縮尺や等高線の有無も選べるようになっており、使い勝手はバツグンですよ。


ちいき地図 ともだ地図の新着情報




メンバー登録をすれば投稿が可能に

 さて、自分でもお気に入りのスポットを地図に書き込みたくなったら、メンバー登録をしてみましょう。登録すると、他の人の「ともだ地図」に新たなポイントを投稿したり、オリジナルの地図を新しく作成したりできます。登録は無料で、メールアドレスとニックネームのみの入力でOKなので簡単ですよ。

 ログインしたら、さっそく「ともだ地図」にアクセスしてみましょう。「練習用のともだ地図」という画面が表示されます。この地図はポイントの登録などを自由に試せるサンプルの地図なので、ここで地図の使い方の練習をしましょう。最近は多機能なコミュニティサイトが増えていますが、このサイトのように練習用サンプルを用意してくれていると安心しますね。

 ポイントを登録するには、左側のメニューで「ポイント登録」にチェックを入れてから、登録する位置を地図上でクリックします。ウインドウがポップアップして、新規情報の登録画面が標示されます。ここではポイントに付ける名前や丸印の色、画像ファイル、コメントなどが指定できます。必要事項を記入したら、「ポイントを登録する」ボタンを押しましょう。地図の上に、新しいポイントが表示されます。登録するポイントは、ショップやレストラン、スクール、美術館など何でもOKです。自分だけのとっておきのスポットを投稿すれば、それがきっかけで新たなコミュニケーションの輪が広がるかもしれませんよ。


ユーザー登録画面 ともだ地図




オリジナル地図を立ち上げてオーナーになろう

地図作成画面
 このほか、ポイントの修正やホームポジションの設定も可能です。練習用の地図は他人には非公開なので、ここで使い方に慣れておきましょう。使いこなせるようになったら、今度は自分が地図の「オーナー」になる番です。オリジナル地図を新たに作成してみましょう。

 地図を作成するには、上部メニューから「地図管理」をクリックします。「新しい『ともだ地図』を作る!」というボタンをクリックすると作成画面が出てきます。地図名や紹介文、カテゴリやお知らせ告知のほか、参加基準や公開基準なども選択できます。参加基準では「自由に参加できる」「オーナーの許可が必要」「誰も参加できない」の3つ、公開基準では「誰でも閲覧できる」「グループメンバーのみ閲覧できる」「オーナーのみ閲覧できる」の3つと、かなり細かく設定できます。これなら不特定多数に向けた情報発信ツールとして使ったり、友人同士の情報共有のために使ったりと、幅広い使い方ができますね。





口コミ情報を整理して閲覧可能

じぶん地図
 さて、このようにいろいろなメンバーが投稿した情報は各オーナーの地図上で見られるほか、「じぶん地図」上でもまとめて見ることができます。上部のアイコンから「じぶん地図」を選んでクリックしましょう。最初にセットアップを行ないます。都道府県と市区町村を選択して、地図上で位置を指定すると、ホームポジションが設定されます。

 メニューから「口コミ情報」をクリックしてみましょう、ホームポジションの周辺に、丸印がズラリと表示されます。それぞれのポイントの詳細地図には、ソースとなった「ともだ地図」へのリンクが表示されています。また、左メニューには口コミ情報のリストと、関連する「ともだ地図」のリストも表示されるので、この中から興味のある「ともだ地図」を探すと、思わぬ発見があるかもしれませんよ。

 このような地図を利用したコミュニケーションサイトは、情報の見やすさやわかりやすさ、操作性の良さがポイントとなりますが、「ここまる」はこれらの条件をバランス良く兼ね備えた完成度の高いソーシャルマップサイトだと思います。これからの情報の充実に期待したいですね。では、また!


関連情報

URL
  ここまる
  http://www.cocomaru.com/

2006/07/20 11:03

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!
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