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「リコール情報サイト」を活用してトラブルを未然に防ごう


 先日、数年前に買ったクルマの部品リコールの葉書がディーラーから届きました。それほど重大な欠陥ではなかったんですが、このようなことは初めてだったので驚きましたね。自動車だけでなく、最近は家電やパソコン、子どもの玩具などでも、不具合やリコールがやたらと発表されています。食品も異物の混入などで製品回収になることがあるので、油断ならないですね。中には命に関わるようなトラブルもあるので、このような情報を見逃さないよう、消費者は十分注意する必要があります。

 ただ、このようなリコールや不具合の情報というのは、あちこちに情報が散らばっていて、それらを見て回るのはなかなか大変です。そこでオススメしたいのが、インターネット上の「リコール情報サイト」です。これらのサイトを見れば、さまざまな業界のリコール情報をまとめてチェックできますよ。定期的に最新のリコール情報を入手して、トラブルを未然に防ぎましょう!





さまざまなリコール情報を1つに集約

recall-navi
 まずご紹介するのは、「recall-navi」というサイトです。このサイトでは、家電や自動車、食品など、ジャンル問わずいろいろな分野のリコール情報を掲載しています。情報の入手元は、国土交通省による「リコール・改善対策の届け出」や「食の安全協会」のサイト、国民生活センターの「回収・無償修理等のお知らせ」「くらしの安全情報サイト」の「社告・リコール検索」、東京都が運営する「食品衛生の窓」、独立行政法人の医薬品医療機器総合機構が提供するサイトなど、さまざまな公的サイトです。普通ならこれらのさまざまなサイトの情報を1つ1つ見て回らなければならないところを、このサイトを使えばまとめてチェックできるわけですね。





重大なリコール情報をピックアップ

「死亡事故」のリスト
 トップページにアクセスしたら、まずは一番上の「注目!」というコーナーを見てみましょう。ここは同サイトで扱っているリコール情報の中から重大なものをピックアップしたコーナーで、「死亡事故」「発煙、発火」「アレルギー」と3つのメニューが用意されています。試しに「死亡事故」を見ると、乳幼児が「浴槽用浮き輪」を使ったことによる死亡事故や、電気こんろの死亡事故や火災、食品の回収情報、ガスストーブや石油ファンヒーターの死亡事故などが掲載されています。このほか、抗インフルエンザ薬のタミフルについて厚生労働省からの注意喚起など、幅広いトピックが並んでいます。

 次に「発煙、発火」を見てみると、マッサージチェアやカーボンヒーターなど家電製品の発火事故や、ガス給湯器のトラブル、自動二輪車の不具合情報などが載っています。中にはブロードバンドルータやDVDプレーヤーなど小型の機器からの発煙トラブルなどもあるので、自分が使っている製品が該当していないか、一度調べてみることをおすすめします。

 最後の「アレルギー」も要チェックですよ。ここを見れば、食品にアレルギー物質が誤って混入してしまったり、表示が欠落していたりといった問題が発生した製品がわかります。アレルギーを持った子どものいる親は、必ず確認するようにしましょう。

 また、「もう一度チェック!」というコーナーも注目です。こちらは、すでに発生しているリコール情報の中で、継続的に注意が必要な製品のリストが並んでいます。PCのバッテリーや衣類乾燥機、冷蔵庫、電子レンジのトラブルや、電気コンロのリコール強化などが掲載されています。





わかりやすいリコール情報

新着リコール情報
 最新情報をチェックしたいときは、「新着リコール情報」を見ましょう。ここではジャンルを問わず、あらゆるリコール情報が並んでいます。また、新旧問わずすべてのリコール情報を見たいときは、左メニューの中から「総合リコール情報」をクリックします。ここではサブカテゴリとして「食品」「自動車」「電気製品」「衣料品」「玩具」などが用意されているほか、「企業/ブランド名別」というカテゴリや、特定のメーカーの製品に絞ったカテゴリもあります。ちなみにページ右上の「サイト内検索」を使うと、フリーワードでの検索も可能です。

 各リコール情報には、商品名やリコールの理由、対策はどのようにするか、連絡先はどこかといった項目が整理されてまとめているので、とてもわかりやすいですよ。とくに商品名については、該当商品のシリアルナンバーや該当する賞味期限の日付などの細かい情報も書いてあるので、これを見ればいちいちメーカーのサイトにアクセスして確認する手間が省けます。連絡先も電話番号が載っているので、気になるリコール情報が見つかったらすぐに電話してみましょう。

 このほか、同サイトへの要望や質問、リコールの体験談などを書き込むための掲示板「フリートーク」というコーナーもあります。ここではメーカー別のリコール情報などもまとめられているので、メインのデータベースと併せてチェックしておくといいでしょう。


総合リコール情報 フリートーク




各サイトへのリンクが充実

 次にご紹介するのは、「リコール情報ポータルサイト」です。こちらは内閣府の国民生活局が運営するサイトです。「recall-navi」のようにリコール関連サイトの情報を整理して見せているわけではなく、各サイトへのリンクが載っているだけですが、リンク情報がかなり充実しているので、見る価値は十分あります。経済産業省の「製品安全のページ」や、独立行政法人製品評価技術基盤機構(nite)の「製品安全・事故情報」、「SGマーク貼付製品に関するリコール情報」など、「recall-navi」がカバーしていないサイトへのリンクも載っています。

 また、リコール情報だけでなく、製品安全に関する相談先のリストも掲載されています。各地の消費生活センターの一覧や、PLセンター・民間裁判外紛争処理機関の一覧が載っているので、もし製品の安全に疑問を感じたら、これらの機関に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

 さらに、製品の不具合情報を届ける連絡先も載っています。自動車の不具合情報を集める「自動車不具合情報ホットライン」や、niteの情報収集窓口などが掲載されているので、こちらに連絡してみるのも手です。

 このほか、製造物責任法(PL法)や消費生活用製品安全法、電気用製品安全法、ガス事業法、道路運送車両法、食品衛生法など、製品安全に関する関係法令も掲載しています。製品のトラブルがこれらの法令に抵触していないかどうかチェックするときに便利ですね。このような各種情報が掲載されているので、「recall-navi」を補足する意味でこちらのサイトもブックマークに入れておくと便利ですよ。2つのサイトをうまく組み合わせて、効率よくリコール情報を入手してください。では、また!


リコール情報ポータルサイト 情報サイト一覧

関連情報

URL
  recall-navi
  http://recall-navi.com/
  リコール情報ポータルサイト
  http://www.consumer.go.jp/recall/index.html

2007/09/06 11:08

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!
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