下柳泰三の「今週のヨカッタ!!」

　今年は暖冬で雪不足だそうですね。雪が多すぎると災害などが起こって大変ですが、少なすぎても困ります。とくにウインタースポーツのファンやスキー場で働く人にとっては切実な問題ですね。最近は人工降雪機が普及しているので、気温さえ低ければ雪を降らせることができますが、せっかく山に行くのだから、やはり天然の雪で滑りたいものです。

　さて、こういうときこそスキーヤーやスノーボーダーはスキー場の選定にもこだわらなければなりません。ゲレンデの状態や雪質、混み具合、サービスの質など、スキー場を判断する上ではさまざまな要素がありますが、このような情報を事前にチェックするには、インターネット上の口コミ情報が便利です。この手のサイトはいろいろありますが、中でもオススメなのは「Tom-boy スキー場情報データベース」というサイトです。

　このサイトはスキー場の口コミサイトとしては比較的古くから開設しているところです。スキー場の情報というのは長期間に寄せられたさまざまな人の意見を見比べて判断しないと、本当のところは見えてきません。その意味で、長年蓄積されてきた情報がたっぷり詰まっているこのサイトは、かなり参考になります。どこのスキー場に行こうか迷っている人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

■ 日本全国のスキー場を網羅

　トップページにアクセスすると、日本地図が表示されます。地図は「北海道」「東北」「福島・栃木」「群馬・上越」「信越・妙高・志賀」「中央道・白馬」などとエリア別に色分けされています。スキー場の少ない「関西・中国・九州」エリアも、しっかりカバーしています。

　地図をクリックすると、そのエリア内に存在するスキー場のリストが出てきます。スキー場のどれかをクリックしてみてください。詳細情報が表示されます。ここでは場所やアクセス、リフト代はもちろん、最大斜度や最長滑走距離、標高差、既成情報なども詳しく表示されます。とくにリフト代は通常料金だけでなく、コンビニ提携パック券などお得なセット料金も表示されています。日帰りでスキーに行く際には、このようなパック券を買うのが今や当たり前になっているので、この配慮はうれしいですね。

　また、ゲレンデ内容についてはコース数に加えて「初級/30％」「中級/20％」「上級/30％」などレベル別の割合や、「圧雪/75％」「コブ/20％」「非圧雪/25％」といった雪面状況も掲載されています。慣れた人なら、この数字を見ただけでどんなスキー場なのかが想像できるのではないでしょうか。スキー場から送られてきた最新のFAX情報を公開しているスキー場もあって、これを見れば現在の積雪状況がリアルタイムでわかります。

■ 細かい情報までしっかり掲載

　施設や設備の情報も充実しています。リフトの本数や営業時間、早朝やナイター稼働の有無、人工降雪機の保有台数、モーグルゲレンデやタイムチャレンジャーの有無、ポールバーンの貸し切りができるかどうか、スノーボードのパークの有無、クロスコースの有無など、さまざまな項目があります。今やスキーヤーやスノーボーダーの嗜好は多岐に分かれているので、このような細かい情報があると助かりますね。とくにリフトの情報については、1時間あたりの最大輸送能力や、週末の平均リフト待ち時間なども書いてあります。バブルの頃に比べてリフト待ちの時間は少なくなったものの、まだまだ週末は混んでいるときが多いです。混雑状況が具体的に数字で書いてあると、とてもわかりやすいですね。

　施設情報についても、更衣室や仮眠施設の有無、エリア内のレストハウスの数、駐車場の収容台数などが細かく書いてあります。また、「ゲレンデでの携帯電話の使用」という項目では、使える携帯電話のキャリア名まで掲載されています。仲間とスキー場で待ち合わせするときなどに、使用可能な携帯電話のキャリアがあらかじめわかっていれば安心ですよね。さらに、ゲレンデの近隣にある温泉入浴施設の案内も書いてあります。

　このほか、リフト券や道具のレンタル料金、スクールの料金などの情報もあります。ちびっこゲレンデやそりゲレンデの有無、託児所やプレイルームの有無、そりのレンタルの有無など、子連れの人に役立つ情報も載っていますよ。託児所の情報については対象年齢も書いてあったり、ちびっこゲレンデが有料の場合は料金も明記してあったりと、細かい情報までしっかり掲載されているのがこのサイトの魅力ですね。

■ 口コミ情報で最新情報をチェック

　このような充実した基本情報の下には、投稿された口コミ情報がズラリと並んでいます。投稿内容には、「一部滑走可普通の雪」などとゲレンデの状況が書いてあるほか、投稿者のアクセス方法や天候、スキーかスノーボードか、週末か平日かといった情報に加えて、コメントが「良い所」「改善点」「情報」と、項目別に分かれています。スキー場の印象というのは天候や時期に左右されるものなので、このように細かい前提条件がきちんと書かれていると、誤解を招くことなくスキー場の評価を正しく判断できます。

　投稿されている口コミも、「雪質が良い」「コースが空いている」といった一般的なものから、「キッカーやレール、ボックスのリップに青色ペイントがなされているので、天気が悪い日でもリップがわかりやすい」など細かい情報まで幅広い情報が寄せられています。また、「情報」の欄には「センターハウスの2回に新しくカフェができていた」といった最新情報も書かれているので、お気に入りのスキー場のページを頻繁にチェックしていると、思わぬ情報がキャッチできる可能性もありますよ。

■ 情報の登録者には抽選でリフト券をプレゼント

　自分で口コミを投稿する際には、各スキー場の詳細ページ下部にある「○○スキー場のレポート情報を登録する」というボタンをクリックします。投稿はフォームに書き込むのではなく、1つ1つの質問に対して答えていく形式で、これならPCに不慣れな人にも簡単に投稿できますね。情報の登録者には抽選でリフト券などが当たるので、今シーズンに新しいスキー場に行った人は、どんどん投稿してみてはいかがでしょうか。また、スキー場のレポーターも募集しているので、興味のある人は応募してみると良いでしょう。

　ちなみにこのサイトは長年運営しているだけあって、すでに閉鎖したスキー場の情報も削除されることなく掲載されています。つまり、昔のスキー場の記録が見られる貴重なデータベースでもあるわけで、昔からのスキー・スノーボードファンは見逃せません。今後もどんどん口コミ情報が蓄積されていって充実していくことを期待したいですね。では、また！

■ ＵＲＬ
　 Tom-boy スキー場情報データベース
　 http://www.st.rim.or.jp/~tom-boy/snow-ski/

2007/01/25 11:04

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌（ヒミツ）をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる！

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