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オンライン上で複数の人と一緒に議論できる「babooo」


「babooo」トップページ
 みなさんは仕事のパートナーと一緒にブレインストーミング(ブレスト)を行なったことはありますか? ブレストというのは、あるテーマについて複数の人間でいろいろな意見を出し合い、自由に議論するというとアレです。議論の質よりも量を重視して、たとえ少し荒唐無稽な考えでも批判することなくどんどんアイディアを出していくことで、新たな思いつきや発見をしやすくする狙いがあります。

 アタシも会社にいた頃にたまにブレストをやりましたが、あれはなかなか面白い体験でした。自分だけで考えているよりも、他の人とあれこれ話しながら考えた方がいろいろなアイディアが湧いてくるもので、その場で思いもかけないような斬新なアイディアが生まれることも何度かありました。

 そんなブレストをオンラインで行なうことができるサイトが「babooo」です。このサイトでは、Webブラウザ上で動作するツールを使って多人数でのブレストを無料で行なえます。仲間を揃えて一斉に使うこともできるし、参加者を広く募集しているブレストに参加することも可能です。また、ブレストの結果をほかのユーザーと共有することもできますよ。さまざまな使い方ができるこのサイトを利用して、ぜひユニークなアイディアを見つけてください。





ブレスト中に検索結果をチェック

ブレスト画面
 さっそくトップページにアクセスしてみましょう。水色を基調としたパステル調のデザインで、あまりビジネスっぽさは感じませんね。初めてアクセスした人も見やすいサイトと言えるのではないでしょうか。まずはこのサイトでどんな風にブレストが行なわれているのかを見てみましょう。

 ページ中段の「参加者募集中!」のコーナーを見てください。ここでは、不特定多数を対象にブレストのメンバーを募集している案件が見られます。12月下旬にこのコーナーを見たときは、「ごみを減らすにはどうしたらよいか」「楽しくなる方法」といったブレストがありました。サムネールをマウスオーバーするとブレストのタイトルがポップアップ表示されるので、興味のある案件をクリックしてみましょう。別ウインドウが立ち上がり、ブレスト画面が表示されます。

 ブレスト画面を見ると、大きな円の中にいろいろなキーワードが書かれています。これらはほかのユーザーが投稿した「アイディア」を示しています。円はドラッグで好きな場所に移動させることが可能です。円の中にあるキーワードをクリックすると、小さなウインドウが次々に出現して、円の周りを取り囲みます。ウインドウには「Yahoo!」や「amazon」、「Wikipedia」などでの検索結果が関連情報として表示されます。

 ブレストというと自分の内面にあるアイディアを吐き出すようなイメージがありますが、このサイトでは出されたアイディアの検索結果をこうして表示することで、ブレスト中に新たな情報を発見できるというメリットがあります。この仕掛けによって、会議室などで行なうブレストとはひと味違った着想が得られる可能性もあるわけですね。





アイディアの投稿状況を時系列に整理

 キーワードの円には、「GOOD」と書かれた小さな円が添えられています。そのアイディアを「良い」と思った場合はこれをクリックすると、評価として加算されます。また、投稿されたアイディアは一定時間が経つと自動的に消えるようになっています。消えないようにするには、円の上部にあるピンの形をしたアイコンをクリックすれば消えずに固定されます。

 自分がアイディアを投稿したいと思ったら、左下の「アイデア」「チャット」「お絵かき」という3つのタブが付いたメニューを使います。キーワードを投稿する場合は「アイデア」のタブで文字を入力して、右の矢印のキーをクリックします。すると画面上にキーワードの書かれた円が登場するはずです。キーワード同士を線でつないだりしてグラフィカルに表現したいときは「お絵かき」を使いましょう。また、「チャット」を利用して会話をしながらブレストするのも手です。さらに、アイディアに詰まったときは「STORM」ボタンを押すと、自動生成されるアイディアを見ながら会議を進められます。

 これらのブレストの過程は、ページ上部にタイムラインで時系列に整理して表示されます。タイムライン上ではアイディアの投稿タイミングがアイコンで示されます。右上のカメラのアイコンをクリックすると、ブレストの画面をスナップショットとして残すことも可能で、どの時点でスナップショットを撮ったのかもタイムライン上に記録されます。
 このほかにも、画面上にはさまざまなアイコンやボタンが配置されていますが、もし使い方がわからない場合は、右下のヘルプボタンを押せば、画面の説明が一目でわかるようになっています。多機能なサイトなので最初は少し使い方に戸惑う部分があるかもしれませんが、ヘルプが充実しているので、初心者でも不安なく使えるでしょう。


「お絵かき」機能 ヘルプ画面




1人だけでブレストする手もアリ

 慣れてきたら、自分でテーマを設定してブレストを主催するのもいいでしょう。ブレストを開催するには、トップページ右上の「Let's START!」をクリックします。ブレストの議題を入力する欄が表示されるので、ここにテーマを書いて「次へ」を押します。次に公開設定の選択画面が出てきます。ここで「公開しない」を選ぶと、ほかの人からは見えなくなるので、もしメンバーを限定したい場合は「公開しない」を選びましょう。

 あとは参加させたいメンバーのメールアドレスを入力して「招待する」ボタンを押せば、メンバーにメールで招待状が届きます。裏ワザ的な使い方として、ここで誰も招待しないで1人だけで使うという方法もあります。自分の頭の中を整理するために、このサイトのツールをマインドマップソフトのように利用して「1人ブレスト」をしたり、初めてで不慣れな場合に使い方をトレーニングしたりと、いろいろな活用法がありますよ。


公開設定 招待画面




過去のブレストをあとから見返せる

終了したブレストの一覧
 このようにして行なわれたブレストは、「終了したブレスト」として同サイトに蓄積されていきます。終了したブレストの一覧はページ下部にあります。サムネール上をマウスオーバーさせると、「Webマーケティングが抱える悩みについて」とか、「環境ビジネス」「タウン機能」など、さまざまなブレスト結果のタイトルがポップアップ表示されるので、どれか興味があるものをクリックしてみましょう。中には「babooの活用アイディア」など、このサイト自体の使い方について言及したものもあります。

 また、ビジネス系のテーマだけでなく、「僕たちの出来るすばらしい事」といった一般的な問題をテーマにしたブレストもありました。これらのブレストの結果は、そのブレストが行なわれたときと同じように時系列を追いながら見返せます。アイディアに煮詰まったときなどはこのサイトに来て、自分に関係のありそうなブレストの記録を探すと、また新たな発見があるかもしれませんよ。

 ちなみに、ブレストに参加できる人数は最大12人。これだけ多くの人が参加できるなら、ビジネスでの用途も十分可能です。もちろん友人を集めて気軽に会議するのも楽しいです。さまざまな使い方ができるこのサイトを利用して、有意義なブレストを行なってくださいね。では、また!


関連情報

URL
  babooo
  http://babooo.kayac.com/

2008/01/17 11:14

下柳泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!
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