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最新映画の評判をチェックできる「オピニオンReader for 映画」


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 いやー年明けからいろいろと忙しくて、なかなか遊びに行く暇がありません。今年の正月は映画『OO7/カジノ・ロワイヤル』を観ようとはりきっていたのですが、どうも劇場には行けそうにはないですね。OO7シリーズのファンである自分にとって、「カジノ・ロワイヤル」というタイトルには惹かれます。なんたって、原作小説の第1作のタイトルですからね。今回から新しくジェームズ・ボンドを演じるダニエル・クレイグには正直ちょっと違和感を感じますが、この「カジノ・ロワイヤル」はなかなか好評なようで、ネット上で「面白い!」という声があちこちで聞かれます。

 ただ、その一方で批判も少なくありません。映画というのは個人の好みで意見が分かれるもので、賞賛の声だけでなく否定的な意見もあるのは当然です。ネットを見る側は、それらの相反する評価を冷静に見極めて、その映画がお金を払うのに足るクオリティかどうかを見極めなければなりません。

 そのために便利なWebサイトが、最近になってスタートしました。gooラボが提供する「オピニオンReader for 映画」です。このサイトを利用すれば、ブログ上で書かれている映画の評判を、わかりやすく整理して見られます。映画好きな人は見逃せませんよ!





評判の良し悪しを示した評判ランキング

 トップページにアクセスすると、2つのトップ10ランキングが表示されます。1つは「評判ランキング」で、もう1つは「イメージワードランキング」です。「評判ランキング」とは、ブログで書かれている映画の評判の良し悪しを点数化したものです。点数が高いほど、評判が良いということですね。これは肯定的意見と否定的意見の数の割合から算出されています。ただし、評価する記事そのものが少ない場合は、基準となる点数からの増減で算出して、少ない意見で評価が偏ってしまうのを避けているとのことです。

 評価項目は[ストーリー][出演者][テーマ][ビジュアル・音楽]の4種類と、これらをまとめた[総合]です。評判ランキングの右下にある「評判ランキング一覧を見る」をクリックすると、各項目のランキングが表示されます。たとえば「2006年12月16日~2007年1月14日」のランキングでは、[総合]の1位が「かもめ食堂」、[ストーリー]の1位が「ラッキーナンバー7」、[出演者]の1位が「フラガール」、[テーマ]の1位が「パプリカ」、[ビジュアル・音楽]の1位が「プラダを着た悪魔」でした。映画に何を求めるかは人それぞれです。この項目別ランキングを観れば、「ストーリーが面白い映画を観たい」「ビジュアルや音楽に凝った作品を観たい」といった個人の好みに応じて、それぞれ特長を持った映画を探せるわけですね。





映画の印象がわかるイメージワードランキング

 今度は下段の「イメージワードランキング」を見てみましょう。このランキングは、映画の印象を単語化した「イメージワード」という言葉を用意して、ブログに書かれた意見の中に各イメージワードを示す内容がどれくらい含まれているかを算出したものです。イメージワードの種類は、[感動][インパクト][楽しい][悲しい][恐怖][派手][ユニーク][不思議]など、計20種類にも及びます。トップページには、この項目の中から1つのイメージワードを選んで、そのランキングが表示されます。

 ちなみに「2006年12月16日~2007年1月14日」のランキングでは、[繊細]の1位は「NANA2」でした。こちらも評判ランキングと同じように、「イメージワードランキング一覧を見る」をクリックすると各項目ごとのランキングが見られます。同期間のランキングでは、[感動]の1位が「フラガール」、[インパクト]の1位が「パプリカ」、[恐怖]の1位が「大奥」、[リアル]の1位が「OO7/カジノ・ロワイヤル」でした。中には実際の印象を適確に言い表わしているとはいえないものもありますが、ほとんどは各映画の印象を端的に伝えていると思います。これらのランキングを見れば、「明るい映画を観たい」「感動を味わいたい」など、抽象的なリクエストに応じた映画探しが可能になります。





作品ごとに評判やイメージワードをチェック

 両ランキングに掲載されている作品名をクリックすると、各作品についての情報(意見)が見られます。ここでは評判ランキングの数値は各項目が何点なのか、各イメージワードの点数はどれくらいなのか、といった詳しいデータが見られるようになっています。たとえば「2006年12月16日~2007年1月14日」のランキングで「007/カジノ・ロワイヤル」についての情報を見ると、総合評価は92.7点で、[ビジュアル・音楽]が90.4点、[ストーリー]が86.3点、[テーマ]が77.6点、[出演者]が71.2点でした。これを見ると、この映画は[ビジュアル・音楽]や[ストーリー]が評価されているのだな、ということがわかります。

 また、イメージワードを見ると、[インパクト]の185ポイントと、[ユニーク]の120ポイントの2項目が突出しています。その後に続くのが、[ハード]の74ポイント、[穏やか][暖かい]の64ポイント、[リアル][おしゃれ]の55ポイントなどです。リストアップされたイメージワードを見ているだけで、その映画がどのような内容なのかがよくわかりますよ。





高度な技術を使って評価を決定

 ちなみにこれらのデータは、gooラボが持つ「意見文検索」と「意見分類」という技術を使って得られたものです。「意見文検索」とは映画作品について書いたブログの記事の中から、筆者の「意見」の部分を検索する技術です。これは「きれい」とか「おもしろい」などの言葉を単純に抽出するのではなく、作者が伝えたい主観的な言葉だけを意見として判断するものです。

 「意見分類」というのは、意見文検索から得た意見文を、映画ならではの観点から分類するもので、この技術によって、文章から「評判」や「イメージワード」の評価が決定されます。いずれも複雑な言語解析から得られたデータで、ランキングを見ている限りでは、精度はかなり高いです。

 この解析の元となった文章は各映画の詳細ページの下の「この映画を『良い』と評価したブログ記事」というコーナーにまとめられていて、「『良い』と評価したブログ一覧を見る」のリンクをクリックすると、さらに多くのコメントが読めるようになっています。これを見れば、いちいちブログの全文を読む必要がなく、映画への意見だけを効率良くチェックできますね。

 このリストを見るだけでも、「意見文検索」という技術のすごさがよくわかります。評判ランキングというのは今や珍しいサービスではありませんが、「オピニオンReader for 映画」のように高度な技術を使ったものは珍しいです。一足早く未来の評判ランキングサイトを体験してみたい方は、ぜひ一度試してみてください。映画好きな人にとっても、かなり役立つサイトですよ。では、また!


関連情報

URL
  オピニオンReader for 映画
  http://opinion.labs.goo.ne.jp/

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2007/02/08 10:58

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!
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